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絵本「かげはどこ」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆☆

読んだ目的/きっかけ

先日、『かいちゅうでんとう』を読んだ際、娘が懐中電灯によってできた大きな影を「巨人!」と言ってとても楽しんでいました。懐中電灯でできた影を見て楽しそうにしている娘の様子を見て、「次は『影』に関する絵本を読みたいな」と思っていたところ、『かいちゅうでんとう』と同じ「幼児絵本ふしぎなたねシリーズ」で本絵本を見つけました。そこで、さっそく、図書館でお借りしてみることにしました。

ママの感想

本絵本には、さまざまな場所・状況での「男の子と自分の影のペア」が描かれています。「ぼくと影はいつも一緒」 ぼくが影と一緒に走ったり、すべり台のうえに立ったぼくが地面にうつった影を見たり、ぼくがビニールプールの水にうつった影に飛び込んでみたりと、さまざまな「ぼくと影」の関係と様子が描かれていました。

上述のとおり、本絵本にはビニールプールが出てきたので、本当は「夏」に読むべき絵本だったのかもしれません。本絵本の季節感をまったく考えずに、冬に読んでしまいました。失敗です… そして、反省です… けれども、本絵本のテーマは「影」であり、「ビニールプール」は脇役だったので… 良いことにしたいと思います。

本絵本は、予想どおりですが、絵本の内容自体は、年中さんの娘には簡単な内容だったようでした。娘は「はいはい」という感じで本絵本を見ていたように見受けられました。一方で、2歳の息子が本絵本にすごく食いつくということもなく… 「我が家の子どもに『影の話』はまだ早かったかな?」と思いましたが、子どもと一緒に「影」で遊んでみたところ、「影で遊ぶ」ことは娘も息子もしっかりと楽しんでいました。「影で遊ぶ」子どもの様子を鑑みるに、本絵本を読んでいるときの私の目に映った子どもの反応だけではわからないところで、二人とも本絵本を楽しでいたのかもしれません。

約1年間、娘と一緒に絵本を読んできて、娘が絵本を読んでいる間はさほど関心を示していなかったように見えた絵本について、後日、娘が自分から言及をしたことが、しばしばありました。そのため、娘の「絵本に対する関心や評価」は、「絵本を読んでいるそのときの様子だけでは決められない」ということは、常日頃から感じてはいます。

このブログを書くことに合わせて便宜的に娘の評価を記載させていただいていますが… そのため、娘の「絵本に対する関心や評価」は、「絵本を読んでいるそのときの様子だけでは決められない」ということは、常日頃から感じてはいます。ブログを書く時点での「評価」は「評価」としてあっても良いのだと思ってはいますが、「その後の娘の日常生活に影響を及ぼした」という観点からの評価とは異なると考えています。「絵本を読んだあと、娘の生活に影響を及ぼした」という観点から、改めて絵本の評価まとめのようなものをしてみても良いのかもしれません。時間を見つけてやってみたいと思いました。時間を見つけてやってみたいと思いました。

私は「読み聞かせ」の目的の一つに「娘への教育」を置いています。そもそも「教育」とは、「そのとき」に成果を測れるような性質のものではありません。上述の考え方に則ると、「絵本」という存在は「教育」と同じ性質のものなのかもしれません。大人になってから、小学生のころや中学生のころ、高校生のころに先生から聞いた話を思い出して「あぁ!」と思ったことは、私自身、数えきれないほどあります。このようなことを思うと、「教育」とは本当に興味深い営みだと感じます。娘と息子は、私と一緒に絵本を読んだことを大人になってから振り返ったときに「どう思うのか」、いつか聞いてみたいと思いますが、一方でどこか恐い気もしています…

話は逸れてしまいましたが、本絵本は、子どもに「影」に対する興味を持ってもらうきっかけ・導入にちょうど良い、日常場面での「影」に関するたくさんの「様子」をまとめて描いてくれた絵本でした。

子どもとやってみる

本絵本を読んだことをきっかけに、本絵本に描かれていることを含め、「影」について、さまざまな実験・観察を娘と一緒にやってみました。息子は、おそらくわかっていなかったとは思いますが、上記実験・観察に参加をし、「影」で遊ぶことを楽しんでいました。なお、最近、寒くなってきて、私が外に出ることが億劫になってしまったため、自宅の上がり框部分で「影」に関する観察をしました。上がり框以外の電気を消して「影」の観察をすると、影がくっきりと見えるとともに、下記観察のようなメリットがありました。それにしても、寒さは年を取るごとに苦手になってきている気がします…

影の大きさについて

上がり框で娘の影と私の影を比べて、「影の大きさ」がもとの身体の大きさによって異なることを確認しました。あわせて、娘の影がママの影のなかに入ると消えてしまうこと、影が、足元から床を伝って伸び、曲がって壁のうえ方向に向かって伸びていく様子も確認をしました。「影が曲がってでこぼこすること」は、絵本のなかでは階段を使って説明されていました。階段にうつった影を観察するタイミングがなかったため、自宅の「床→壁」に影がうつることを確認することで代用させていただきました。

なお、今回の実験・観察において、「影の大きさ」には、光源と対象の距離が関係していることまではきちんと確認をしませんでした。しかし、先日『かいちゅうでんとう』を読んだあとにした「懐中電灯の実験」のとき話と絡めて、下記の「はなし」を娘としました。

「(上がり框での)娘ちゃんの影は、今、娘ちゃんとほぼ同じ大きさだね。でも、この前、懐中電灯を使ったときの娘ちゃんの影の大きさはどうだった?」
「巨人!」
「そうだよね。とっても大きな影ができたよね。」

今度、「影」について、もう少し難しい内容を扱った絵本を読んで、「影が巨人になるときとならないときの違い」などについて「はなし」をしてみたいと思いました。

小学生のころの理科で勉強をした際、「光源と影」の話は私自身が苦手だったので… 娘にきちんと伝えることができるか、今から心配です…

影のできる場所

本絵本には、「影は光と反対側にできる」ということについての説明は描かれていませんでした。この点については、「幼児絵本ふしぎなたねシリーズ」の限界だと思っていますが、私にとっては、若干不満に感じた点でした。一方で、「影」を扱った「かがくのとも絵本シリーズ」があったとして(まだ探していませんが)、「それはそれで書かれている内容が娘にとってはきっと難しいものになってしまうのだろうな…」とも思います。幼稚園児にちょうど合った内容の「影の絵本」を探したいと思いますが、見つかるかどうか… 探す前から心配です。とはいえ、せっかく本絵本で「影」について、触れる「きっかけ」ができたので、「影は光と反対側にできる」ことを私から説明をし、実際に娘に体験をしてもらうことにしました。

我が家の玄関は、玄関に一つ、上がり框に一つと、比較的近い距離に電気が一つずつついています。これを利用して、娘に「光と影の位置関係」について、導入的な内容を体験してもらうことにしました。

まず、玄関の電気をつけた状態で娘に自分の影を見つけてもらいます。そして、次に、玄関の電気を消し、上がり框部分の電気をつけました。その際の影の様子を見て、娘と下記の「はなし」をしました。

「娘ちゃん、今、娘ちゃんの影のいる場所が変わったけどどうしてかな?」
「電気?」
「電気がどうしたの?」
「変わった」
「そうだね。ママが電気を玄関の電気から上がり框の電気につけ変えたんだよね。ついている電気の場所が変わったんだよね。さっき話したとおり、影は明かりの反対側にできるから、電気の場所、明かりの場所が変わると影の場所も変わるんだね。本当に変わったね!」

上記体験をとおして、娘には、「光と影の位置関係」について、少しで構わないので、理解をしてもらえたらうれしいと思っています。そして、小学生のころ、理科が苦手だった私としては、娘と息子には、このような体験をとおして、理科に苦手意識を持つことなく「楽しいこと」と思いながら育っていってもらいたいと願っています。


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