骨太の方針と新しい資本主義の正体は●●だった!?
2022/06/07
https://www.youtube.com/watch?v=9-3iMCUDZ1c&t=644s
■ 低所得者層の切り捨て
新しい資本主義、日本の新しい政策も何か寒気がする。
日経新聞ニュース
「骨太方針・新資本主義7日午後に閣議決定 与党は了承」
スタートアップ支援で個人保証が要らなくなるのはいいが、骨太の方針とか、新しい資本主義とか、この言葉がちょっと嫌な予感がする。
この所得倍増プランではなく、資産所得倍増プランというこの言葉が非常に気になる。資産無い人はどうしたらいいのか。資産がない人は貯金できてないのだからしょうがない。どんどん奈落の底まで落ちて行きなさいと切り捨てのような気がする。
いま解決すべき問題は、正規、非正規の賃金格差が非常に大きいということと、女性の所得が男性に比べて低い。男性も決して所得が高いとは言えないが、女性の平均所得も非常に低い。
そこを底上げして行かないと、そもそも一般庶民には貯蓄に回せるお金がないのに、貯蓄から投資へとは、それは富裕層とか金持ちだけの施策というツッコミが入りそうだ。しかも少額投資ビジネス、金融機関の小額投資ビジネスのためにやっていると読める。
小額投資ビジネスに加担するというのは、小額と言っても株に投資するのは最低でも何100万か用意しないと結構きつい。
少額でできる投資は結構リスクが高い。その割に手数料が高いなど、あまりメリットがない。
そうなると金融機関が儲けたいと思っているところに加担しているだけではないのかと見えてしまう。
金融資産所得倍増プランではなくて、まずは正規と非正規の格差を是正するとか、女性の扶養控除を倍にしてあげるとか、そのような低所得者層の底上げを図るところからやって、もっと投資をしましょうと勇気づけるのは次のステップだと思う。これは貯金できない人たちを切り捨てという政策に私には見えた。
■ 転職支援4000億円も無駄になる
そして転職支援に4000億、これもどうなのだろう。私のしごと館という建物が京都にあって581億が無駄だった。転職支援に4000億円って、何かそこに関わる人たちだけがそのお金にありつけて、皆儲かった良かったとなって、あとで振り返ったら、働いている人たち何も関係なかったになるのでは。
男女共同参画推進関係の予算は8兆円だが、それでこの何10年女性の給料はまったく上がっていない。介護給付金とか、児童手当とか、子供の教育、良質な障害福祉サービスの確保とかで、これで8兆円のうちの75%ぐらい使っている。
企業に男女の賃金差の開示を求めるのは、これはなかなかいい事なのだが、 そもそもなぜ今までやっていなかったのか。そういう突っ込みを入れたくもなる。
独立行政法人労働政策研究研修機構の賃金格差に関する資料を見てみると、一応格差はどんどんどんどん小さくなっていて、男性が100とすると1965年ぐらいは60を切っていたのが、今75ぐらいまで上がってきているが、依然として差がある。
男の人の平均収入も低いところからさらに7掛けというところが、女性の生活を圧迫しており、特に独身の女性 は非常に生活が苦しい。
SankeiBizの女性の年齢階級別の賃金だが、40過ぎてもけっこう低い。押し下げている要因が扶養控除だというところも一因はあるが、私の周りの短大の時の友達とか、高校の時の友達は地方の中小で働いているが、だいたい手取りがみんな16万から20万。多い子で22万円ぐらいなのだ。
■ 学校教育の見直しも必要
男女の賃金格差が決して男女差別から発生しているだけではなくて、学校教育の中で、女性が学校卒業した後に何の仕事をするのか。仕事とかプロフェッショナルということについて、あまり教わらない。
私の時代などはみんな学校卒業したらちょっと腰掛けで働いて、あなたたちは結婚するみたいな感じで教わっている。
そうなると女性は営業職を避ける人も結構多い。あまり人と接するのも苦手という人とかは事務職を選ぶ。人と接するのが好きな人は接客業。飲食、アパレルなどの接客業や軽作業の比較的給料がちょっと低めの職業を選びがちだ。
その一方でやはり男の人は営業職、そして専門職について、給料が比較的高い方を選ぶということも差に出てくると思う。
こういう定量的には測れない要因、数字で測れない部分の要因を調査するのは非常に良いことだと思う。もっと学校教育の部分から振り返らないと、この賃金格差の最後の二割三割の部分が縮まらないと思う。
■ 扶養控除のせいではない
女性の賃金の押し下げ要因は扶養控除だと主張する女性政治家も結構いる。103万円(所得税)130万円(社会保険)の壁が男女差別を生み出しているから撤廃するべきだと仰る。そういう女性の政治家さんは結構エリートで、いい大学を出て、そのまま官僚、政治家になったので、男女の間で給料の差を経験することがない。
その上女性の活躍推進で下駄履かせてもらって、私こんなに出世していいのかしらという女性政治家も、そのように思っていた女性の方もいるので、エリートはいい。大企業に入って育休産休満額取れるとか、そんなの中小企業で働いている地方女子にはない世界なので、扶養控除が男女差別の原因だから撤廃すべきだみたいな主張を女性議員がするのを聞くと、すみませんが庶民の気持ちもどうぞお考えになってくださいという気持ちになってしまう。
それだったら、いっそうのこと扶養控除廃止ではなくて、130万円の壁って言うのだったら倍にして扶養控除260万円、もうこれで皆さん260万円までガッポリ稼いでくださいとしてあげると、若い人は結婚したら税金がかからないの、早く結婚したいとなって、結婚へのモチベーションも高まる。結婚して260万円まで働きたい放題。自分は税金かからないとなると、子育てしながら頑張ってちょっと仕事しようかなという気になると思う。
男の人も独身でいるよりも結婚して家庭を築いた方が、税金が安いとなると、もっと結婚に対するモチベーションが高まると思う。
■ 小泉竹中路線の焼き直し
そして一番気になった言葉「骨太の方針」とは何だろうと思って見てみるが、この骨太の方針の名前の由来がやばい。
「経済財政運営と改革の基本方針」と呼ばれており、その発祥は小泉純一郎内閣時代の「聖域なき構造改革」の着実な実施のために、経済諮問会議にて決議させた政策の基本骨格であった。
首相が政治任用したブレーンが「骨太の方針」として総論を作成、小泉首相退陣後も「骨太の方針第何段」と呼ばれ政策の継続性が謳われている。
これは小泉竹中路線の焼き直しでは、骨太の方針とは竹中じゃないのかみたいな。充分に滅ぶ事ができる。小泉竹中路線で日本は余裕で滅ぶことができると思う。
竹中路線を継続すると、非正規雇用を増やして、労働者の首を簡単に切れるようにして、低所得者を増やして、消費税増税で大企業は戻り税(輸出消費税還付)で潤いながら、中小企業だけ消費税増えて、払わされて、中小企業虐めをしながら、次はインボイス制度(仕入税額控除)で個人事業虐めをしようという。
この次のトレンドは、この男女の格差是正を何とかしようと言いながら、やはり扶養控除が男女差別の原因だとか言いながら扶養控除を廃止して、男女平等社会を実現しようみたいな、何かそういう路線じゃないのかと私は個人的に疑っている。
何か最近妙に自民党の中の女性議員が、男女差別の原因は扶養控除だということをくり返し仰っている。私はそれがちょっと怖いなと思っている。この「新しい資本主義」とその「骨太の方針」というのが、これ共産主義、グローバル共産主義と竹中路線で行くことの宣言じゃないのと邪推してしまう。
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