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懐かしい花屋敷

 先日初めて浅草の花やしきへ行ってきた。浅草には私用や仕事で何度も訪れているが、花やしきには入ったことはなかった。

 中学生の頃に聞いていた深夜ラジオで花やしきのことを話題にしていたことを思い出し、何とも感慨深かった。

 園内に入るとアトラクションは所狭しと並び、その隙間に自販機やパンダカーやベンチ、花壇などが置かれていた。案内の看板は当時のままの手描きのものも多く、昭和の雰囲気で溢れている。まるで当時訪れたであろう子ども達の声が聞こえてくるようだ。

 ある程度園内を一周した後、花やしきの奥にある屋上テラスに入った。1階のテラス入り口の案内に「浅草が一望出来ます」とあったからだ。
しかし、ビル五階に相当するであろうそのテラスはすでに周辺のビル群に飲み込まれていた。それが返って当時の「一望できた風景」を想像させる。

 テラスから階下へ戻ろうとベンチから立ち上がった時、中学生のグループに写真を撮ってほしいと声をかけられた。職業柄、お客さま対応時の声を出し二枚写す。撮った写真の確認をしてもらい、その場を後にしたが、ふとシャッターを押す時「はい、チーズ」と言ってしまったと思い返した。今の子達はきっと別の言い方なのでは?はいチーズなんて知らないのでは?と恥ずかしい気持ちになったがもう遅い。その掛け声もレトロということで思い出に納めようと思う。

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