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年中さん(4~5歳)の夏に読んだ&夏に読むのにおすすめの絵本

2020年6月から9月末までに、当時、年中さんだった娘と読んだ、約160冊の絵本のなかから、下記観点からおすすめの絵本をご紹介させていただきます。何かの参考になりますと幸いです。(絵本を読んだ際につけてきた娘と私の評価を参考に「おすすめの絵本」として選んだ絵本を、下記カテゴリーに振り分けました)

まとめ

<娘がお気に入りの絵本5冊>
1位:パパ・カレー
2位:ようかいむらのどんどこまつり
3位:だれのパンツ?
4位:うんこ!
5位:にんぎょひめ
<夏らしい絵本5冊>
1位:なつのおとずれ
2位:どしゃぶり
3位:セミとりめいじん
4位:ポレポレやまのぼり
5位:バムとケロのもりのこや
<教育的観点からおすすめの絵本5冊>
1位:バナナのはなし
2位:モグラくんとセミのこくん
3位:ぼく・わたしのこんちゅうえん
4位:おとうふやさん
5位:つやっつやナス
<ママがお気に入りの絵本5冊>
1位:ぼく、だんごむし
2位:すずのへいたい
3位:いもうとのにゅういん
4位:かようびのよる
5位:のはらひめ

娘がお気に入りの絵本5冊

絵本を読んだ際の娘の様子や「読みたい!」と言う頻度などから、娘の「お気に入り」の度合いを私が判断しました。

1位:パパ・カレー

この絵本は、武田美穂さんの「たべもの絵本シリーズ」というシリーズに含まれる絵本です。同シリーズには、3作品の絵本があり、すべて読ませていただきましたが、この絵本が一番良かったと思っています。

同シリーズは、どの絵本も、お料理のつくり方を幼稚園児にもわかるようにざっくりと、一方で「絵本のとおりつくることができる方法」で教えてくれています。そのため、同シリーズの絵本については、読むたびに娘と「調理実習」をさせていただきました。この絵本で紹介されている「パパ・カレー」は、あまりメジャーなつくり方ではなく、隠し味(?)としてバナナが使われていました。しかも、バナナを入れる方法が子どもにとって、「やってみたい!」と言わずにはいられない方法でした。この絵本を読んで以来、娘と何度も「ママと一緒につくる『パパ・カレー』」をつくらせていただいています。

2位:ようかいむらのどんどこまつり

この絵本は、「妖怪×夏祭り」という、夏に読むのにぴったりな絵本でした。この絵本には、「いわゆるストーリー」はありませんでしたが、妖怪らしさがあふれるたくさんの屋台が描かれていたため、娘と「絵本の世界での屋台めぐり」を楽しませていただきました。「ママはどの屋台に行きたい?」、「私はまずこの屋台に行って…」と話している娘の目はキラキラと輝いて、本当に楽しそうでした。

この絵本を読んで、娘と私が好きなタイプの夏祭りのお話は、「屋台がしっかりと描かれていて、絵本をとおして、夏祭りに行った気分が味わえる絵本」であることに気づかせていただきました。特に昨年は、新型コロナウイルスの影響で夏祭りは中止となってしまったため、絵本で夏祭りの疑似体験ができたことは、とても良い気分転換になりました。また、このシリーズの妖怪は、キャラクター化はされつつも、「妖怪らしい妖怪」かつ、様々な妖怪が出てくるところも良かったです。

3位:だれのパンツ?

この絵本は、読めば読むほど発見のある絵本でとてもおもしろく、印象的でした。「だれのパンツ?」というタイトルを心に留め置きながら絵本を読み進めると… 予想外の展開に驚かされます。加えて、隠れミッキーのような秘密や本絵本の主人公・タロウが経験してきた異世界と現実世界のリンクポイントなどを探していると、永遠に読み終わることがないような気がするくらい、見ごたえ・読みごたえのある絵本でした。読んでから1年近くが経った今でも、ときどき、娘との会話に登場する絵本です。

4位:うんこ!

この絵本は娘の幼稚園にあるそうです。そのため、娘はすでに幼稚園でこの絵本を読んでいたにもかかわらず、「読みたい!」とリクエストをしてくれました。娘はこの絵本をとても楽しんでいましたが、おそらく、年中さんだった当時の娘は、この絵本が「売り」にしている「うんこ」とそれを言いかえた言葉による「言葉遊び」については、わかっていなかったと思います。
最近、少しずつ「言葉遊び」が理解できるようになってきた今の娘と読んだら、もっと楽しめるように思います。

いずれにせよ、いつの時代も「うんこ」は子どもの心をつかむ存在なのだと思われます。絵本の意図が伝わらずとも、娘はこの絵本にすっかり魅了されていました。

5位:にんぎょひめ

金の星社の絵本の定期購読サービス「ブッククラブ」の「いもとようこ世界の名作絵本」コースは、「低年齢の子どもでも読みやすい絵本が多い」という印象があります。そのため、同コースの絵本は昨年から今年にかけて、ほぼ全冊読ませていただきました。

この絵本については、文章量・内容ともに年中児の娘には難しい絵本でした。しかしながら、ディズニープリンセスのアリエルが大好きな娘は、とても真剣にお話を聞き、何とか理解をしようと頑張っていました。「人魚姫」のお話は、大人が読んでも胸にぐっとくるというか、受け入れがたい部分もあるので、娘とこの絵本を読んだ際、説明などはしていませんが、娘は娘なりにこの絵本を理解し、思うところがあったようです。娘にとってはちょっと刺激の強いディズニープリンセスの原作絵本でしたが、その分、心をつかまれるものがあったようです。

夏らしい絵本5冊

2020年6月から9月末までの間に読んだ絵本で、私が「夏らしさのある良い絵本だった」と思った絵本をご紹介させていただきます。

1位:なつのおとずれ

この絵本には、「夏」に活躍する、「夏」を象徴するモノたちがたくさん出てきます。そんな「夏」を象徴するモノたちが「梅雨明けが待ちきれない!」と言っているような内容の絵本でした。この絵本には、「いわゆるストーリー」はありませんでしたが、絵本を見ていると楽しい気持ちになり、「早く夏が来ないかな」と胸が高鳴る感じがしました。また、この絵本は年中児の娘だけでなく、保育園・1歳児クラスの息子も楽しめていました。幅の広い年齢の子どもが楽しむことができる絵本だったことも高評価の理由です。

2位:どしゃぶり

夏特有の短時間豪雨(ゲリラ豪雨?)の様子が、とても表現豊かに生き生きと描かれた印象的な絵本でした。夏の大雨を、傘をささずに全身で楽しむ主人公の男の子の様子はとても楽しそうで魅力的でした。(実際にさせるかどうかはさておき)「『夏の経験』として、子どもにこんな『豪雨の体験』させてあげたい」と思わずにはいられない、素敵な「雨の体験」のお話でした。また、雨の音や雨の匂いに関心を向けるきっかけになるなど、「雨の観察」の導入にもつながる良い絵本だったと思います。

3位:セミとりめいじん

夏になると鳴き声を聞かない日はない「セミ」に関して、様々な角度からわかりやすい説明が書かれた&セミとりのコツやポイントについて書かれた興味深い絵本でした。すでにセミとりの経験がある子/まだない子、いずれのお子さんにとって(そして大人にとっても!)学ぶことの多い絵本だと思います。セミとりに挑戦をしてみたくなる、興味深いお話でした。なお、我が家は、この絵本ともう一冊、セミに関する絵本を読み、実際に昨年の夏休みに、家族で「セミとり」に挑戦をしました。

4位:ポレポレやまのぼり

この絵本のお話が夏のお話なのかは定かではありませんが、山登り&山頂でキャンプをするお話です。私がこの絵本を読みながら、小学生のときに行った林間学校を思い出したことから「夏の絵本」としてご紹介をさせていただきました。友だちと力を合わせて山に登り、山で出会った人たちとの交流をしたり、テントのなかで友だちと楽しい夜の時間を過ごしたり、この絵本を読んでいると、私のなかにひっそりと残っていた子ども心がくすぐられ、ワクワクしてきました。私のお気に入りの絵本の一冊です。

5位:バムとケロのもりのこや

バムとケロが森のなかで見つけた小屋を自分たちの「秘密の小屋」にするお話です。「バムとケロシリーズ」はどの絵本も好きですが、この「秘密の小屋」という設定に私は一番胸が躍りました。加えて、「秘密の小屋」で「星の観察をする」というストーリー展開に、夏らしさとキラキラした印象を受けたので、「夏の絵本」としてご紹介をさせていただきました。絵本のなかに「木苺」が出てくるので、「夏の絵本」という解釈で良いかと思われます。「バムとケロシリーズ」のなかで一番好きな絵本を聞かれたら、私はこの絵本を選ばせていただきます。

教育的観点からおすすめの絵本5冊

2020年6月から9月末までの間に読んだ絵本で、私が「教育的観点からおすすめしたい」と思った絵本をご紹介させていただきます。

1位:バナナのはなし

この絵本は、娘が幼稚園からもらってきた、出版社からの「夏におすすめの絵本」で紹介されていました。私自身はバナナがあまり好きではないため、「バナナについてそんなに話すことはないでしょ?」と、思いながら読ませていただきました。けれども、バナナについて話すべきことはたくさんありました! バナナは身近な果物なので、知っているつもりでいましたが、実はバナナについて何も知らなかったことを、この絵本に気づかせてもらいました。この絵本を読んで、実際にバナナを買ってきて見てみたり/やってみたりしながら、親子ともども、楽しくバナナについて学ばせていただきました。この絵本を読んで1年近くが経った今でも、娘はバナナを食べる際に、この絵本で学んだ内容を口にすることがよくあります。

2位:モグラくんとセミのこくん

この絵本は、私が大好きなふくざわゆみこさんの絵本です。「モグラくんとセミのこくんの交流を描いた心温まるお話」というだけでも良いお話でしたが、「成長に伴う離別」をとてもうまく描いた絵本だと私が感動したので、ご紹介させていただきました。セミのこくんは、夏になるとセミになります。そのため、いつまでもモグラくんと一緒に暮らすことはできず、二人の間に、どうして避けることのできない別れが訪れます。この「モグラくんとセミのこくんの別れのシーン」の描き方がとても印象的なお話でした。上記場面には子どもにとっても学ぶべきものがあると思っていますが、私自身は、親として「子どもの成長をどう支えるか」ということを考えさせらたため、特に印象に残りました。親子それぞれの観点から学ぶことがある絵本だったと思います。

3位:ぼく・わたしのこんちゅうえん

この絵本には、アリやダンゴムシ、カタツムリ、カブトムシなどメジャーな12種類の昆虫の飼い方とその特徴や雑学的な内容が書かれていました。ここで学んだ内容は、私が虫について詳しくなかったこともありますが、それ以降に読んだ絵本の理解に役立ちました。

たとえば… 絵本のなかで、虫たちがカマキリを恐がっている描写があった際には、「そうそう、カマキリは生きたエサしか食べないんだよね」とこの絵本で学んだ内容を思い出すとともに、娘に補足をすることができました。
また、てんとう虫が出てきた絵本に描かれた絵で、「てんとう虫は、棒につかまらせると上へのぼり、てっぺんから飛び立つ」様子を確認したりしました。この絵本に描かれている内容は、虫が出てくる絵本を理解をすることに今でも役に立っています。

4位:おとうふやさん

この絵本は、「お豆腐づくりの社会科見学」のような内容で、「お豆腐」について多くのことを学ぶことができました。この絵本を読んだあと、木綿豆腐と絹ごし豆腐、豆乳を買ってきて、違いの確認をしたり食べ比べをしてみました。この絵本をとおして、娘は、豆腐の材料や豆腐がもとになっている食べ物(油揚げ、厚揚げなど)を知ることができたようで、今でもスーパーに行った際には、「これ、お豆腐でできているんだよね」と話してくれます。ただ、残念ながらこの絵本の舞台は「夏」ではありません。(絵本の舞台は冬です)

5位:つやっつやナス

「ナス」の色や形、種類、仲間、産地など、「ナスに関するあれこれ」が書かれたとてもわかりやすい「ナス」の絵本でした。この絵本を読んで以来、スーパーでナスをはじめ、「よく見る野菜とは違うめずらしい野菜」に娘ともども関心を向けるようになりました。上述のとおり、この絵本には、「スーパーでの野菜の見方」に関する「世界」を広げてもらったと思っています。この絵本を読んで以来、「どーんと やさいシリーズ」は、野菜の収穫の季節に合わせて読ませていただいています。

ママがお気に入りの絵本5冊

私が気に入った絵本をご紹介させていただきます。

1位:ぼく、だんごむし

この絵本では、だんごむしが自分ついて説明をするというかたちで、だんごむしの、住んでいる場所、食べ物、敵、飼い方などについて説明をしてくれています。私にとって、だんごむしは子どものころから身近な存在でしたが、それなのに何も知らなかったため、この絵本に描かれた内容には「そうなんだー!!」とたくさん驚かせていただきました。だんごむしの意外な生態を知ることができ、とてもおもしろかった絵本です。この絵本を読んだ時点で、「今年読んで一番おもしろい絵本だ」と思ったくらい興味深い絵本でした。

2位:すずのへいたい

恥ずかしながら、「すずのへいたい」をこの絵本ではじめて読ませていただきました。はじめてこの絵本を読んだ際、「このお話は一体何なのだろう?」とまったく理解ができなかった私ですが、夫の話を聞き、この絵本は「戦争」を「戦争」という言葉や描写を出さずに描いたお話だと理解をしました。そのように考えると、この絵本のすごさに震える思いがしました。「すずのへいたい」についての私の理解が正しいのかどうかはわかりませんが、上述のように受け止めた私にとって、この絵本は衝撃的な作品でした。

3位:いもうとのにゅういん

私自身もお姉ちゃんだったため、あさえちゃんの気持ちに寄り添いながら読ませていただきました。妹の入院という「事件」を経て、あさえちゃんが成長をしてく姿には、「お姉ちゃん」として「母親」として、胸にぐっとくるものがありました。娘も「お姉ちゃん」の立場から、あさえちゃんの気持ちになって、真剣にお話を聞いてくれていたことも、印象的でした。加えて、この絵本について娘と「はなし」をするなかで、娘の「現状」を確認できたことも良かったです。『あさえとちいさいいもうと』に続いて、とても良い絵本だったと思います。

4位:かようびのよる

この絵本は「ほぼ字のない絵本」でした。けれども、独特なカエルの絵とその世界観に見ていてどんどん引き込まれていく感じがしました。はじめて体験した「(ほぼ)字のない絵本」とカエルの絵がとても印象に残った絵本です。

5位:のはらひめ

娘はディズニープリンセスが大好きです。そんな娘のために、「おひめさまようちえんシリーズ」を全冊読みましたが、その際、「『おひめさまようちえん』は、『のはらひめ』と似ている」という情報を入手しました。そのため、「いつか読んでみたいな」と思っていました。そのような背景のもと、読ませていただいたこの絵本はとてもおもしろかったです!『アナと雪の女王』を除くディズニープリンセスや日本のお姫様のお話(「はちかづきひめ」など)など、いわゆる「プリンセスもの」は、兎角、お姫様は生まれながらにしてお姫様になる見た目を含めた「資質」を備えていて、かつ、王子様に守られる存在として描かれていることが多い気がします。しかしながら、この絵本には、そのような「プリンセスもの」の常識とはまったく異なるお姫様像が描かれていました。その「新しさ・斬新さ」に加えて、お話自体がとてもおもしろかったので、私にとってお気に入りの一冊です。


以上、簡単ですが、娘が年中さん(4~5歳)の夏に読んだ絵本のなかから、20冊の絵本をご紹介させていただきました。改めて、昨年の6月から9月に読んだ絵本を振り返ってみると、たくさんのおもしろく素敵な絵本に出会っていたことがわかりました。「おもしろい!」と思ったにもかかわず、ご紹介できなかった絵本もたくさんありました。これからも、娘と素敵な絵本にめぐり合うことができるよう、絵本選びを頑張りたいと思います。

上記内容が、何かの参考になりましたら幸いです。

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