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先週のショートショート【24年01月21日~01月26日】

■2023年01月21日(日)
小野弓子さんからのお題、第一弾は「増殖」。いま読んでいる『神と黒蟹県』に「なんだかわからん木」という短編があって、面白すぎて頭がそのことでいっぱい。つい草木が増殖する話を考えてしまう。頭を切り替え、自分が増える話を書いた。もはやその現象がふつうになっているという前提で淡々と書く。「見送り」というタイトル。草木が増殖する話も書いてしまったが、こちらはどこが面白いのか自分でもよくわからない出来。最初に作った「広い庭」というタイトルに引っ張られすぎた。せめてもの努力として文字数を削る。

■2024年01月22日(月)
弓子さんからのお題は「体操」。ぜんぶYMOの楽曲からとったらしい。最初、公園でいろいろな流派の体操をしている話を書こうとしたが、ちょっと無理があったので、ラジオ体操第一の話にする。タイトルはそのまま「ラジオ体操第一」である。Clubhouseで欠点を指摘される。ラジオ体操第一が流れるのは6時半からだったのだ。

■2023年01月23日(火)
弓子さんからのお題は「中国女」。難題である。今日はあまり時間がとれないので、昨日、予備の作品は書いておいた。予備だけあって出来が悪い。改めて、日本にいるのにまわりは中国という不条理じみた話を書く。妻に読ませたら顔を横に振った。しかたない。今回はこれ以上無理。「ハイヒール」というタイトルをつけてアップロードする。

■2023年01月24日(水)
弓子さんからのお題は「君に胸キュン」である。概略は昨夜思いついたときにメモしておいた。走り書いたのでやはり文章、構成ともに荒い。推敲し、短くする。とても恋愛話には見えないだろう。私にそういうものを求めても無理だ。こういう斜め視点でしか書けない。恋愛らしき痕跡。そして残酷なオチ。タイトルに悩む。「失われた記憶」→「失った記憶」→「消えた記憶」。もうちょっと洒落たものは出ないかね。

■2023年01月25日(木)
弓子さんからのお題は「オンガク」である。病院の待合室で書き始めた。最初はメモ程度のつもりだったが、なんだか書けそうな気がして、メモを消し、本文を書き始めた。診察を受け、薬を受け取る間も書き続け、大枠ができた。帰り道、歩いているうちにオチはちゃんと決めようと思い、帰宅してから最後のふわっとしたオチを変更。全体を短くして「オンガクの日」というタイトルでアップロードした。

■2023年01月26日(金)
弓子さんからのお題は「花火」である。じつは昨日ひとつ書いていたが、妻からダメ出しが出た。だいぶ書き直してみたが、小手先の修正ではどうにもならない。もう一本、人類終末と花火大会を絡めるが、これも不発。話がだんだん暗くなってくる。とうとうやけで花火として打ちあげられる人間の話を書く。ひどいものを書いたと思ったが、これが一番マシと言われた。「生花火」というタイトルでアップロードする。本日はほとんどの時間をショートショートに費やした気がする。仕事がなくてヒマだとついこういうことになりがち。

■まとめ
なかなかハードな一週間だった。「中国女」とか「君に胸キュン」とか、とても書けそうには思えないお題の数々。裏技を駆使してなんとか乗り切る。没と推敲がとても多かった。推敲すればするほど文字数は少なくなり、最終的には600字前後に収まる。keikoさんに「意味がわからない」と言われたのは「君に胸キュン」のお題で書いた「消えた記憶」。珍しくSFっぽいやつである。説明すると、発想は面白いと言われる。SFではよくあるタイプの作品なので、説明を切りすぎた。朗読のあとで書き足したが、すこしはわかりやすくなっただろうか。

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