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先週のショートショート【23年07月16日~07月21日】

■2023年07月16日(日)
妻からのお題「ベルト」。ベルトにはたくさん意味があるが、いちばん身近な腰ベルトで書くことにした。モノが喋るのはよく書くパターンであるが、またやってしまった。最近はAI流行りだから、説明抜きでて通じる気がする。タイトルは「ダイエットベルト」。持主の体調を心配してくれる親切なベルトの話である。

■2023年07月17日(月)
妻からのお題は「自由席」。なにを書こうかフラフラしていたが、ふと、宇宙船の自由席という言葉が降ってきた。舞台をみどりの窓口に決め、書き始める。妻からは「面白いけどオチはどうですかね」と返事がくる。音読してみたら蛇足であった。切る。タイトルは「みどりの窓口」にした。

■2023年07月18日(火)
どこにどう素人を出していいか、かなり迷う。思いついたのが、裁判員制度であったが、残念ながら面白くならなかった。こういう日もあるとあきらめ、「妄想無罪」のタイトルでアップロード。当然、妻の感想もよくない。

■2023年07月19日(水)
妻からのお題は「商品化」。なにか、どうしようもないものを商品にしたいが、なかなか思いつかない。身一つという言葉がある。結局、人間を商品化する話を書いたが、よくあると言われそうだ。タイトルは「出演者」にする。妻から「オチが違う」との指摘がある。朗読を終えてから書き直した。

■2023年07月20日(木)
妻からのお題は「鍵穴」。夜這いの習俗が復活している近未来を書いてみる。妻には「いま読んでる「菜の花の沖」の影響でしょ。チャラいな」と言われる。タイトルは「夜這い」。

■2023年07月21日(金)
妻からのお題は「録音」。スマホがすべての記憶を握っている。死者のスマホを身につけたとたん、おのれの身を乗っ取られ、いたこ状態になるというちょっと怖い話を書こうとしたのだが、実際に書いてみると、ずいぶん薄い話になる。あれ? タイトルは最初「父のスマホ」、あとで「父のメガネ」に改題。

■まとめ
いくら推敲し、細かな変化を加えてもどうにもならない話があって、今回でいうと「妄想無罪」である。アイデアが悪い。ぜんぶ捨てて一からほかの話を構築しなきゃいけないのだが、時間が迫ってくるとなかなかその決断ができない。以前より捨てることを恐れ始めている気がする。書く前は面白い気がしたのに書いてみると首を傾げることもあって、「父のメガネ」なんかその典型。これは書き直したらどうにかなるのか、やはり捨てるしかないのか、まだ迷っている。全体的に読みが甘いのだった。

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