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絵本「おばけかぞくのいちにち」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆☆


読んだ目的/きっかけ

福音館書店の「こどものとも絵本」のページで本絵本を見つけました。表紙のかわいらしいおばけの絵に私が魅かれたため、読んでみることにしました。

ママの感想

私はとても好きなお話でした。夜、なかなか寝ない子どもたちに、私自身「そろそろおばけタイムだよ」とよく言っていましたが、「おばけ」についてあまり考えたことはありませんでした。私にとっての「おばけ」は「文字」、または「概念」としての「おばけ」であって、具体的な「おばけ」ではないことに改めて気づきました。

そんな私にとって、本絵本のおばけは、まさに「イメージにピッタリ」のおばけでした。さらに、おばけにもお父さん・お母さん、お姉ちゃん、弟という家族があって、子どもは保育園に行き、お母さんはスーパーに行ってという、人間とそっくりなおばけの生活は、とても自然に私のなかに入ってきて「私のおばけ像」になりました。

上述のとおり、というかタイトルのとおり、本絵本では、おばけの家族の一日が描かれています。おばけは人間とは生活が逆で夜に起きて朝に寝るそうです。そして、夜起きると、お父さんは子どもを連れて保育園に行き、その後、人間を驚かす仕事をします。一方のお母さんは、家事をしたりスーパーにお買い物に行ったりしています。本絵本によると、おばけは人間のような、人間と少ししか違わない生活を送っているそうです。

絵本の概要を改めて書いてみると「大したことのないストーリー」という印象は否めませんが、でも、なぜか私にとっては魅力的なお話でした。ちなみに、おばけは早く寝ないと「足が出てきて人間になっちゃう」そうです。この設定はとてもおもしろく、我が家では本絵本を読んで以来、「早く寝ないと足がなくなっておばけになっちゃうよ」という声掛けをするようになりました。

上記のとおり、私は本絵本をとても気に入りましたが、娘は私ほど「すごく好き!」という感じではありませんでした。「おもしろいけど、まぁ、普通の絵本だよね」という反応で読んでいました。本絵本はシリーズのようです。私がとても気に入ったので、同じシリーズの他の絵本も読んでみたいと思います。


子どもとはなす:おばけマートでお買い物

おばけのお母さんがおばけマートにお買い物に行きました。おばけマートで売られている商品は、「おばけらしい」見たことのない商品ばかりでした。「おしゃべりいわし」や「うそつきバナナ」、「毒りんご」などなど。娘と一通り商品を見た後、娘に「一つだけ何か買うとしたら何がいい?」と聞いてみました。私の質問に娘は「えー」と言うかと思ったのですが、そのようなことはなく、楽しそうに商品を吟味していました。

そして、娘が選んだのは「かえるのへそ」。なぜそれを選んだのは聞いていません。きっと理由はないと思っています。しいていえば、最近、かえるの話をすることが多かったため、印象に残っていたからでしょうか。次に、娘に「かえるのへその味」を想像してもらいました。

「娘ちゃん、『かえるのへそ』ってどんな味がするかな?」
「うーん…おいしくない味」
「おいしそうではないもんね。おいしくない味ってどんな味?辛い?酸っぱい?苦い?」
「苦いと思う」
「食べるとどんな感じかな?柔らかい?固い?サクサクしてる?」
「固い」
「じゃあ、『かえるのへそ』は苦くて固い食べ物って感じかな?」
「うん」

ここまで話して、「何か嫌だね」と二人で笑いました。「おひさまパン」のところでやってみた、「味を想像してみる」ことを今回もやってみました。
今回も私から選択肢を提示してしまいましたが、娘には少しずつ慣れてもらい、具体物がないところから想像をしてそれを言葉で表現できるようになってほしいな、とひっそり願っています。娘と「話す」取組自体の評価はさておき、「かえるのへそ」の味を想像することは、それ自体、私はとてもおもしろかったです。


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