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復讐者の恋話(小学生編)

祖母との連結がうまくいかず、復讐が停滞しているので恋バナでもしますね!(唐突)
復讐者の自分語りですので、もちろん明るい話ではありません!
(2022.12.10 追記)

始まりにして最低の

わたしの初恋の人は、小学校の同級生だ。
足が速くて、明るくて冗談好き、わたしのような陰のイキモノにも話しかけてくれる気のいい子だった。

わたしのnoteの中では「キャプテン」というあだ名をつけている。勉強は苦手だが、スポーツ関係では決まってリーダーになる子だった。

キャプテン氏は、小学生女子に圧倒的にモテるタイプだったと思う。
むしろ中学入学後も熱烈なファンを獲得していたというから、ずっとモテ人生を歩んでるのかもしれない。

過疎の小学校においては、同学年女子は全員あの子のことが好きだったんでは?レベルの人気者だった。

そんな彼の好きだった子は誰なのか。そもそも好きな子はいたのか。当時も、今も、わたしにはわからない。

ヒロイン

ただ、「彼と一番仲が良かった女子は?」と考えると、多分ヒロイン子だろう。

わたしをいじめたクソ女。表向きは明るくおしゃべりでおしゃれなThe女の子。
低学年の頃のキャプテンは、よくあの女をからかいに行っていた気がする。

「好きな子に意地悪をする」なんてのはわたしが言うまでもなく王道パターン。
最近の子はどうだか知らないけれど、わたしが子供の頃はそれが常識というか、疑う余地もない真実とすら思っていた。

キャプテンが、ヒロイン子とどんな話をしていたのか。それは覚えていない。
どんな表情で話していたのだろう。それは知る訳もない。

だって、彼があんな女と話すところなんて見たくはなかったから。きっと直視を避けただろう。
よりにもよって、わたしをいじめた最低女に彼が恋していたら。もし、それを確信してしまったら。
きっと絶望しただろう。

わたしは怖かった。
あの世界で唯一楽しみに思えたのが、ときどき訪れる、彼と話す時間だったから。

結局、キャプテンとヒロイン子が正式に付き合うなんてことはなく、小学校の卒業を迎えた。

中学入学後のことは、クラスが別だったので詳しくはわからない。
ただ、キャプテンが割とハードめな部活に入ったことや「熱烈なファン」が誕生した経緯などを聞く限りは、彼はフリーのモテ男であり続けたのかもしれない。罪な男だ。

初恋ハードモード

さて、小学生時代に話を戻して。
周囲からの認識、というのもなかなか厄介だったかもしれない。

キャプテンとヒロイン子は、公認カップルも同然だったと思う。
同学年だけじゃなく、他の学年からも。

別学年のお母さんたちが噂しているのを、たまたま聞いたこともある。「あの子とこの子は仲が良いらしい」なんて週刊誌より根拠のないゴシップだったけれど、わたしの心は痛んだ。

家が近く、小さい頃からケンカしつつも仲が良く、少女漫画みたいな二人。
快活な格好良い男の子と、元気で可愛らしいヒロイン。

なんて、今思えば美化しすぎだと思うけれど。
他に比較対象がなかったのだからしょうがない。

わたしは彼への恋を終わらせたくない反面、諦めてもいたのだ。実るなんて思わないけど、壊れないでほしい。

だからなるべく直視しないようにしていたのだろう。他の景色は思い出せないのに、彼の笑顔だけは写真みたいにはっきり覚えている。

わたしをいじめた女は3人いたが、彼女らもキャプテンを好いていたと思う。だとしたらヒロイン子以外の二人はどんな気持ちだったのだろう。
ここだけは、ちょっと笑って良いのかもしれない。

劇中の人物がどれだけ嘆き、悲しみ、酷い目にあったとしても、はたから見て笑えれば「喜劇」らしい。

今のわたしからすれば、あんなのは喜劇だ。
小学生のわたしがどんなに心細く、ときにギロチンの刃を当てられたように首筋が冷え、ときに胸を切り裂かれるような痛みを感じていたとしても、もうそんな感情は忘れてしまったから。

喜劇だ、と笑ってほしい。

前半はここまで

思ったより長くなってしまったので、次回に続きます。

いちばん濃いエピソードが小学生時代なので、このあとは恋バナというより自分語りが多めになるかもしれない。

別に誰のせいでもないけれど。
この初恋が、わたしに「恋とは叶わないものだ」という意識を刷り込んだような気がする。

先に言ってしまうと、このあとの恋愛は大小問わず、ぜんぶうまくいかない。

繰り返すが、わたしが恋愛下手なのは、誰が悪いわけでもないだろう。
キャプテンくんはもちろんのこと、あの悪辣ないじめ女たちですら。

1つ言えることがあるとするなら。
想い人が恋している(かもしれない)相手が、嫌いな奴だった場合のダメージは相当大きい。

もし同じ状況の人がこれを読んでいたら、心からお見舞い申し上げたい。
好きな相手を恨んで良いし、嫌いな相手をますます憎んで大丈夫だから、どうか自信をなくさないでほしいな、と。

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