マガジンのカバー画像

XR空間を考える

63
来たるべきパラレルリアルの世界へ向けて,XR空間について考える. 主として建築を参照しつつ新しく生まれつつある空間への思考を深化させるための断片記noteです.気になった方はまず…
運営しているクリエイター

#Design

「都市とモビリティ 〜自動運転車時代の都市を考える〜」メモ(トヨタ「Woven City」をきっかけにver)

トヨタが静岡県裾野市にコネクティッドシティである「Woven City」の計画していることを発表しました.これをきっかけに自動運転と都市の関係を考える機運が出てくるといいですね.ということで2018年5月29日に書いた自動運転と都市についてのレクチャーメモを少し加筆して再掲載します. 先週金曜日5/25に自動運転とまちづくりについてのレクチャーを拝聴してきたので,簡単に備忘録.自動運転の議論が建築・都市でも盛り上がるといいな. (2019.08.26追記) ご著書が出てま

「デジタル・コンストラクションが変える建築デザイン」講演メモ

2018年9月までRMIT、ETH、UCLA、MITなど、世界各地の大学・研究機関に滞在し感じた世界のデジタルなデザインとロボティクスに関する研究と実践および教育の潮流について報告する。 慶應義塾大学教授の池田靖史さんがサバティカル期間中に訪れた先(10ヶ国52の都市と45の大学を調査訪問)で得た世界のデジタル(主にロボティクス)実践を報告する会に参加してきたので,メモ. 池田さんがシェアしてくれているリンク集ですべて公開されているので,気になる方はリンク先を参照してくだ

空間の配置,構造─『ゲームデザイナーのための空間設計 歴史的建造物から学ぶレベルデザイン』を読む3

他分野からの建築への視点を見てみよう,ということで読み始めたクリストファー・トッテンによる『ゲームデザイナーのための空間設計 歴史的建造物から学ぶレベルデザイン』. 今回は3章「基本的な空間配置とゲーム空間の種類」について触れていきます. 両者に共通する特徴の中でも特に重要になる「空間」について.その基本的な部分を簡単にさらっていきます. 現実とゲームの「空間」の違い両者には共通して私たち(プレイヤー)が息づく「空間」という基盤が存在していますが,その違いをきちんと理解す

「サヴォア邸ツアーβ版」やってみた

「Unity」や「OculusGo」など個人レベルでも廉価でゲームなどを制作し体験できるようになった現代ならではの建築のトレーニングは考えられないか. と,そんな思いでポツリと呟きをしたところ,Cinema4DとUnrealEngineで近代建築の代表作ル・コルビュジェの「サヴォア邸」を巡る「サヴォア邸ツアー」を制作されている方からレスポンスをもらいました. β版は当初windowsのみでしたが,早速macでも操作できるように対応してくださいました. せっかくなので遊ん

クラウドベースの協働作業・スモールスタート・データの転用可能性について|「BIM1000本ノック──BIMに対する解像度を上げるために」

建築を情報の観点から再定義しその体系化を目指す建築情報学会。その立ち上げのための準備会議が開催されている。 建築情報学会の準備会議の第2回は「BIM(Building Information Modeling)」を対象にして開催された. 建築設計における新しいワークフローとして登場したBIMだが,こういう企画が催されるということは,その浸透度はまだそこまでの段階ではないのだろう. 仕事柄,設計者から設計上でのBIMの利用についての話を聞くときには3Dの高精度なモデルでのシ