滋味礼讃 9 梅干し
今回のお題は『梅干し』です。
子どもの頃から梅干しが大好きで、おにぎりもお茶漬けも常に梅干し一択です。はちみつ入りの甘い梅干しもありますが、私にとって梅干しとは甘くないもの。
幼い頃、母が漬ける梅干しは異常にしょっぱい代物でした。もうすっぱいというより、しょっぱいだけで。それが大好きだったのです。
紫蘇の葉を揉んで、実を天日に干して、日に日に梅干しらしくなっていく様は見ていて楽しかったですね。作っている最中につまみ食いをするのがたまらなく好きでした。
つわりのとき、梅干しを食べると楽になりまして、なおさら大好きに。
そして、実は今日も梅干しに助けられました。非常に暑い中、外出することになったのですが、ちょっと熱中症になりかけておりました。
麦茶をちょびちょび飲みながら歩いてきたのですが、家に帰るなり顔が真っ赤になり、汗が滝のよう。そして、ひどい頭痛とけだるさで動けず。麦茶だけはしばらく補給していたのですが、頭痛がおさまりません。
ふと、なんとなく梅干しを食べてみたら……治ったんです。汗をかいたせいで、水分と塩分のバランスが崩れたのでしょうね。
梅干しは抗菌作用もあるということでお弁当やおにぎりに入っていますね。
小学生の頃、「みんな、ふりかけとかそぼろがかかってるじゃない? 私、日の丸弁当って地味で嫌だ」って言う子がいたんですけれど、私は梅干しの乗った日の丸弁当を愛しております。
柔らかい梅干しもいいけど、カリカリもたまりませんね。幕の内弁当などの、あの赤い梅干しの汁気が染みたご飯の部分は醍醐味です。たまりません。
梅干しは梅肉として冷たい麺類に乗せたり、醤油やだし、おかかと一緒に和え物に使ったりします。焼酎に入れる方も多いですよね。
あぁ、なんだか書きながら口の中がよだれでいっぱいになっております……。
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