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春は私に振り向かない。
今年も花粉が酷いとか、春一番が吹いたとか。
そんな関東の出来事をどこか他人事に感じながら、地方住みの私は今日も春を待つ。
来月から新しい生活だ、不安と期待でいっぱいだ。そんなぴかぴかの真新しい人々を横目に、凝り固まった思考の私は今日も春を待つ。
明日が来ないとは思わない。
だけれど私に春は来ない。
明日が来て、明後日が来て、4月が来たとしても、多分来ない。
それは私が暗い人間だからでも、春が似合わない人間だからではない。
東北の春は短いからである。
4月上旬に桜が満開になるなんて、考えられない。
見頃は18~20日頃がほとんど。
ゴールデンウィークにお花見だって出来てしまう。
そしてあっという間に葉桜になったと思ったら暑い暑い夏が来て、暑いなあと思っていたらここからが1年の本番の冬が来る。
そんな、ほぼ半年ダウンジャケットみたいな生活を続けている。
だからこそ春を待つ気持ちは大きい。
それなのに、
春は私を置き去って、
春は私へダウンジャケットを置いていく。
春は私に振り向かない。
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