『かりん』2023年9月号掲載作品 5 広里ふかさ(ひろさと ふかさ) 2023年9月10日 21:01 新緑の乾いた風が吹き込んで夕焼け色の薔薇の花咲く次々と要らなくなった本を抜くこころの窓に風が舞い込む濃紺の明けてゆく街見やりつつ あなたがいたらと思うまどろみ見おろしたビルの谷間を渡ってく薄墨色の鳥の淋しさあの頃は彼が一番好きだった それより好きな人を待ちのぞんでときどきは一冊もない部屋で寝るそういう自分が「本」かもしれない ダウンロード copy この記事が参加している募集 今日の短歌 37,009件 #短歌 #今日の短歌 #わたしの作品紹介 #かりん 5 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート