心の疲れをとる技術
「お前は線が細い」
このセリフを、人生で一体何回聞いただろう。
線が細いのは、きっと自分人格的な欠陥で、長い人生をかけて克服しなければならない宿題なんだとずっと思って頑張っていた。
でも、心身の限界はついに訪れる。
職場のどこにも居場所が無くて、当てもなく院内を彷徨う辛い時間の後に、ついに僕はどこにも行けなくなった。
出勤不能になってしまった時に、どこかのサイトで勧められていたので購入してみた。
どうして自分が働けなくなったのかが、明快に解説してあった。
自衛隊という非常事態に対応する組織のメンタル教官が書いた本なので、非常に説得力があった。
私が働けなくなったのは、自分の問題でもあり、同時に同程度には組織の問題でもある。そういう答えがあった気がして、どこまでも救われた。
この本は、自身のメンタルコントロールもだが、組織論とかリーダーが持つべき心構えも書かれていて非常に参考になった。
人生に疲れて、どこにも居場所を見出せなくて、どうして自分がそうなったのか、そういう答えが綺麗に回答してある気がした、
そこまでが組織の問題で、どこからが自分自身の解決すべき問題なのか。
そこの明快なボーダーは未だに見いだせない。でも、我を見失ったと自覚した瞬間には、本棚のこの本に必ず手を伸ばす。