見出し画像

健康法や健康器具、健康食品などはひとつの産業として確立するくらいに成長しており、ネット広告やテレビなどで毎日のように発信されています。

当院でも健康寿命を延ばすための対策や、症状を少しでも軽減、改善し病気をいい方向へと導くための方法を日々発信したり患者さんに伝えたりしています。

健康法と聞くと食事や運動などに目が向きます。
そしてその多くは『この器具で減量できた』『これを食べたら健康になる』『このサプリで不快な症状が改善する』など今の生活にプラスする方法が目立ちます。
それは産業として商品を買ってもらうためで、消費者が買うことで始めて経済が動くため当たり前でもあります。

しかし何かをプラスすることだけが健康にいいわけではありません。

例えば日常的に摂取しているものを別の物に変えたり、あるいはやめてみたりすることで、実は体にいいということもあります。そんな引き算の健康法について簡単に勉強していきます。


まず食事ですが、体にあまりよくないものは日常に溢れています。
有名なところではトランス脂肪酸や酸化した質の悪い油、糖質過剰な食事などがあります。毎日のようにファーストフードや甘い炭酸飲料などを飲んでいれば、病気になることはなんとなく想像できると思います。
また残留農薬や加工食品など自然界に無いものを摂取することにより健康に悪影響を及ぼすものもあります。

その中でも最も身近なものが食品添加物や精製された加工食品ではないでしょうか。

食品添加物は商品の見た目をよくしたり、味を調節したりするものであり、人工甘味料や着色料、保存料などがあります。
どのようにして体に悪影響があるのかということは具体的に触れませんが、食品添加物の多くは人工的に作られているものであり、中には発がん性物質になる可能性まであります。

https://www.seikatsuclub.coop/excludes/rengou/img/activity/food/pdf/additive12.pdf

他にも遺伝子組み換え食品や放射性物質による汚染などもあります。

加工食品ではお菓子やソーセージ、カップ麺、冷凍食品などがあり、精製されたものの中には白砂糖や食塩も含まれます。

しかしこれらすべての危険性を排除することは困難です。
たとえば無農薬で化学調味料などを一切使っていない商品もありますが、当然価格は高いです。天然の物を使用したり、国産の物だけで作るにはやはりコストがかかります。

自身の生活スタイルや予算に合った食品を選ばざるを得ません。

だからといって体に悪いと分かっている物を積極的に摂取してしまっては健康を損なう可能性があります。

なんでもそうですがバランスが大切です。

これらの危険性を排除するためには知識が必要です。特にどのような添加物があるのか、その添加物の毒性はどの程度あるのか、添加物の記載や使用に気を使っている会社かどうかなど、情報を得ることで回避できる可能性があります。

さらに『欧米と比較して日本の商品は安全』という漠然とした安心感があるかもしれません。その影響か一人ひとりの商品に関する警戒感は少し低い印象があります。

自分の健康を自分で守るという認識をしっかり持つことが今後とても重要になるのではないかと思います。


何度も言いますが何事もバランスが重要です。
なんでもかんでも危険だから食べない、飲まないのではなく、危険性を知った上で摂取する、献立を考えることが大切です。

意識しすぎることなく、無関心になりすぎることもなく皆さん自身の“丁度いい”を探していきましょう。