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生地の学校 1 "織物とは"

生地はデザインやシルエットと同じく重要な服を構成する要素です。

特にシャツやTシャツ等のシンプルなアイテムになる程、商品の完成度における生地の役割が大きくなります。

生地への理解が深まると服に対する理解もグッと深まります。

今回から繊維商社で生地と製品の開発に携わった経験から学んだ知識を少しずつ紹介させて頂きます。専門的すぎて難しい部分もあるかと思いますが、内容量を少しずつにしながら読みやすく工夫していきますのでぜひご覧ください。

織物とは

糸をタテ(経糸)とヨコ(緯糸)に用い、お互いに直角かつ上下に一定の規則にしたがい交差(組織)された生地です。織りの組織や使用される素材によって生地の特徴が決まります。

生地のタテ方向に通っている糸を経糸、ヨコ方向に通っている糸を緯糸と言います。見慣れない漢字で覚えにくい方は地理で習った経度と緯度の通っている方向を想像してもらうといいかもしれません。

一般的に経糸が表面に出る割合が多く、緯糸が裏面に出る割合が多いとされています。

このことを私は入社当社に得意先である広島のアパレルの方から中島みゆきの名曲「糸」の歌詞を用いて教えられました。

「タテの糸はあなた ヨコの糸は私 織りなす布は~♪♪」

このヨコの糸が私(=女性)という部分が3歩下がる当時の女性像を表現しており、これがわかる中島みゆきはきっと生地屋だったに違いないと、半分訳の分からない理屈で教えられたことを今でもハッキリと覚えています。

すいません、完全に余談です。

生地規格とは

その織物を構成を表すもので混率・番手・打込・目付の4つの要素で表現されます。

■混率:生地に含まれる繊維の割合

■番手:糸の種類や太さ

■打込:1inch(2.54cm)間の糸の本数

■目付:生地の重さ (g/m・g/㎡・g/yのいずれかの単位)


例えば、、、

■混率:綿100%⇒生地の全てが綿でつくられ、

■番手:40/2 × 40/2 ⇒ 40番手の双糸を経糸/緯糸に使用し、

■打込:130×60 ⇒ 1inch間に経糸を130本・緯糸を60本並べた、

■目付:250g/㎡ ⇒ ㎡あたりの重さが250gの

のようになります。


次回は織物の染め工程における分類を紹介していきます。

その他にも生地のこんなことについて教えて欲しいという要望があれば教えて下さい。僕のしっている範囲で解説させて頂きます。

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