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Miharashi Paper ⑤笠森観音-1

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笠森寺は、坂東三十三観音霊場の第三十一番札所で、 笠森観音と呼ばれ親しまれています。延暦三年(七八四)に、 最澄が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み、山頂に安置 したのが始まりと伝えられており、巨大な岩の峰上に建 てられた観音堂はそれぞれ高さが違う61本の柱で支えられた舞台が四方を取り囲む特異な建築様式で建てられています。

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これが「四方懸造」であり、現存する日本唯一のもので、 国の重要文化財に指定されています。 実際に75段の急峻な階段を登って回廊の上に立ってみると、周囲を深い森に囲まれているのに驚かされます。 実はこの観音堂を取り囲む約6ヘクタールの自然林も古代から禁伐林として保護されてきた伝承のとおり、房総固有の植物が残されており、国指定天然記念物にも指定され、学術的にも高い評価を受けています。

この大木ひしめく自然林の中、曲がりくねる参道を無心で歩いただけで、なんだか清められた気分になります。 そして千年を超える長い年月のなかで、この森を尊び残してきた文化にも改めて感謝したくなるのです。

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笠森観音
千葉県長生郡長南町笠森 302 | 電話0475-46-0536
open:4月− 9月|8:00−16:30、10月−3月|8:00−16:00
close:なし
拝観料:大人 200円、小人 100円
http://kasamori-ji.or.jp

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