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絵本「14ひきのひっこし」の評価

評価

娘:☆☆
ママ:☆☆☆


読んだ目的/きっかけ

先日、「14ひきのあさごはん」を読んだ際、当該絵本が「14ひきのひっこし」とあわせて、「14ひきシリーズ」の1冊目(?)であることを知りました。出版社の紹介的には、「14ひきのひっこし」のほうが「1冊目」なのかもしれません。すでに何冊も読んでいる「14ひきシリーズ」ですが、改めて「最初のお話が読みたい」と思いました。そこで、遅ればせながら本絵本を読むことにしました。


ママの感想

これまで「当然のもの」として当たり前のように見てきた、14匹のねずみたちの「お家」が本シリーズの物語のスタートであることを知りました。「14ひきシリーズ」は、「家族」が感じられる内容が多いと思っていましたが、その「家族」の生活に不可欠であり、「家族」とその生活の「基本」とも言える「家」が1冊目で取り上げられていることに、「14ひきシリーズらしい」と納得感がありました。

物語の冒頭、ねずみの一家がリュックを背負って新しい家を探しています。
何とか見つけた新しい家になりそうな木の根っこ。竹や材木を使って根っこのなかを整備して「お家」をつくったり、水を引いたり… 家族みんなが力を合わせて「家」をつくりあげていきます。その様子に、親の立場の私は「自分もしっかり家を、家族をつくらなくては」という気持ちにさせられました。新しい家ができあがり、冬に備えて食料を運び込んで、「家」が完成したときには胸にグッとくるものがありました。

娘はいつもどおり、「私、なっちゃんね。弟くんはとっくんね」と言い、なっちゃんととっくんを探して楽しんでいるだけでしたが… ねずみも人間も、子どもは無邪気に楽しく過ごしていてくれることが一番なのかもしれません。本絵本は、娘にとってはいつもどおり素敵で楽しいお話だったようです。私にとっては、「14ひきシリーズ」のなかで一番良いお話でした。

子どもとはなす:「お家」をつくるということ

「ママの感想」に書いたとおり、「『家』を『家族』を、『家庭』をつくること」に思いを馳せながら私自身は本絵本を読ませていただいていましたが、ねずみたちが、冬に備えて食料を蓄えている場面で、娘が「なっちゃん(=私)お手伝いしてるね」と言いました。

たまには、私の感想というか思いを娘に伝えてみたくなりました。そこで、下記のような話をしてみました。「そうだね、なっちゃんはちゃんと『家族の一員』としてお手伝いをすることで『お家』をつくっているね。他のみんなも、竹を切ってお部屋をつくったり水を引いたり、みんなが快適に暮らせる『お家』をつくっていたよね。そうやって、『家族』は協力して『お家』をつくっているんだね」

私の話を聞いた娘は、「私はどうしたらいいの?」と聞いてくれました。何をしてくれなくても、「『家族』としていてくれるだけで十分」という気持ちもありましたが、せっかく本絵本を読んだので… 「そうだね、今のままでも十分だけど、食事を運ぶとか娘ちゃんができるお手伝いをしてくれたり弟くんを遊んであげたりとか。それが娘ちゃんが『家族として協力できる』ことかな?できることを考えてやってみて」と話してみました。

物語の内容そのものではありませんが、娘と良い親子の会話ができたような気がしています。そして、同時に、こんなにかわいくて大事な子どもが安心して暮らせるように、親として「しっかりお家をつくっていかねば」と気が引き締まる思いがしました。


ことば:引越し

先日読んだ「とんことり」で「引越し」の説明はしていたので、娘がわかっているか確認をしてみました。娘に、「『引越し』って知ってる?」と聞いてみると、「どこか遠くの別のところに行くこと」と言葉足らずではありますが、理解をしていることが伝わる説明をしてくれました。「そうだね。引越しは今住んでいるお家から別のお家に移ることだね」と説明をしつつ、「ねずみさんたちは、新しいお家を決めないで、新しお家を探す『お引越し」をするんだね」と補足をしてみました。

私自身、本絵本を読んではじめて気づいたのですが、あらかじめ新居を決めてから引っ越すことができるのは人間だけなのかもしれません。実際の動物たちがどう感じているのかはわかりませんが、「動物たちは大変だな」と思ってしまいました。


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