「子ども達のふわふわ病は春のせい？」

新学期が始まり、お子さん達の様子はどうでしょうか？前回の記事ではお子さんの精神面についてお話しました。新学期のこの時期、子ども達は私達が思っている以上に緊張しています。当然、その緊張が続くと身体や心に異変、不調が出てくることもあると思います。「何だかいつもと様子が違うな？」と感じたら、お子さんの身体や心に何かしらのストレスが掛かっている可能性があります。そのような時は一日の中で必ずリラックスする時間を持てるよういつも以上にスケジュールの調整や管理をしてあげて下さい。子ども達はまだ自分自身でストレスを上手に発散することや予定を調整することは出来ませんので、保護者の方の力が必要です。宿題や習い事など時間配分は難しいかもしれませんが、お子さんが自宅で好きなことをする時間、のんびりする時間を必ず持てるようにして下さい。これは私達大人も同じです。外でも家でも緊張が続く生活では身が持ちませんよね。この時期は特に家でリラッスモードになるお子さん達をいつも以上に温かい目で見守ってあげてほしいと思います。だらだらも回復のための行動とプラスに捉えましょう。

【同じものが落ち着く時】お子さんの中には同じアニメを何度も観たがったり、年齢より幼い番組（昔観ていたアニメなど）を観たがる子も居ます。それはお子さん達が学校や習い事での変化、つまりクラスやお友達、先生が変わる等、その変化に適応しようと毎日頑張っている表れでもあります。新しい物や人、その環境に慣れようと頑張っているからこそ、懐かしい物や慣れ親しんだ物を恋しがる行動に出るのです。ですから、この時期はお子さんが同じアニメばかりを観たり、前のクラスのお友達の話ばかりしたり、遊んだりしていても決して急かすような発言はしないで下さい。お子さん達が見つけた落ち着く何かを奪ってはいけません。そうすればお子さん達は更に追い詰められてしまいます。心の拠り所や安定を得られる人や物があることは素晴らしいことです。

【出来ることが出来なくなった？！】お子さん達が春休み前まで、ついこの前までは出来ていたことが出来なくなるのもこの時期の特徴です。

《幼児のお子さんの場合》

○元気に登園していたのに行き渋るようになる

○登園前に泣いたり逃げるようになる

○先生の傍を離れない

○外遊びを嫌がる

○眠たがる

○おもらしをするようになる

○抱っこを頻繁にせがむようになる

○よく転ぶようになる　　

○人や物を叩くようになる　など

《小学生のお子さんの場合》

○集中力に欠ける、注意散漫になる

○明らかにバレバレな嘘をつく

○宿題に取り掛かるまでに時間が掛かるようになる

○問題を解くスピードが落ちたり、課題に掛かる時間が増える

○漢字を忘れている、文字が汚い（その逆で異常な位、丁寧に字を書こうとする）

○何を聞いても「忘れた」と言ったり反応が薄い

○こちらの些細な指摘に対し反抗的な言動に出る

○急に泣き出す、些細な事で泣く

○何度も同じことを聞く

○急にお喋りになる

○準備に時間が掛かるようになる

○片付けやお手伝いをしなくなった　

○きょうだい喧嘩が増えた　　など

以前はきちんと出来ていたのであれば、このような現象は先にお話したようにお子さんに掛かるストレスが原因で起きていることです。心の乱れは生活にも影響を及ぼすものです。保護者の方からすると「前は出来ていたのに！！」とお子さんの態度にイライラすることでしょう。私も子育て中の身なのでその気持ちはよーーーく分かります。ただ、このような状態は一過性のものである！と心に留めることで、少しはイライラが改善されるのではないでしょうか？『一度出来ていた問題が出来なくなる』これは学習面でもよく起きる事です。しかし、一度出来ていたのなら、また必ず出来るようになるということです。今は何かしらの負荷が原因で出来なくなってしまったことも、時間が経てばまた必ず出来るようになります。そのような状況を辛抱強く待つことは保護者からすると苦しい面もありますが、これは誰のせいでもありません。しいて言うならば春のせい。そうです、春のせいにしてしまえばいいのです。決して、お子さんに「たるんでるよ！」と厳しく叱ったり、あるいは保護者の方が自分自身を責めることのないようにして下さい。

私は毎年のように繰り返される春のこの時期に起きるお子さん達の異変、今まで出来たことが出来なくなるなどの状態を『ふわふわ病』と名付けています。春のせいでふわふわしているのだから仕方ない・・・特効薬はありませんが、そんな風に割り切り過ごしていくことが一番の対処法のような気がします。

次回は、「皆大好き。ゲーム、漫画は悪影響？！part１」をお届けします。どうぞ、お楽しみに。

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