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社外監査役に聞いた!「ストッパーというよりも皆さんの背中を押せるような存在でありたい」その真意とは?

弊社は、2026年に見据えるIPOの準備を本格化させるにあたり、2023年11月1日付でChatwork株式会社・CEO室長の西尾知一氏が社外監査役に就任しました。

プレスリリースはこちらからご覧になれます。

今回は、弊社の社外監査役に就任した西尾さんに、監査役になった経緯や弊社の期待、西尾さんのご経験などを伺いました。インタビューの中で西尾さんは、「監査役という立場だが、ストッパーというよりも皆さんの背中を押せるような存在でありたい」と話していました。その真意についてもよく分かりますので、最後まで楽しんでいただけますと幸いです。


はじめに

左:筆者(斉藤) 右:西尾さん

【斉藤】今日はありがとうございます!西尾さんは2023年11月に弊社の社外監査役に就任されましたね。

その際、プレスリリースに寄せて頂いたコメントと西尾さんのプロフィールを拝見して詳しく伺いたい点が多数あり、このような機会を頂きました。

【西尾】はい!こちらこそありがとうございます。何でも聞いてください。

大学卒業後は放送記者としてキャリアを積んだ

【斉藤】西尾さんのプロフィールには、「大学卒業後は放送記者として活動。」と書いてありますが、どのようなメディアで放送記者をしていたのですか?

【西尾】 NHK(日本放送協会)です。

NHK(日本放送協会)で放送記者をしていた頃の西尾さん(写真右)

【斉藤】すごいですね!学生時代から放送記者を目指していましたか?

【西尾】いえ、実は学生時代は働くことにあまり前向きではなかったです。本当はイタリア文学科の大学院に行くつもりでしたが、自分がイタリア文学で生計を立てられるイメージが湧かなかったので大学を一年半休学して就活しました。

新聞記者になりたいと思って、それに特化した就活対策をしながら新聞社やテレビ業界も何社か面接しました。その中でNHKから最初に内定を頂いたので入社しました。

【斉藤】なるほど!放送記者はどんな仕事をするのですか?

【西尾】映像を作るために沢山の情報を集め、それを元に原稿を書きます。たまに自分がテレビに出てレポートしたりもします。

【斉藤】よくテレビで見る「現場から中継します!」のようなイメージですか?

【西尾】そうです!1年目と2年目は警察担当で、事件や事故を取材していました。よく『夜討ち朝駆け』と表現しますが、朝は警察署の記者クラブに行って警察と話す中で何か事件や事故があれば取材をして原稿を書いたり現場に行ったりします。夜は夜回りといって、警察の家に行って情報を得る必要がありました。正直、プライベートなど何かを諦めないといけない忙しさでした。

3年目くらいから遊軍(ジャンルを問わず取材する放送記者)として、北海道の釧路で環境とスポーツに関する取材を担当することになりました。その後、札幌で日本ハムの担当になりました。

【斉藤】みんなが憧れる取材先ですね!

【西尾】そうですね。でも、普段の業務自体は地道ですよ(笑)例えば、夜のスポーツニュースで野球の結果を報道するとしたら、試合を見ながら監督や選手、関係者にも話を聞いて局ともやりとりして原稿を書きます。基本的に生放送なので、緊張感がありました。

放送記者からコーポレート部門に転職した理由

【斉藤】放送記者として順風満帆なキャリアを歩んでいたと思うのですが、なぜ全く畑違いのIT企業のコーポレート部門に転職したのですか?

【西尾】元々、コーポレート部門を志望したわけではなかったんです。放送記者を6年ほどして30歳になる手前で、子供が大きくなって転勤族になることや、他の業界でも通用するスキルも身に付けたいと思い、営業職を中心に転職活動をしました。その過程で、前職であるシナジーマーケティングの営業職で面接を受けました。内定後にCFOとの面談があり「営業じゃなくて経営企画室でもいい?」と言われたので、私は何をするにも未経験なので快諾しました。
なぜ自分を採用したのか、入社後CFOに聞いたら「記者の経験を活かして、上場に必要な書類の文章を書いてほしいと思って」という回答で驚きました。

経営企画室に配属後、現在はフルカイテンで取締役CPOをしている加藤さんと出会いました。その時に初めて、シナジーマーケティングはIPOするのだと知りました。

シナジーマーケティング時代の西尾さん(写真中央)

【斉藤】なるほど。そこからIPOの業務を一から学んでいったのですか?

【西尾】そうです。実践しながら学びました。最初は何もできなかったので、加藤さんには迷惑をかけて申し訳なかったと思っています。

監査役就任の打診があったとき、どう思ったか

【斉藤】弊社代表の瀬川、採用広報の宮本、取締役CPOの加藤、取締役CTOの柳本はシナジーマーケティングの元同僚ですが、シナジーマーケティング時代に、やり取りする機会はありましたか?

【西尾】いえ、頻繁には無かったです。瀬川さんがシナジーマーケティングに入社した際、私は法務担当だったので、リーガルチェックなどしか話す機会はありませんでした。

【斉藤】やりとりの機会は多くなかったようですが、監査役の打診はある日突然来たのですか?

【西尾】いえ、最初は宮本さんから軽くジャブを打つような連絡がありました。その後、加藤さんから「飲みに行きませんか?」と誘われて、「フルカイテンの管理部長になってくれませんか?」と打診がありました。色々と検討した結果、その時点ではお断りしてそこから1年ほど経ちました。お断りしたとはいえ、私の中では「この人達となら心地よく仕事できるだろうし、今フルカイテンが困っているポジションに対しても、貢献できるだろう。」と思いました。

私の人生のテーマとして『人助けする』という想いがあり、フルカイテンを助けたいけれど、前職が同じ取締役が3人いる中に私が入ると多様性がなくなるのではという懸念もありました。

【斉藤】その後、どういう流れで監査役になることが決まったのですか?

【西尾】2023年に入ってから、瀬川さんから「西尾さんに監査役になっていただきたいです。」と連絡がありました。フルカイテンのような上場前でプロダクトと組織をどんどん成長させて伸ばしていくフェーズは大変ですが楽しいので、現職との兼ね合いも考えながら一緒に働きたいと思いました。

監査役就任の決定打

【斉藤】弊社の監査役就任にあたり、決定打になったことを教えてください。

【西尾】大きく3つあるので、順にお話しします。

①フルカイテンのフェーズ
先ほど、自分の人生のテーマとして『人を助けたい』という話をしましたが、フルカイテンのようなフェーズの会社で、自分の経験を活かして貢献できる余地が大きいと思ったからです。私のこれからのキャリアは、自分がメインで働いている会社だけではなく、これから成長し飛躍する企業の支援もしたいと思っています。

②役員が誠実
フルカイテンの役員と話した際に、事業に対してとても誠実に向き合っていると思いました。最終的には社員と役員が誠実かどうかはとても重要です。それに、瀬川さん、加藤さん、柳本さんは前職が同じこともあり、各人の人柄も知っていることもプラスに働きました。

③代表・瀬川が本気で社会に貢献したいと思っている
瀬川さんと話す中で、事業を通じて本気で社会に貢献したいという思いが伝わってきました。
もし、自分が関わっている会社が社会の役に立っていないとなると、「何のためにやっているんだっけ?」という気持ちになると思うので、この点は重要です。

フルカイテンの社員、プロダクト、社風への印象

【斉藤】弊社への印象はいかがですか?

【西尾】今は管理部と役員とのやりとりが多く、他のチームの皆さんとも接点を増やしたいです。そのため、まだ分からない点もありますが、皆さん誠実で愚直に日々働いていると思います。

プロダクトも面白いです。小売業の在庫は皆が困っていますが、解決する具体的な手段はあまり聞いたことがありませんでした。しかも、小売業界以外にもまだまだ広げることができるプロダクトだと思うので、伸びしろもあります。

一方で、FULL KAITENは技術的にも難しそうだなと思っています。ビックデータを処理するスピードを上げるための開発など、プロダクト的な難易度も高くて、チャレンジングなことをしていますよね。

【斉藤】それに、弊社が掲げているミッション(世界の大量廃棄問題を解決する)も壮大ですよね。

【西尾】そうですね!ミッションに対して、事業を通じてきちんと階段を上っている実感があるのもフルカイテンの強みだと思います。フルカイテンにジョインしてまだ日は浅いですが、カルチャーがしっかり根付いているのもすごいと思いました。組織として目標や大事にしている価値観も揃っていますよね。これは瀬川さんが意図して作っているのではないでしょうか。
例えば、全員の投票で決めたニックネームで呼び合うことや、3か月に1回本社がある大阪で開催しているイベント「ALL HANDS MTG」などもカルチャー形成に大きな影響があると思います。

【斉藤】嬉しい言葉をありがとうございます!弊社が掲げている目標や方向性に対して、社員が共通認識を持ってるので、同じ方向を向くことができるのだと思いました。

フルカイテンに期待すること、課題

【斉藤】弊社に期待することを教えてください。

【西尾】事業計画を含め、着実にステップを上っている感覚はあります。今後少しずつ余裕が生まれたら新しいことにどんどんチャレンジしてほしいと思います。優秀な人材が揃っていると思うので、瀬川さんが「本当はこれもしたいけど、今はリソース不足でできない。」と思っていることを実現できる体制や組織も整えていきたいです。

実は、フルカイテンはもっとやんちゃな会社だと思っていました。実際はサポーティブな方が多い印象なので、瀬川さんのような突破型が旗振り役になっていると思います。そういう意味だと、アグレッシブな人材が増えるともっと面白い景色が見られるかもしれません。アグレッシブすぎると周りも大変ですが、それでも耐えられる強い会社だと思います。

皆の背中を押せるような存在でありたい

【斉藤】今後の意気込みを教えてください。

【西尾】監査役ですが、ストッパーというよりも皆さんの背中を押せるような存在でありたいです。フルカイテンはサポーティブで誠実な方が多いので、私は皆さんが更に攻めていくことができる土台として、後ろから「もっと行っていいんだよ!」と押せるようにしたいです。

【斉藤】会社によっては監査役と壁がある場合もあると思いますが、そんな風に言って頂けて嬉しいです。

【西尾】はい。恐らく瀬川さんはそれも分かったうえで、私に声をかけたと思うんですよね。もちろんこれからIPOするにあたり、監査すべき点はきちんと見ます。ですが、過度なストッパーになって事業が停滞するのはナンセンスなので、「安心してください。ガバナンスに関してはこれくらいの道幅を走ってくださいね!」という風に言えるような役割ができたらいいなと思います。

趣味はロードバイクとレーシングカート

趣味はロードバイクとレーシングカートに乗ることです。

ロードバイクのイベントがあれば100㎞ほど走ります。普段はマイペースに30㎞を1時間半ほどかけて走っています。

ロードバイクで琵琶湖を走ったときの写真

自宅の周りに山とダムがあるので、そこをぐるぐると回るのが定番のコースです。
ロードバイクのパーツを変えてカスタマイズするのも楽しいです。

あとは、中学生の頃からレーシングカートを始めて、今も乗っています。
直近でイベントがあったので出場しました!

写真右が西尾さん

チーム戦で、同じチームの人のレーシングカートに乗りました。

レース中の西尾さん

公道は走れませんが、昔はマイカートを持っていました。
スピンもするので、なかなかエキサイティングです!

編集後記

筆者は今まで社員やお客様へのインタビュー経験はあったものの、社外監査役へのインタビューなどは初めての経験でした。

失礼な発言があってはいけないと、かしこまった気持ちになるかと思っていたのですが、西尾さんとこんなにリラックスしてお話しできたことに驚きました。

インタビューの中で西尾さんは、『私は皆の背中を押せるような存在でありたい』と話しており、とても嬉しい気持ちになり、弊社にとって心強いと思いました。

今後も西尾さんと一緒にタッグを組みながら、事業と組織の成長を社会の皆様に応援して頂きたいと思うインタビューでした。

ここまで読んで下さりありがとうございました。


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