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絵本「ねむりひめ」の紹介と評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆

読んだ目的/きっかけ

金の星社の絵本の定期購読サービス「ブッククラブ」の「いもとようこ世界の名作絵本2」の7月に本絵本があげられていました。ディズニープリンセスの一人にオーロラ姫がいます。娘は、オーロラ姫はそこまで好きではないようですが、「私の大好きなディズニープリンセスの一人」という認識はあるようです。

インターネットで調べたところによると、オーロラ姫が出てくるディズニー映画『眠りの森の美女』は、グリム原作の童話ではなくペローの作品をベースにしているようです。しかし、両作品は「似たようなもの」であると考えられたため、娘に「ディズニープリンセスをきちんと知ってもらう」という趣旨、及び絵本の定期購読サービスの時期と合っていたことから、読んでみることにしました。

ママの感想

うろ覚えの私の記憶とほぼ同じ内容の「眠り姫」のお話だったと思います。
「人魚姫」を読んだあとだったため、それほどのインパクトはなく、「ふむふむ」と読ませていただきました。本絵本を読む前、娘に「このお話がオーロラ姫のベースになっているんだよ」と私から話していたため、娘は、「いつお姫様の名前が出てくるの?」とずっと気にしていましたが… 結局、最後までお姫様の名前は出てきませんでした。。 私にはいかんともしがたい問題ですが、何だか申し訳なかったです。

娘は、「眠り姫」のお話を今回はじめて読んだそうです。「今さら」な上に、私が完全にうっかりしてしまっていたのですが、本絵本を「眠り姫」がお話のキーポイントになっていた『おひめさまようちえんとはくばのおうじさま』を読む前に読むべきでした。「今さらながら」反省です。

むかし、なかなか子どもに恵まれない王様とお妃様のもとに、女の子の赤ちゃんが生まれました。王様は、子どもが生まれたお祝いの宴をお城で開くことにしました。王様は赤ちゃんに「素晴らしい運」を授けてもらうため、占い師もその宴に招くことにしました。しかし、お祝いをする金の盃が12個しかなかったため、一人の占い師だけが宴に招かれませんでした。宴の席で、王様に招かれた占い師たちが、お姫様の幸せを願って「美しさ」や「優しさ」といった魔法の贈り物をしていると、招かれなかった占い師が「招かれなかった恨み」を晴らすために現れ、「姫は15歳になったらつむに刺されて死ぬであろう!」という呪いをかけて去っていきました。そこで、まだお姫様に贈り物をしていなかった12人目の占い師が、「お姫様は死ぬのではなく、100年の間眠りにつく」と呪いを軽くする贈り物をしました。

王様は、お姫様を守るため、国中の「つむ」を処分するよう命じました。けれども、お姫様は15歳になった日、古い塔で糸を紡いでいたおばあさんに出会い、「つむ」で指を刺してしまい、長い眠りにつくことになってしまいました。その「眠り」はお城中に広がり、お城のありとあらゆるものを眠らせました。そして、いつの間にか、お城に茨のつるが伸び、お城を隠していきました。お姫様が眠って100年が経ったとき、一人の王子様がやってきました。王子様が茨に近づくと、茨はひとりでにほどけ、王子様をお城のなかへと導いていきました。そこで、眠り姫を見つけた王子様は、お姫様にキスをしました。そのキスでお姫様が目を覚ますと、お城中が目を覚まし、王子様と結婚をしたお姫様は幸せに暮らしたそうです。

私のイメージと違って、「眠り姫」の王子様とお姫様の出会いは、「運の賜物」だったようです。本絵本によると、お姫様が眠ってから100年が経たない間にお城に近づいた王子様は、「哀れな最期」を遂げてしまったそうです。一方で、たまたま、お姫様が眠って100年が経ってから最初に現れた王子様は、特に何かと戦うこともなく、スムーズにお城のなかに入っていき、たまたま、お姫様を見つけたようです。

私は、この部分を読みながら「何だかな…」と思ってしまいました。。 私自身に「貴重なものを手に入れるためには困難に打ち勝つ必要がある」という思い込みがあるためでしょうか、何だか「ずるくない?すっきりしないな…」と思わずにはいられませんでした。けれども、これが、本当の「運命の出会い」というものなのかもしれません。

「眠り姫」については、特段何か教訓らしいものがあるわけではないため、娘と「はなす」点は特に見つけられませんでした。娘ははじめて読む「眠り姫」のお話を「お姫様どうなっちゃうのかな」とドキドキしながら、興味深く読んでいたようでした。ところどころわかっていない部分はあったようですが、本絵本のストーリーについて、娘は概ね理解できていたように見受けられました。本絵本は、それなりにわかりやすい、いわゆる「眠り姫」のお話でした。

子どもとはなす:王子様はどうなっちゃったの?

15歳のお誕生日の日、古い塔で糸を紡ぐおばあさんに出会い、つむに指を刺さしてしまい100年の眠りについてしまったお姫様。そんなお姫様の噂は、「遠くまで広がっていき、『ねむりひめ』と呼ばれるようになって」いたそうです。そして、ほうぼうから何人もの王子様たちがやってきて、眠り姫を一目見ようとしましたが、「茨につかまり、絡みつかれ、しめあげられて、哀れな最期を」遂げたそうです。当該場面について、娘に下記の質問をしてみました。

「眠り姫を見に来た王子様たちは、『哀れな最期』を遂げちゃったんだって。これってどういう意味かわかる?」
「死んじゃったってこと?」
「そうなの。みんなお姫様に会えないまま、茨にやられて死んじゃったんだって」

娘は「最期を遂げる」という言葉の意味はおそらく知らないはずです。そのため、絵本の文脈から意味を推測したのだと考えられます。「最期を遂げる」について、娘が文脈を踏まえて適切な推測をすることができ、「良かった」とママは一安心しました。


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