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実技試験(短編小説)

『受験ナンバー109番です。お願いします。』

僕はC共和国国立医科大学で学ぶ軍医志望の医学生である。

筆記テストはクリアし、あとは実技試験が残っていた。

《パーン》

目の前で小銃が発射され、腹部を撃たれたテスト動物がもんどり打って倒れた。

僕は急いで止血し、応急処置をした。

《パパパパパパーン》

ちょうど終わった頃に機銃が火を噴き、腰部付近を何発も食らった別のテスト動物がぶっ飛んだ。

慌てて走り寄り、服を裂いて処置をする。

処置があと少しという所で

《ド〜ン》

と手榴弾が爆発した。

右下肢がズタズタになった更に違うテスト動物の、生命維持に影響が大きい部位から処置を行う。

あらかた処置した所で機銃のテスト動物の所に戻り処置を完了させる。

少し休憩か、、

そう思った途端にアクリル製の透明な部屋の中で、実験動物がフラフラとしながら

《バタン》

と卒倒した。

僕は直ぐ防護服とマスクを身につけ、部屋に突入して実験動物を外に引っ張りだした。

瞳孔は開き、結膜充血。口から泡を吹いている。全身の筋攣縮、痙攣、意識消失にまで至っている。

すぐさま気道を確保し、アトロピンを投与する。

《ゴーーー》

熱風が来た方向を見るとテスト動物が火ダルマになり、よろけていた。

すぐさま消火し、水に浸したタオルを何枚も被せて患部を冷やす。

『ハイ、実技試験終了です。お疲れ様でした。結果は後ほどご連絡致します。』

『ふ〜〜まあまあ上手くいったかな、、』

僕はテスト動物たちの文化【抹茶】で一服し、【スシ】で小腹を満たしながら片付けられていくズタボロテスト動物たちを眺めていた。



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