時代に合わせる事の大事さ
僕は今年で34歳になるのですが、人間は過去からいきなり未来に飛ぶ訳ではないので意外に時代の変化に気づかないものです。
僕自身も多くの先駆者たちの話を聞いたり自分から情報を取りに行っていなければ未だに色々な事に対してのんびり構えている事も多いのかなと思います。
特に音楽業界は日々劇的に変化していっています。
僕が生きてきた歴史の中で、幼少期はカセットテープで音楽を。
小学生の頃にCDが主流になり、高校生の時にはMDが流行りました。
それから5,6年後からiPodが徐々に普及し始めていき、今では音楽は配信から定額制ストリーミングの時代に。
たった20数年の間にこれほど音楽の聴き方が変わってきているのです。
20年前に音楽を定額制で聴くなんて想像したでしょうか。
そして僕ら世代ではなく最近の10代20代の方たちは当然配信やストリーミングが主流な時代に生まれてきていてCDなどの媒体を用いて音楽を聴くという事が少なくなってきています。
それを考えた時に「音楽を聴いてもらおう」と思った時にどうやって聴いてもらうかと考える時にCDという媒体は少し躊躇しなければなりません。
まずリスナー側がCDを聴く機器、コンポなどを持っていない可能性があります。
そしてあらゆるところで音楽を聴く際はスマホが活用されています。
また実際の「物」だけでなく聴き方、すなわちスタイルも考えなけれなりません。
例えば音楽で言えば配信用に曲の構成を考えるのも一つの手段です。
音楽を定額制で聴けるという事はメリット、デメリットが存在します。
メリットは、
・自分達の事を知ってくれた瞬間に手元から音源がその場ですぐ聴ける事。
・知らない人にも聴かれる可能性がある
という点です。
デメリットは、
・面白くないと思ったら手軽に曲を変えられてしまう
という事が挙がります。
音楽から少し離れますが、SNSなどでアーティスト自身で「宣伝用の動画作りました!」というものを見てみると、
例えば最初の10秒間ずっと同じ写真のまま。
だったりしてSNSの動画を開いてみると音源のイントロ部分でこの写真を使いたかったのかな?
というのは分かります。
しかしながら電車やバスなど移動中に開く事が多いSNSで音を出す事は稀ですし、音が無い状態で同じ写真を10秒間流れていたらきっとタイムラインをスワイプされて最後まで見られずに飛ばされてしまいます。
今の時代では動画を見てもらうためには、
・移動中にSNSを開く
事を考えると常に動いているか文字を入れるべきだと思います。
実際に映像のプロの人たちが作っている宣伝動画はそのような作りが多いのです。
アーティストというのは時に「見てもらう事、聴いてもらう事」をおざなりにして自分のエゴを押し付けがちになります。
その割に「売れない」とボヤいたり終いには「売れないのは自分の良さを分かってくれないユーザーのせいだ」と思いがちです。
しかしユーザーはどこまでいってもユーザーなのです。
アーティストのエゴなんて知りません。
面白いか、面白く無いか。
カッコいいか、カッコよく無いか。
ただそれだけなんです。
例えばスーパーに行って食材を買う時に作った会社の歴史や想いは考えないと思います。
美味いか、不味いか。
安いか、高いか。
を見る事が大半を占めているのではないでしょうか。
アーティストがエゴを発揮しても良いのは自分の事を深く知ってくれているファンの人達が大勢いる時で、
ファンもいないアーティストが
「自分は努力している。そこを見て欲しい」
「みんなに自分の想いを聴いて欲しい」
と訴えたところでそれは誰にも響かないのです。
本当に多くの人に聴いて欲しいのであればアーティスト側が今の世の中の流れやリスナーの傾向を把握しその流れに作品を投げ込むような事も必要なのだと僕は思います。
作る側のエゴだけを押し付けないで今の世の中と真っ直ぐに向き合う事もとても大切な事だと思います。
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