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先週のショートショート【23年11月05日~11月10日】

■2023年11月05日(日)
妻からのお題は「休憩」。最初に「休憩中」という作品を書く。ローカル駅で自動改札を通れず、昼休みの駅員からは相手にされず、ひどい目にあう話。自信満々だったが、オチがない。妻からは「意味がわからない。こんなの書かないほうがいい」と酷評がくる。かなり怒ってるな。違うものを書き直す。今度は宇宙人侵略もの。最初は宇宙人を出す気がなかったが、結果的に出てきてしまった。妻からは「悪くはないが、もったいない。もう今日はあきらめて」と返事がくる。あいにく日付までにはアップロードする方針なので、何度か対話を重ね、弱点と思えるところがわかったので、前半を書き換え、流れをシンプルにする。短くはならなかった。「快適な休憩」というタイトルでアップロードする。

■2023年11月06日(月)
妻からのお題は「寺」。宗教絡みか。ちょっとセンシティブ。いまだに寺領を広げ続けている武闘派のお寺を考える。ひとつの市がそのまま寺(天理市みたい)。そとの大学に出た娘視点。妻からオチのアドバイスを受け、バイオレンス的な要素がすこし薄くなった。タイトルは二転三転。妻のアイデアで「寺娘」に落ち着く。

■2023年11月07日(火)
妻からのお題は「コロコロ」。言われなかったから気づかなかった。あの掃除のコロコロか。なんでも吸い取るやつね。のっぺらぼうになる話を書いた。妻に「脱毛が高いと思うのは女の子でしょ」と言われ、話の構造を間違えたことを悟る。書き直した。ついでに蛇足気味だったオチを削り、500字未満のごく短い、テンポだけの作品にする。タイトルは迷ったすえに「こくこく」にした。読まなきゃわからないタイトルである。その後、「コロコロ」に変更。

■2023年11月08日(水)
妻からのお題は「インターホン」。スマホにつながるタイプのやつがあったなと思い、インターホンが月に出張中の人につながってしまう話を書く。最後がうまく決まらず悩んでいたら、妻が宅配便の中身はふるさと納税の返礼品がいいのではないかとアドバイスをくれた。なるほど。これで冷凍のカニという設定が生きる。朗読したら、Chiekoさんからさらに怖いアドバイスを貰って、オチをオープンエンドにした。文字数も短くなり、いい感じ。タイトルは「遠い声」。私には珍しくタイトルから発想した作品である。

■2023年11月09日(木)
ショートショートを書く。妻からのお題は「ガチャ」。親ガチャは前に書いたので、なにをガチャにすれば面白いか考え、組み立て式のガチャでタワマンを作る話にする。途中から登場した娘が話のキーになった。書いてみて生まれた展開である。逆算して不要なエピソードや形容を削っていった。タイトルは「リアル」。

■2023年11月10日(金)
妻からのお題は「茹でる」。書きにくい。妻がInstagramに書いていた高崎の銭湯の話に引っ張られ、熱いお湯に入る話にする。茹でるっていうものね。ただ、話自体がどうしようもなくつまらない。これはもうアイデアレベルの話なので、修正しようがない。タイトルを「平気な客」にしてアップロードしてしまう。

■まとめ
書き直し、修正が多い週だった。書きながらオチを探っているので当然ともいえる。探り探り書いていているため、冒頭の5行くらいがまるまる不要になってしまったりする。自分を納得させるために説明的に書いている部分も不要である。ふたりいた登場人物をひとりに統合することもある。ふたり出してしまうのは会話文が書けるからだが、べつに会話は必須ではない。というわけで、いたるところに短くできる要素がある。なぜ最初から短く書けないかだが、いろいろ伏線を残して最後に一番いいものを回収するというやり方が馴染んでしまっているからだろう。今週の後悔。最後の金曜日にとくに出来の悪いものを書いてしまった。終わりが悪いと悔いが残る。

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