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先週のショートショート【12月13日~12月18日】

■2022年12月12日(月)
妻からのお題は「額縁」。考えている時間が長かった。19時を過ぎて、いよいよ書き始めなければダメな時間になり、絵に縁のある一族の話を書き始める。お題にちょっと近すぎる。近い、遠いと考えるのはまるで俳句みたいだ思いつつ、書き継ぐ。妻にいったん送信。疑問点が山のように送信されてくる。ラストの10行くらいをすべて削る。どうでもいいことを書いていた。タイトルは「額葬」。造語はあまりよくないな。いちいち説明しなければならない。

■2022年12月13日(火)
妻からのお題は「ビタミン」。ビタ民という民族を作ったり、壊血病のような病気を考えたり、いちおう努力はした。が、お話を作ろうとしてもうまくハマらないので、自然に流したらドタバタになった。書いてみてわかったが、私はビタミンという語感にあまりいい思いを持っていない。冒頭の母がビタミンCばかり買いためる話は実話である。タイトルは「ビタミン」にする。

■2022年12月14日(水)
妻からのお題は「木枯らし」。あーでもないこーでもないと検索しつつ、三本書く。雀が若い男を見て「木枯らしの身だなあ」というシーンを書きたかったのでなんとか前後をつないだ「木枯らし」。静的な話になってしまったので、すこし動的な表現をした「贈り物」。主人とアンドロイドが木枯らしを見物に行く「木枯らし見物」。二本を妻に送るが、返信なし。読んでなかったらしい。あとから読んで「読まなきゃよかった」と言われた。迷ったときは短いのがよろしいので「贈り物」をアップロードする。

■2022年12月15日(木)
「おぱらばん」の「黄色い部屋の謎」をぺらぺらめくり、目に付いた単語「ソファ」をお題にする。あれ。なにも思いつかない。猫がソファをひっかくという当たり前の話をおそるおそる書き出す。一行目だけ面白いような気がするのだが、だんだん尻つぼみになる。できれば書き直したい。タイトルは「同居」。

■2022年12月16日(金)
今日は週間の課題「彫刻」。ウィキペディアを読むだけでも面倒くさい。資料が膨大すぎる。根付も彫刻の一種かと思い、根付界隈のことを調べる。ちょっといいと思うと百万円なんて話がざくざく出てくる。そんなに儲かるなら根付作家もたくさんいるんだろうと思い、町内の根付作家に依頼にいく男子高校生の話を書いた。タイトルは「本性」。最初はストーカー設定だったのだが、妻に気持ち悪いと言われ、書き直す。「おっさんの話かと思った」。書き方が悪かった。アップロードしてからあちこち直す。

■2022年12月17日(土)
妻からのお題は「広告」。ネガティブなイメージしかわかない。年取ってますます広告嫌いが昂じてきた。昨日はFacebookで広告が増えてないかという話題が出ていた気がする。一本目、広告まみれのSNSの話を書く。二本目、アイドルが実家に帰る話。「読んでくれ」と妻に言いに行くと、「鎌倉殿の13人」の内幕話のような番組をやっており、そちらに夢中で振り向いてくれない。じっと待機状態。三谷幸喜がいろいろ面白い話をしている。ようやくチェックを受けて、二本目を「広告怖い」のタイトルでアップロード。あとで「キャンペーン」に変更。オチも変える。

■2022年12月18日(日)
妻からのお題は「舞台裏」。百人の村のような話を書く。日本を動かしている百人が集まっている「舞台裏の村」。タイトルは「庶民」にする。妻からは「面白いけど、長い」。だいぶ切ったのだけどな。さらにきりきりと削る。でも、800文字には達しない。アップロード。

■まとめ
今週はまとめではなく、ふだんから申し訳なく思っていることの言い訳を。「小説のレッスン」というショートショートがずっと地味に読まれ続けていて、これは明らかにタイトルのせいだと思われる。もし小説の書き方とか、そんなものに興味があってタップなりクリックなりしていただいたとしたら、たいへん申し訳ない。小説なのでという言い訳はどうかと思うが、内容はただの妄想なので、なんの参考にもならないと思います。

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