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【振り返り】1ヶ月ぶりの先発登板&「何のために練習するのか」

みなさん、こんにちは、福谷です。

20日にこちらの記事を書きました。

「イップス以外に、もっと書きたいことあったのになー」という締め方をしたんですが、今日はそのうちの1つについて書きたいと思います。
奇しくも、昨日の試合で同じことを感じたからですね。
それがタイトルにもありますが

「何のために練習するのか」

ってことです。
なので、今回は昨日の試合を振り返りつつ、最近よく感じる「何のために練習するのか」について現時点での僕の考えを書いてみます。まとまるかどうかわかりませんが…

1ヶ月ぶりの先発登板

昨日はソフトバンク相手に先発しました。
4月18日の、危険球退場した試合以来の先発ということですね。
1軍でロングリリーフ待機したり、抹消になってからも投げる機会がなかったり雨で中止になったり…

「1ヶ月も間隔が空いてるんだし、スッと入れることもないだろうから、気持ち的にはいろんなことに備えておこう」と試合前に考えてました。
案の定というか、いきなり初球を長打にされ、あっという間に失点してしまいました。

漠然と「このままじゃいけない、何かを変えないと」という気持ちを抱いており、同時に「なんか面白くないな」とも思ってました。
「面白くない」というのは「打たれたからつまらない」ということではなく、何か湧き上がってくるものが少ない感じ…ロボットのように淡々と動いてる感じがエネルギッシュじゃないという感じ…伝わらなかったらごめんなさい。

というわけで、2回からは、動きそのものにエネルギーが宿るようなイメージで暴れて投げてました。
結果的には、そのイメージの方がバッター的に打ちづらかったようです。

そして、イニング間のキャッチボール中にふと頭に浮かんだことが「何のために練習するのか」でした。
僕は先週木曜日の先発予定でしたが、雨によって中止になり、昨日の試合にスライドしたんです。なのでブルペンでバッター想定をしながら投げ込みをし、そこで掴んだ良い感じを保ちながら1週間過ごしました。ただ、いざ試合になるとそのボールが思ったように通用しなかった。そこで急遽思い付きで路線変更し、修正…
「この1週間の練習はムダだったのか?何のために練習してきたんだ?」という考えが頭をチラつきました。
まぁ、だいたい試合で打たれると「もっとこうしておけば」って後悔っぽい気持ちになるので、ある程度は仕方ないのですが…

僕らはロボットじゃない

僕らピッチャーはいろんな練習をします。
今の技術はすごいので、トレーニングの成果もボールの球筋も人の目をはるかに凌ぐ正確性で数字にしてくれます。
ただ、1つ確実に言えるのは「対戦相手であるバッターは人間だということは変わらない」ってことです。
(バッターがロボットという世界観も面白そうだなとは思います)

だからシンプルに言ってしまえば、被打率を決めるのはバッターがピッチャーに対して「コイツ打てそうだな」って思うか「コイツは無理だ」って思うかの差なんだろうなと。
トラックマンのデータを良くしたとて、必ず被打率が下がるというわけではありません。
アイピッチやトラジェクトアークの導入が広がれば、もっとそうなっていくと思います。
あらゆるボール軌道を再現可能なら、ボールの変化そのものだけでは想定されてしまうからです。(ほんとに野球なのか?)

まるでロボットのように、良いメカニックで数値の良いボールを投げることにばかり目が向くと、ロボットの力を借りて対応力をもった人間には勝てない。
相手も人間だということを理解して、人間だから感じる「怖さ」や「気持ち悪さ」などを表現していくしかない。

もしかしたら、「人間」じゃなくて「動物」と言った方がしっくりくるかもしれませんね。

僕は振り返ると「ロボットになるための練習」をし過ぎてきたのかもしれないと思ってます。
人間として、いや動物として闘うために、そしてそのために必要な機能を獲得するために、練習します。


今この文章を新幹線で書いてるのですが、ふと『BEAST』という言葉を思い出しました。
アメリカではじめてBEASTという言葉をもらったとき、「荒々しくあれ!」くらいに受け取りましたが、「ロボットになるな、動物であれ!」みたいな文章を書きながら「BEASTってそんな意味も含んでたのかな…だとしたら怖っ」って思ってしまいました。


ジャンルは違うかもしれませんが、この考えかたを大切にしながら子どもたちと接しています。
「この子たちが大きくなる頃には、もっと人間(動物)らしさが求められるんだろうな」と、GPT-4oのリリースなどを見て強く思うからです。

みなさんはどう思いますか?

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