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百貨店の再開告知をみたら高島屋に感心した話


緊急事態宣言の解除を受けて、都内の百貨店がこの週末にも再開するようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の全面解除から一夜明けた26日、臨時休業していた東京都内の大手百貨店が相次ぎ営業を再開した。食料品フロアのみの営業を続けていた小田急百貨店新宿店や大丸東京店、松坂屋上野店では同日午前、約1カ月半ぶりの全館での営業となった。

この再開のタイミングで、それをウェブサイトでどう示すかに、各社の意識の違いが見えたのでまとめてみました。

伊勢丹の場合

私が住んでいる新宿といえば、伊勢丹ですが、伊勢丹は、店舗ごとに同じフォーマットでご挨拶。

FireShot Capture 234 - 伊勢丹新宿店 - 伊勢丹 店舗情報 - https___www.isetan.mistore.jp_shinjuku_shinjuku1.html

店長さんがご挨拶。

全体でのインフォーメーションは、簡潔に。

首都圏三越伊勢丹 全館営業再開のお知らせ
4月7日(火)に政府から発令された「緊急事態宣言」を踏まえ、(株)三越伊勢丹の百貨店6店舗と小型店全店を、4月8日(水)から臨時休業とさせていただいておりました。
このたび、5月25日(月)の政府から発表された特定警戒都道府県の「緊急事態宣言」解除を受け、お客さまおよび従業員の健康と安心・安全の確保に最大限配慮したうえで、下記の通り、 営業を再開させていただきます。お客さまにはこれまでの休業に際するご理解に加え、安心安全を優先しながらの営業再開となりますため、引き続き大変ご不便をおかけいたしますが、 何卒ご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。

安心安全への取り組みは、こんな感じ。

【安心・安全への取り組み】
■お客さまへのお願い
店舗入口での体温測定(サーモグラフィーなど非接触型の体温計で計測)、店内でのマスクの着用、お客さま同士の適度な距離の確保(一部のレジやカウンターなどの床にシールで表示)、手指消毒など
■店内での対策
定期的な店内施設および備品の消毒、社会的距離の確保(お並びの列・飲食店での座席など)、飛沫防止シートの設置(一部のカウンターやレジなど)、一部のキッズスペースや休憩所の閉鎖など
■従業員の対策
手洗い・うがい・消毒の徹底、マスクの着用、出社時の検温実施など

これ以外に、図でも示しているんですが、サイトでの場所が分かりづらい。

画像2

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こういう図示は大事だと思います。

高島屋の場合

新宿のもう一つの大型店舗といえば高島屋です。

FireShot Capture 232 - 高島屋 - https___www.takashimaya.co.jp_

高島屋は、企業全体のトップがこんな感じです。

形よりも、まずお客様に届けたい言葉を最初に持ってきている感じがしませんか? 内容はリンク先に簡潔にまとめているという仕組みです。

感染拡大に向けた取り組むとお客様のお願いが秀逸です。

FireShot Capture 233 - 感染拡大防止に向けた取り組みとお客様へのお願い|高島屋_ - https___www.takashimaya.co.jp_stor

内容は、他社とそんなに違わないのですが、見出しの立て方や、言葉遣いに丁寧さが感じられます。

先に自分たちの行動について説明し、最後にお客様へのお願いを書いてます。先ほど見た伊勢丹が、お客様へのお願いが先で、自社の行動が後なのと、どちらが受け入れやすいでしょうか。

この辺りの広報の取り組みに、会社の姿勢が出ると思うんですよね。

新宿高島屋では、ほかにないのが、この「時差買い物」のおねがいです。

FireShot Capture 239 - B1 食料品フロア「時差買物」へのご協力のお願い - 新宿タカシマヤ_ - https___www.takashimaya.co.jp_shin

小田急とか東急とか東武とか

小田急百貨店はこんな感じ。

FireShot Capture 235 - 新型コロナウイルス感染拡大防止への取_ - http___www.odakyu-dept.co.jp_info_v4l5d000000ws84j.html

東急百貨店

FireShot Capture 236 - 東急百貨店公式ホームページ - https___www.tokyu-dept.co.jp_

東武百貨店

FireShot Capture 237 - 東武百貨店 池袋店トップ - http___www.tobu-dept.jp_ikebukuro_

各社見ていくと、同じことを説明するにも、社風というか企業トップの考え方の違いが出るものだなと思います。

こういう時こそ、広報の出番ですよね。

オンラインストアも見てみた

あとは、オンラインストアの在り方をどう考えているかとか、どういう企画を立てているかとかも見てみましょう。

高島屋は、北海道・東北・九州の物産展。

その他にも生産者応援とか

募金もやってます

では、26日にオンラインストアを全面改良した伊勢丹はどうでしょう。

今の気分は、これですかね。

生産者支援もないし、募金もないですね。

各社ともお中元の時期に入って、オンラインもお中元がメインになってます。

でも、そこで何を売るか、どういう社会とのつながりを持つか、それは考えられるんじゃないでしょうかね。

こういう意識の違いが、高島屋への好感に繋がり、伊勢丹の低迷につながっているんじゃないでしょうか。

独自性があると思う百貨店を尋ねた質問(複数回答)では、「伊勢丹」(19.1%)が最多だが、過去調査と比較すると減少傾向が見られる。「高島屋」(13.6%)がそれに次ぐ順位で、「いずれもない」は全体で47.0%、10~30代で各年代いずれも6割弱に達している。

今後、最も利用したい百貨店は、「高島屋」が15.9%、「伊勢丹」「三越」「大丸」が8~9%だった。「いずれもない」が全体で30.2%、10~40代の男性でそれぞれの年代で4割強を占めている。

広報の仕事って大事だなというのと、でも結局、オンラインのあり方も含めて、トップの指示なんだろうなということです。

その会社の弱いところはどこか、見えてきますね。


サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。