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国民総発信時代の今、「信頼」でソートをかけた時に誰から情報を得るか?

こんにちは、フクコトバのRYOです!

面白いニュースを見ました。

伊勢丹の社員がインスタグラマーになり、コロナ禍で来店ができないお客様に対して情報発信を行なっているそうです。

すでに社員約80人がインスタグラマーになっていて、フォロワーは5万人を超えているそうです。

あの百貨店業界NO.1の伊勢丹も、次の手を打ってきました。


〜「個人を売る」戦略〜

「伊勢丹」と聞けば、ほとんどの日本人が知っています。

でも、「伊勢丹の〇〇さん」を知っている人は限られます。

認知度で言えば、圧倒的に「伊勢丹」の方があります。

でも、今回の伊勢丹の戦略は「個人を売る」戦略です。

認知度も影響力も、おそらく信頼度も高い企業が、

その企業ではなく、「個人を売る」と言うのはとても時代の流れに沿っていると思います。

CMが見られなくなった要因は、録画やTV離れの影響もありますが、

視聴者がCMから流れてくる情報に「信頼」出来なくなったことが大きな要因だと思います。

ついこの前まで、〇〇社の商品のCMに出ていたタレントが、今は競合の〇〇社のCMに出ていると言うことは珍しくありません。

企業がCM等の広告で発信していた情報には信頼がなくなった今、

伊勢丹は「個人の発信」に強化をしています。


〜企業ではなく従業員が発信することの意味〜

では、個人(従業員)が発信することの意味は、何でしょう。

認知度、影響力、そして「信頼」も、企業よりも個人が持つように変わるのでしょうか。

インフルエンサーと呼ばれる人たちは、一企業よりも、認知度、影響力、信頼があるかもしれません。

しかし、この伊勢丹の従業員は、いわゆる普通の従業員のようです。

ではなぜ、「企業」ではなく「個人」の発信をするのでしょうか。


私は、お客様(購入者)の購買動機の変化があると思います。

今の購入者は「誰から買うか?」が大きな購入の決め手になっているのではないかと思います。

「何を、どこで買うか」
よりも、「誰から買うか」が決め手になっているのではないでしょうか。

私は、patagoniaというブランドが大好きです。

patagoniaは、ECもありますし、店舗も全国各地にたくさんあります。

しかし、私はpatagoniaを買うときには、「〇〇店の〇〇さんと話ししながら買いたい」と思い、ほとんどECや他店舗で買うことはありません。

ECで新商品をチェックしたり、たまたま寄った他店舗で気になる商品を見つけることもありますが、

買うのは「いつもの〇〇さんのところで。」と考えます。

同じブランドなので、当たり前ですが、製品のクオリティは一緒です。

交通費を考えると、ECで買った方がお得かもしれません。

しかし、それよりも「買うことに意味を持ちたい」と思っているのかもしれません。

「〇〇さんと、こんな話をしながら買ったこの服」は、

ECで商品情報やレビューだけを見て買った同じ服の何倍もの価値があると私は思います。



〜国民総発信時代に誰から情報を得るか?〜

企業の発信する情報には「信頼」がなくなりつつあります。

一方で、誰もが情報発信をすることができるようになり、国民総発信時代に突入した現在は、明らかに情報が過多になっています。

その中で、どのように取捨選択して、誰の情報を信じるのでしょうか。

私は、単純ですが「直接話したことがあって、雰囲気を知っている人」の情報はフォローをして、情報を入手すると思います。

まさしく、今回「伊勢丹」が行なった戦略です。

直接会ったこともない。話したこともない。実際の雰囲気も知らない。

インスタグラムやツイッターからは、そんな人が発信する情報がたくさん流れてきます。

その中から、「信頼」というソートをかけた時に残るのはどんな情報でしょうか。

おそらく、「直接話したことがあって、雰囲気を知っている人」ではないでしょうか。

インターネットがこれだけ発達し、国民総発信時代になった今、

取捨選択をする大切なポイントである「信頼」を得るには、

実はオフラインのコミュニケーションなのではないかと思います。


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