ガラパゴス諸島の不思議と生命のひみつ③|福岡伸一 講演
2021年に朝日カルチャーセンターにて開催された、福岡伸一による講座(全2回)を編集して掲載します。
SDGsを考える−本当の意味のサステナブルとは?
ガラパゴス諸島の近海には、海底を流れる寒流が持ち上げられて、暖流とぶつかる「湧昇」という現象があります。それにより、海の底に溜まった有機物の死骸が運ばれると、そこに含まれた炭素や窒素から豊かな植物性プランクトンが繁茂し、それを食べる動物性プランクトンが増えます。そして、海中のエビやカニ、小さな魚が動物性プランクトンを食べ、小魚は大きな魚に食べられ、それが死骸となって海底に降り積もり、また大きな循環が生まれるのです。絶海の孤島・ガラパゴス諸島の付近では、湧昇流が絶え間なく起きているので、海の資源が豊かなのです。
しかし最近、その海の資源が、実は脅かされています。ガラパゴス近海はアンチョビ(南米特産のイワシ)が非常に豊かな漁場なのですが、すごい勢いで乱獲されています。
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【写真撮影】阿部雄介
*地図はジオカタログ社製世界地図データRaumkarte(ラウムカルテ)を使用して編集・調製しました。
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生命海流|GALAPAGOS
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ガラパゴス諸島を探検したダーウィンの航路を忠実にたどる旅をしたい、という私の生涯の夢がついに実現しました。実際に行ってみると、ガラパゴスは…
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