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絵本「10ぴきのかえる」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆


読んだ目的/きっかけ

「14ひきのねずみ」シリーズの第1作を読んだ際に、他のお世話になっているシリーズの第1作目も読みたいと思いました。娘のお気に入りの「10ぴきのかえる」シリーズの第1作は、ちょうど春のお話のようでした。そのため、今のタイミングで読んでみることにしました。


ママの感想

すごくおもしろいお話というわけではありませんでしたが、読んだタイミングがとても良かったです。最近、幼稚園に住んでいる(?)かえるが冬眠から目覚めてたまごを産んだそうです。かえるのたまごは娘の幼稚園では、子どもたちの関心の的です。娘も、かえるのたまごに興味津々な園児の一人です。

しかし… 娘は、たまごから「ちっちゃいかえる」が生まれてくると思っていたようです。「おたまじゃくし」自体は知っているはずなのですが… 絵本の中に説明はありませんでしたが、かえるの成長過程が描かれていたため、大変役に立ちました。

さて、本絵本の内容です。本絵本を読んではじめて知ったのですが、10ぴきのかえるたちは男の子に捕まえられてしまったようで、生まれてからずっと「ひょうたんぬま」にいたわけではなかったそうです。物語がコンクリートで固められた池からスタートしたので驚きました。

おたまじゃくしの間は、四角いコンクリートの池に居ざるを得なかった10ぴきのかえるたちですが、かえるになると生まれ故郷のひょうたんいけに帰ることにします。はじめての大冒険です!

娘や私が見ることのできるかえるは、純粋に「自然の中にいるかえる」であることはめったにありません。そのため、本絵本を読んでいると、少し複雑な気持ちになりました…

そのようなことを娘と少し話しつつ、かえるについての理解を深められたという点で、それなりに良い絵本だったと思います。しかし、純粋にストーリーだけを評価すると、そこまでおもしろくはありませんでした。ただ、「シリーズもののはじまり」とは「そういうものかな?」という気もします。

子どもとはなす:どじょうじいさんが帰れないのは何で?

10ぴきのおたまじゃくしたちが、「ひょうたんぬまに帰りたい」という話をしていると、どじょうじいさんが現れて「君たちはかえるになったら帰りなさい。自分は帰りたくても帰れない」という主旨の話をします。当該場面を読んでいた際、娘が「どうして?」と聞いてくれました。疑問を口にしてくれることは良いことなので、一緒に考えてみることにしました。

「どじょうじいさんは、10ぴきのおたまじゃくしたちに『かえるになったら帰りなさい』って言ってたけど、おたまじゃくしがかえるになったらどうして帰れるのかな?」
「歩けるようになるから!」
「そうだね。かえるになったら、ピョンピョン跳んで、この池から出て行けちゃうもんね。どじょうじいさんはどう?」
「どこにも行けない…」
「そうだよね。どじょうは『どじょう』のままだから、おたまじゃくしみたいに『足』が出てきたりしないもんね」

娘はどじょうじいさんの話の意味がわかり、同時に、「捕まえられてしまう」ことの動物側の気持ちにも多少思いを馳せることができたようです。
娘は悲しそうな落ち込んだような表情をしていました。本絵本を読んでいときの娘が少し眠かったこともあり、この点には深入りせずに続きを読み進めることにしました。


子どもとはなす:ザリガニだ!

ひょうたんぬまを目指す10ぴきのかえるの前に、ザリガニのいる川が現れます。しかもザリガニが複数いるため、泳いで渡ることはできません。

「どうしよう?」

本絵本をはじめて読んだ際、かえるの台詞に合わせて、娘にも「どうしたらいいと思う?」と聞いてみました。「えー」と「わかんない」を繰り返した娘ですが、「どうしよう、どうしよう、このままじゃ先に進めないよ」と私にせっつかれてひねり出した答えは「ボートをつくればいいんじゃない?」というものでした。

次のページをめくってみると… どこからかスニーカーを拾ってきた10ぴきのかえるたちは「舟」をつくりはじめます。「娘ちゃん、大正解だね」と二人で喜びました。

ちなみにですが… 私は、当該場面で「ボート(=舟)をつくる」という考えは全く思い浮かばず、真剣に「どうしよう。別のルートを探すのかな?ザリガニを倒す??」などと考えていたので、子どもの頭の柔らかさというか発想の柔軟さを感じさせてもらいました。

娘の方が私よりもしっかり本絵本の文脈、登場人物の特性などを理解していたようです。上述のようなことがあると、「読み聞かせ甲斐がある!」と思いうれしくなります。娘と教育的なやりとりができたわけではありませんが、「ママ」は大満足のやりとりでした。


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