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1ドル札は拾うな。米阿片戦争と荒廃する街。サンフランシスコ危険エリア

2023/09/17

https://www.youtube.com/watch?v=zBibpyQ-fQ0&t=1116s

■  薬物中毒者が激増するアメリカ

サンフランシスコはシリコンバレーから一時間少しぐらい離れている場所にあるが、最近は危ないから行くなと言われる。サンフランシスコのすべての地域が危険なわけではなく、一部のストリートにホームレスやドラッグユーザーがたむろする地域が増えた。

サンフランシスコに住む日本人の友人は、サンフランシスコはこんなに治安が悪く家賃も高い。まったく住めないわけではないが、危ない区画を避ければ生きて行けると言っている。

アメリカの各都市には危ない通りがあり、薬物中毒者や窃盗や脅迫をしてお金を巻き上げる犯罪者がいる。賑やかな店が並ぶ裏側には食べ物が捨ててあるので、それを目当てにホームレスが集まり、目つきの悪い人に取り込まれる危険がある。昔、誤って一本裏の危ない道に入ってしまって薬物中毒者に追いかけられたことがある。

特にアメリカに行く時は、ホテルに着いたら、まずどこが危ない通りかを確認する。

アメリカの薬物中毒問題で一番有名なのが、おそらくフィラデルフィアのケンジントン地区と思われる。薬物中毒者が多い。無料で薬物を配っている人たちがいて、それを目当てに地域外からドラッグユーザーが集まる。
ドラッグをやりすぎて筋肉の制御が効かない状態で、道端で半分裸になって俯いていたり、見上げている人がいる。地元の人はそれをゾンビ化していると呼んでいる。

ドラッグの中で一番中毒者を出しているのが、トランプ前大統領も指摘していたオピオイドのフェンタニルだ。中国製のフェンタニルがかなり入ってきて、1日300人くらい死んでいて、年間の死者が10万人を超える。


■  医療用の合法化から中毒者が増えた

最近は、落ちている1ドル札を拾うなと言われている。1ドル札に麻薬が付いていて触った人が急性中毒を起こすとも言われている。その1ドル札には、かなりの割合で麻薬の成分が検出されたとレポートされている。

1ドル札が麻薬を包むのに使われている。1ドル札に麻薬を入れて、お金のやり取りをしているように見せかけ麻薬を渡している。使用後に捨ててしまうので、札に麻薬の成分が残っていたりする。

フェンタニルの致死量は数ミリグラムで、塩ひとつまみぐらいの量で致死量に達してしまう、かなり危険なドラッグだと言われている。フェンタニルが爆発的に増えた背景に、医療用で合法化され利用する人が増えたからである。

麻薬成分が入っているものを簡単に合法化すれば薬物中毒の入り口になる。昔リタリンと呼ばれるナルコレプシーやADHDの薬として処方されていた薬が、アメリカの子供たちがハッピードラッグとして、鼻から吸って粘膜から吸収されてハイになり、麻薬の代わりに使われていたことが一時期社会問題になっていた。

ADHDのお子さんを持っている親の中には、薬のおかげで子供が集中できるようになり、通常の社会生活を送れるようになれて良かったと言う人もいるが、子供に対して麻薬成分のあるものを使うのは慎重になるべきだ。

もともとサンフランシスコは本当に安全な町だった。ドラッグユーザーやホームレスなど見かけたこともなかった。

シリコンバレーは車がないと移動できないので、ホームレスになりようがない街なのだが、サンフランシスコで爆発的に増えたホームレスが、カリフォルニア鉄道(カルトレイン)の無料パスが支給され、サンフランシスコの治安悪化に伴い、シリコンバレーからサンフランシスコに通勤する人が増えたのだ。

サンフランシスコで薬物中毒者が増えた原因は、2018年のカリフォルニア州の大麻合法化を発端にしていると言われている。

カリフォルニア州やネバダ州の多くの人が遊びに行くタホ湖という素敵な湖があるのだが、そこに行くとカリフォルニア州で大麻を吸ってネバダ州に戻り、売春をするというユーザーたちが州境をうろうろしている。

ヨガの先生も大麻を吸いながらヨガをすると、皆リラックスできて体に良いと進める人も一部にはいる。

色々な要因が重なり大麻が広がった訳だが、すべての麻薬の入り口は大麻と言われている。大麻を合法化したことが、サンフランシスコで薬物中毒者が増えた原因だったのではないか。


■  極左知事を超える者たちが知事を批判する

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は、サンフランシスコの市長から、副州知事、州知事になったハンサムでリベラルな人物で人気がある。そのリベラルすぎる政策が悪かったとかなり叩かれている。

2018年の大麻合法化、2022年には合法大麻市場を拡大する法案に署名もしている。州知事として大麻ビジネスを邪魔する障壁を何とかしようと呼びかけている。きちんと対処して市場拡大する努力をして行きましょうと言って、反対運動を州法で抑え込もうとする。

ニューサムが知事になってからサンフランシスコが荒廃したのではないかと、ニューサム叩きが始まっている。

来月にはAPECがあるので、ニューサムはサンフランシスコ市長にストリートにいるホームレスを撤去させようとしたところ、ホームレスを撤去するのは非人道的で法律違反だと人権団体がサンフランシスコ市と戦った結果、連邦裁判所が撤去するのは違法であると判決した。

これまでホームレスを支援してきたニューサムだが、自分がアメリカの次の次の大統領選の候補になれるかもしれないと言われ始めてから、サンフランシスコを荒廃させたのは自分だというイメージを一掃するために頑張っている。

サンフランシスコはかなりリベラルが強く、NPOやNGO団体が、ホームレスが安心して薬物を摂取できるように支援を行っている。サンフランシスコにいる知人に聞いたところ、薬物摂取支援を行うテントを作り、ホームレスが薬物を摂取する時に、窃盗犯の襲撃から守る施設を開設している団体に、州の予算をつけようとした動きもあったとのことである。

リベラルはドラッグユーザーが安心してドラッグを摂取でき、致死量のオーバードーズで死なない様に、サンフランシスコでも医師が監視して、致死量にはならない為の施設を開設する提案があったが、さすがにニューサムも拒否権を発動した。

ニューサムも左から左に行き過ぎて右に戻り、真ん中ぐらいになってきた。保守派の人たちはニューサムを極左と呼んでいたが、それを超える人たちが、ニューサムを批判して叩いている。


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