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ドキュメンタリー映画『愛と法』"自分らしさ"のためにたたかう人々と、彼らを支える二人の弁護士。

愛と法
上映日:2018年09月29日 / 製作国:日本 / 上映時間:94分

四コマ映画『愛と法』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2134

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社会問題を扱ったドキュメンタリーなんですが、映画として絶対に面白い。

褒め言葉にならないのかも知れないけど「普通に映画として面白」かったんです。

電車内のアナウンスや街で聞こえてくる声の一つ一つにも意味が託されていて、メッセージがうるさくなく伝えられてきます。

しかもそれは誰かに喋らせているんじゃなくて、街中で聞こえてくる声である、と。

編集がすごいと思いました。

こんだけ面白い人たちの日常と複数の裁判を追いかけていたら、素材は膨大になったはず。

実際、上映時間94分の割りには情報量は多いと思いますが、一つの映画としてまとまっていたのはすごいと思います。

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弁護士ならではのリアルで地道な法廷劇。

「弁護士って本当に橋の下で現場検証みたいなことするんだ」とか、電話でキレられて落ち込んでるとことか、カッコつけてないリアルが面白かった。

監督はこの吉田くんと南くんというカップルに魅力を感じて撮影を始めたということで、確かにこの2人が魅力的。

行き場をなくした少年と3人暮らしを始めたときも、僕だったらかなりストレス感じるけど、3人で自然にのびのびと無理なくやってて人間力のある人たちだなあと思いました。

あと、主人公の2人が「撮られている」ことに自覚的なのも良かったです(喧嘩の後に「喧嘩シーンも撮れた」と言うところとか)。

それのおかげで逆にこの人たちは嘘をついてないんだなと思えました。

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結構な情報量があるんですが94分間ずっとテンポ良くて、笑うし、腹立つし、泣いちゃうし。

個人的には「無戸籍問題」というのを知らなかったので、あまりにもビックリしてそのことで頭いっぱいになりました。

社会問題を扱ったドキュメンタリー映画を観た後にはだいたい「疲労感」が来ますが、

登場人物のキャラの良さといわゆる映画的な面白さによって「いい映画見たなぁ!」とシンプルに思えます。

マイノリティで苦しんで自殺してしまう若い人が多いという、切迫した喫緊の問題が広く伝わることを期待します。

四コマ映画『愛と法』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2134

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