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映画『ゴジラ』(1954) 紹介マンガ

ゴジラ(1954年)
GODZILLA:THE KING OF MONSTERS
上映日:1954年11月03日
製作国:日本
上映時間:97分
監督 本多猪四郎
脚本 村田武雄 本多猪四郎
出演者 志村喬 河内桃 子宝田明 平田昭彦


ゴジラは白亜紀頃から静かに海中で暮らしていましたが、 水爆のせいで安住の地を追われ、仕方なく地上に現れました。

被爆地の島民も故郷を追われました。
ゴジラによって焦土と化した東京の姿は東京大空襲を呼び起こしたでしょう。

また、被爆した子供にガイガーカウンター(放射能測定器)を当てるシーンは3.11の原発事故を経験した現代人にとっても心が痛みます。

『シン・ゴジラ』では死の描写を敢えて避けていましたが、 『ゴジラ』では閃光で焼け死ぬ人々や実況中継しながら殺される撮影クルーなど、 名もない人の死にゆく姿を映してメッセージ性を強調しています。

そして、リアルな人物描写。
ゴジラによって大災害が起こっているのに「ゴジラを殺すな!」と言う古生物学者、
ゴジラを殺す兵器を持っているけど使えない科学者、
ただまっすぐに「今すぐゴジラを殺せ!」と繰り返す青年、
そして感動のラストへと導く美女。

しっかりとした人間ドラマがあるからこそ、
ゴジラにも感情移入ができて「ゴジラかわいそう」という気持ちを起こさせることに成功しています。

ゴジラを単なる現実離れした娯楽映画ではなく、
本当に 怪獣 を目の当たりにした人間をリアリズムを持って演出した 本多猪四郎。

ゴジラブームの再来によって彼の偉業が再評価されることでしょう。


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