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先週のショートショート【24年02月18日~02月23日】

■2023年02月18日(日)
Keikoさんからの最初のお題は「足袋」。和装の話を書いた。書いているうちにどんどん足袋から離れ、結局、作中に足袋はまったく出てこない。主人公はたぶん地下足袋で通勤しているのだと思うが、そこまで描写している余裕がなかった。「和装ブーム」というタイトルでアップロードする。

■2024年02月19日(月)
keikoさんからのお題は「パスポート」。外国が出てこないとおかしいだろうし、実際に外国に行ってしまってもショートショートにならないし、どうしたものかと思い、近所の独立国があることにした。タイトルを「ご近所バイト」にしてアップロード。妻には「なんだか面白そうだけどよくわからない。」と言われる。たぶんご近所にいっぱい独立国がある状態なんだろうけど、それを描写するエピソードが必要かもしれない。

■2023年02月20日(火)
keikoさんからのお題は「赤煉瓦」。いろいろ調べてみる。赤煉瓦が建物に使われていたのは大正時代くらいまでで、それ以降は鉄筋コンクリートに取って代わられたという記述があるかと思えば、煉瓦造りの家の宣伝もある。いろいろ勉強にはなったが、話にはつながらない。「赤煉瓦地蔵」という言葉が思い浮かび、語感だけで話を書いていく。完成したのは20時半くらいだった。そのままのタイトルでアップロード。妻からは「赤煉瓦地蔵の姿が浮かばない」という感想をもらう。

■2023年02月21日(水)
keikoさんからのお題は「防水加工」。書き出したからアイデアが浮かんだのかアイデアが浮かんで書き出したのか、もはや定かではないが、最近にはめずらしくオチらしきものがある作品となった。オチというより光景だけど。タイトルは「雨の花見」とする。妻からは「不思議なエロス」という反応があった。

■2023年02月22日(木)
keikoさんからのお題は「カルテット」。四人からなにか発想しなければならない。行き詰まって妻と話していると「四人だから麻雀でよくない?」と言われる。なるほど。手を付けてみる。あまり説明くさくならないように配慮して書いてみた。よく考えたら、まだ半分くらいに縮められるような気がする。ただ、それで面白いかどうかはよくわからない。「カルテットの夜」というタイトルでアップロードする。

■2023年02月23日(金)
本日のkeikoさんからのお題は「記念写真」。まずは家族が写真館に行くシーンから書きだそうと思い、状況設定を七五三にする。記念写真を撮ってもらって、ふと見ると「タイムフォト」のボスター。これはなんだろうと思い……。タイトルは「遠い不在」とする。妻から「長い、タイムフォトじゃなくて、タイムセールのほうが面白いだろう」という指摘を受け、訂正。

■まとめ
今週も苦戦。どのくらい行き詰まっているかというのは、アップロード時間を見てもらうとだいたいわかる。20時を過ぎているものはぎりぎりに書き上げているし、21時を過ぎているものは朗読の時間に間に合わず、ずっと書き続けていたものだ。最悪なのはなにもアイデアが浮かばないという場合だが、それと同じくらい困るのがうまくまとまらないというやつである。おおよそ書けているが、なにかが足りず、アップロードできない。そのなにかを見つけるのに時間がかかる。苦し紛れに面白いものが出てくることもある。「和装ブーム」はふだん自分が書かないようなタイプの話だし、「雨の花見」も異質な感じだ。こういうのはたぶん「追い込まれ効果」である。たくさん書けば慣れるかと思ったが、逆に苦しくなりつつあるショートショート。苦しみながら書いたほうが面白い気がする。ということで、次週に続く。

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