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絵本「おさるのジョージ おもちゃやさんへいく」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆


読んだ目的/きっかけ

娘と読む絵本にさまよっていたところ、絵本ナビで「おさるのジョージ」シリーズのページを見つけました。「おさるのジョージ」は娘のお気に入りのテレビ番組です。また、絵本ナビによると「4、5歳から」と書かれていたため、絵本探しに苦戦していた私にとっては甘美な誘惑となりました。絵本ナビのメンバー評価が1番高い絵本は「図書館」がテーマになっていました。しかし、図書館がテーマの絵本は読んだことがあったため、メンバー評価が2番目に高い本絵本を読んでみることにしました。

ママの感想

いつもテレビで見ているままのおさるのジョージで、私は微笑ましく思いながら読ませていただきました。一方の娘ですが、テレビ番組の「おさるのジョージ」はとても真剣に見ていた印象があったのですが、それほど盛り上がることなく本絵本を見ていました。あまりお気に召さなかったのでしょうか。。

本絵本では、ジョージが新しくできたおもちゃ屋さんに行きます。ジョージは開店前にできた列に並ぶことなどできず、お店が開くとさっそくお店のなかに入っていきます。店員さんには「さる」の入店は断られますが、そんなことを聞くジョージではありません。さっそく入ったお店のなかで、ジョージはトラブルを起こします。しかし、意外にもお客さんたちの人気を博すことになります。

私自身は、毎週「おさるのジョージ」のテレビ番組を見ているわけではなく、たまたまタイミングがあったときに何回か見たことしかありません。
そのため、「おさるのジョージ」についてはあまり詳しくないのですが、「ジョージは『子ども』の象徴なのかな?」と思って見ていました。しかし、本絵本では「『おさる』のジョージ」が大活躍をしていました。そのため、「そっか、ジョージはやっぱり『さる』であることにも意味があるんだな」などと、思ってもいないところで、「おさるのジョージ」への理解が深まりました。

本絵本については、私が期待していたほどには娘がはまらずがっかりした部分はありましたが、テレビのままの「おさるのジョージ」がいる楽しい絵本でした。私は「おさるのジョージ」が比較的好きなので、同シリーズの他の絵本も読んでみたいと思います。

子どもはなす:何で「おさる」で良かったの?

店員さんに「No!」と言われながらもおもちゃ屋さんを楽しむジョージ。頼まれたわけではありませんが、ジョージは子どもたちに棚の上にあるおもちゃをとってあげます。しかも、ジョージは「さる」なので、電気に飛び移って棚を移動したりと自由自在、身軽に移動ができます。

ジョージが「電気に飛び移り、すいーっと向こうの棚へ」移動して女の子にお人形を取ってあげた場面で、「ジョージがおさるで良かった!」という一文が出てきました。当該文について、娘に質問をしてみました。

「娘ちゃん、どうして『ジョージがおさるさんで良かった』の?」
「だって、すいーってできるから」
「そうだね、すいーってできてたね。これっておさるさんじゃなかったらできる?」
「できない」
「そうそう。こうやってジョージが身軽に棚の上を移動して、子どもにおもちゃを取ってあげられるのは『おさるさんだからできること』なんだよね。だから『ジョージがおさるでよかった』んだね」

私の経験的には「ジョージがおさるで良かった!」という一文には下線が引かれて、「当該部分の意味を答えなさい」的な問題が出されるような気がしました。そのため、若干トートロジーな気もしましたが、娘が理解できているか確認をしてみました。娘に聞いてみたあとで「いまいちだったかな…」と思う部分もありましたが、「文章で説明をする」練習になった側面もあったと思うので… 良いことにしたいと思います。

子どもとはなす:お手伝い?

おもちゃ屋さんでお騒がせをしていたジョージですが、上述のとおり、子どもたちに棚の上にあるおもちゃを取ってあげたことで風向きが変わってきます。ジョージにおもちゃを取ってもらった女の子のお父さんが、会計の際、「おさるのお手伝いとはなかなかいい思いつきじゃないか」とジョージのことを褒めてくれました。

当該場面で、娘に、「ジョージはお手伝いをしようと思ってしていたの?」と聞いてみました。
「違う」と答えた娘。
「そうだよね、ジョージはお手伝いをしようと思ってお手伝いをしたわけではないよね」と話し、絵本を読み進めました。

すると、ジョージは店員さんからお礼を言われた上に、「あなたのお陰で新しいお店は大成功よ」とプレゼントをもらいます。娘に「ジョージがもらったプレゼントは何?」と聞いて、絵の確認をしてもらいました。

ジョージがもらったプレゼントは「エプロンと帽子」です。しかも、店員さんとお揃いです!

この意味について、本当は娘自身に考えてもらいたかったのですが、娘がやや飽きている様子だったので、「ジョージが意図したわけではないけれど『お手伝い』をしたことが、お店の人に認められたこと」などについて私から簡単に話をしました。

娘の状態を鑑みると難しかった気もしますが… 店員さんとお揃いのエプロンと帽子をもらったジョージが、このあとどうしたのか娘に考えてもらえば良かったと、後になって思いました。今度、同じような場面に出会うことができたら、ぜひやってみたいです。


ことば:しかめる

絵本のなかで、ジョージにおもちゃを取ってもらった子どもたちが大騒ぎをする場面があります。そこに、お店の人がやってきて、事情を知らず、「大騒ぎはもうたくさん」と「顔をしかめた」という話が書かれていました。顔をしかめる」という表現を娘は知らないと思ったため、確認をしてみました。

「娘ちゃん、顔をしかめるってわかる?やってみて」 私の言葉に顔に手を持っていった娘は、頬に手を当ててから「どうするの?」と言いました。思ったとおり、「しかめる」の意味を知らなかったようです。

本当は「顔をしかめる」ことが不快・不満といったことを表わすことを教えるべきなのかもしれませんが、一度に教えることは少ない方が良いと考え(+娘のやる気なども勘案し)、顔にしわを寄せ「顔を『しかめる』」ことを娘とやってみることで「しかめる」を理解してもらうことにしました。
その表情が意味することを娘が自主的に想像してくれていたら、うれしいです。(もちろん、想像してくれていないと思っています…)


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