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「セイタカアワダチソウ」のマイクロノベル 他3篇 #68

 セイタカアワダチソウの影を写真に撮ることに、どんな意味があるのだろう。あなたはそう思うかも知れないけれど、実はこの世界は影から復元されたのを、いまから色を塗るところなんだよ。あなたは何色に塗られたい?

 大地につつまれ、百年後は大木になろうと、一大決心のもと落下したドングリ太郎であったが、なんとジョロウグモの糸に引っかかり宙づりにされてしまった。さてドングリ太郎の運命やいかに、来春の発芽、乞うご期待!

 これから植木鉢に、挿し木で増やした世界樹を一本ずつ植える。少し大きくなったところで、クローン世界の枝ぶりを剪定と針金と水やりで、少しずつパラレルワールドへと仕立てていく。引退した神の細やかな楽しみだ。

 センダングサはいろんな場所に生えたいと願った。すると神は、ひっつき虫出でよ、と宣うた。センダングサの種子の先は三つ叉に裂け、逆棘が伸び、多くのものにひっついて移動し広がり、そして嫌われるようになった。

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