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2022年【読書回想】

日記から去年読んだ本を抜き出してみた。66冊。なかには13冊のシリーズも含まれているから、実質、54冊。1週間に1冊のペースである。
もうすこしなんとかならないものかな。ならないか。読むの遅いからな。
堀江敏幸を読み出してから、どのように読んだか、どこに惹かれたかを記録するようになった。これはよろしい傾向だとおもう。書かないと瞬時に忘れる(書いても忘れるが)。

去年がどんな年だったかというと、まず高田郁と出会った。ストーリーテリングを学んだ。次にイタリアの幻想系作家ディーノ・ブッツァーティの自選短編集3巻をすべて読んだ。一流かというと、そうでもない。柳美里もはじめて読んだ。山手線シリーズはとてもいい。最大の出会いは堀江敏幸。私のいままでの読書歴にまったくないタイプの作品(随筆と小説の区別がつかない)だった。読み飛ばせない作風なので、23年も引き続きゆっくり読む。

同じ作家ばかり読む傾向のある私が22年に新しい作家と出会えたのは、Clubhouseで毎晩開いている「ショートショートの朗読と雑談と」の影響が大きい。

22年に読んだ作品のベストスリーを考えてみる。三冊は難しいかな。四冊。
「人工島戦記」(橋本治)
「CF」(吉村萬壱)
「おぱらばん」(堀江敏幸)
「黒牢城」(米澤穂信)
傾向というものがない。私はなにが読みたくて、なにが書きたいのか、さっぱりわからない。23年も迷走が続く。

1月
「人工島戦記」(橋本治)1250ページ。
2月
「百間、まだ死なざるや」(山本一生)。539ページ。
「オーストラリア日記」(中谷美紀)
「ほしのはじまり」(新井素子)、564ページ。
3月
「ふだん着の寺田寅彦」(池内了)、288ページ。
「愛についてのデッサン」(野呂邦暢)、414ページ。
「夢も見ずに眠った。」(絲山秋子)、334ページ。
「悲しみの秘儀」(若松英輔)、235ページ。
「ぼくの砂時計」(眉村卓)、231ページ。
「日本以外全部沈没」(筒井康隆)、363ページ。
「20億の針」(ハル・クレメント)、342ページ。
4月
「浅草キッド」(ビートたけし)、211ページ。
「ポストコロナのSF」(日本SF作家クラブ編)、535ページ。
「風が強く吹いている」(三浦しをん)、672ページ。
「黒牢城」(米澤穂信)、448ページ。
「生還」(小林信彦)、202ページ。
「一千億の針」(ハル・クレメント)。
5月
「あきない世傳金と銀1 源流編」(高田郁)、288ページ。
「あきない世傳金と銀2 早瀬篇」(高田郁)、283ページ。
「あきない世傳金と銀3 奔流篇」(高田郁)、297ページ。。
「あきない世傳金と銀4 貫流篇」(高田郁)、296ページ。
「あきない世傳金と銀5 転流篇」(高田郁)、307ページ。
「あきない世傳金と銀6 本流篇」(高田郁)、307ページ。
「あきない世傳金と銀7 碧流篇」(高田郁)、297ページ。
「あきない世傳金と銀8 瀑布篇」(高田郁)、340ページ。
「あきない世傳金と銀9 淵泉篇」(高田郁)、336ページ。
「あきない世傳金と銀10 合流篇」(高田郁)、320ページ。
「あきない世傳金と銀11 風待ち篇」(高田郁)、312ページ。
「あきない世傳金と銀12 出帆篇」(高田郁)、328ページ。
「脱北航路」(月村了衛)、305ページ。。
「一億三千万人のための小説教室」(高橋源一郎)、187ページ。
6月
「非弁護人」(月村了衛)、432ページ。
「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬)、496ページ。
7月
「戦争は女の顔をしていない」(スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ)、498ページ。
「スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える」(稲見昌彦)、240ページ。。
「まっとうな人生」(絲山秋子)、256ページ。
「家庭用安心坑夫」(小砂川チト)、128ページ。
「嘘の木」(フランシス・ハーディング)、473ページ。
8月
「書くことについて」(スティーブン・キング)、214ページ。
「小説作法XYZ 作家になるための秘伝」(島田雅彦)、248ページ。
「夏の沈黙」(ルネ・ナイト)、368ページ。。
「あきない世傳金と銀13 大海篇」(高田郁)、365ページ。
「CF」(吉村萬壱)、280ページ。
「小説作法ABC」(島田雅彦)、253ページ。
「雨滴は続く」(西村賢太)、488ページ。。
9月
「忘れられたワルツ」(絲山秋子)、193ページ。
「現代の小説2022 短編ベストコレクション」(日本文藝家協会・編)、492ページ。
「魔法にかかった男」(ディーノ・ブッツァーティ)、267ページ。
「私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか」(町田康)、248ページ。
10月
「言葉と歩く日記」(多和田葉子)、232ページ。
「雪沼とその周辺」(堀江敏幸)、186ページ。
「現代の地獄への旅」(ディーノ・ブッツァーティ)、248ページ。
「怪物」(ディーノ・ブッツァーティ)、257ページ。
「小説家の一日」(井上荒野)、208ページ。
11月
「小さなことばたちの辞書」(ビップ・ウィリアムズ 最所篤子訳)、526ページ。
「清洲会議」(三谷幸喜)、300ページ。
「無人島のふたり」(山本文緒)、176ページ。
「子どもは判ってくれない」(内田樹)、254ページ。
「貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記」(柳美里)、269ページ。
「生命式」(村田沙耶香)、249ページ。
「「さみしさ」の研究」(ビートたけし)、189ページ。
「JR高田馬場駅戸山口」(柳美里)、316ページ。
「JR品川駅高輪口」(柳美里)、218ページ。
12月
「春の庭」(柴崎友香)、245ページ。
「男の愛」(町田康)、224ページ。
「おぱらばん」(堀江敏幸)、282ページ。
「熊の敷石」(堀江敏幸)、189ページ。
「生死半々」(淀川長治)、227ページ。
「丘の一族」(小林信彦)、336ページ。

2023年【読書回想】

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