[読むカバー漫才] ミルクボーイが夢路いとし・喜味こいしの名作漫才「ジンギスカン料理」をカバーしたら…
#オチを予想してお楽しみください (6文字)
しゃべくり漫才のうまさは「相槌」で決まる
●漫才における「相槌」はそのときの雰囲気で自然に入れるものなので通常漫才台本には書きませんが,本格的な掛け合いのしゃべくり漫才をイメージできるようあえて細かい「相槌」を書き込んでいます。それが「読む漫才」です。
駒場:うちのオカンがね
内海:ほうほうほうほう
駒:大好きな料理の名前を忘れたらしくてね
内:自分が大好きな料理の名前忘れてもうてん
駒:そうなんですよ
内:どうなってんねんそれ〜
駒:いろいろ聞くんやけど
内:オカンに?
駒:全然分からへんねんな
内:分からへんの?
駒:そうなんですよ
内:ほんなら俺がね
駒:お前が?
内:オカンが大好きな料理の名前?
駒:はいはい
内:一緒に考えてあげるから
駒:助かります
内:どんな特徴言うてたか
駒:特徴ね
内:教えてみてよ〜
駒:鉄板を火にかけてね
内:ほうほうほうほう
駒:肉を焼く料理や言うてたな
内:焼肉やないか
駒:焼肉?
内:その特徴はもう完全に焼肉やがな〜
駒:まぁまぁ
内:鉄板の上で肉を焼いてる時点でね,たとえそれがどんな料理やったとしてもざっくり言うたらそれはもう「焼肉」やからね
駒:ざっくり言いすぎちゃう?
内:すぐ分かったやんもう〜焼肉や
駒:分からへんねん
内:何が分からへんのよ
駒:オカンが言うには
内:ほうほう
駒:その肉は
内:はいはい
駒:牛でも豚でもない言うねんな
内:……ほな焼肉と違うか〜
駒:そやろ?
内:オカンに「今日焼肉やで〜」言われて
駒:はいはい
内:「牛も豚もないけどええか〜」言われたらブチ切れるもんね〜
駒:当然やな
内:牛も豚もないならなぜ「焼肉」というメニューをチョイスしたんやと
駒:思うわ
内:正式な抗議文を作成して送りつけるからね
駒:だから分からへんねん
内:ほんならオカンもうちょっとなんか言うてなかったか〜
駒:オカンが言うには
内:ほうほう
駒:その肉の名前は
内:肉の名前
駒:3文字や言うねん
内:3文字?
駒:3文字やねん
内:「牛でも豚でもない」言うたからてっきり鳥かと思うたけど
駒:鳥やと2文字やろ?
内:ほんならあれかな?
駒:何?
内:かしわ違うか?
駒:かしわ?
内:ニワトリや
駒:どっちやねん
内:ニワトリがかしわで
駒:ほうほう
内:かしわがニワトリや
駒:どういうこと?
内:生きてる間がニワトリ
駒:はぁはぁ
内:死んだら戒名がかしわ
駒:戒名!?
内:オカン戒名の話してなかったか?
駒:「戒名の話」ってなんやねん
内:「死んだら戒名が…」て
駒:言うてたわ
内:言うてたやろ?
駒:オカンが言うには
内:ほうほう
駒:生きてる間は3文字で
内:3文字?
駒:死んだら戒名が2文字言うてたわ
内:なんでクイズ形式やねん
駒:文字数だけは覚えてんねん
内:ほなかしわと違うか〜
駒:ちゃうやろ?
内:かしわは生きてる間が4文字で
駒:ニワトリやな
内:死んだら戒名が3文字やからな〜
駒:かしわ
内:ほんならオカンもうちょっとなんか言うてなかった?
駒:その肉を焼くときに
内:ほうほう
駒:「裏が焼けたら表を焼き,表が焼けたら裏を焼く」言われたらしいねんけど
内:料理の作り方を教えてもろうたんやな
駒:肉の表裏を
内:はいはい
駒:どうやって見分けたらええのか全然分からへん言うねんな
内:オカン焼肉しとるやないか
駒:焼肉?
内:その特徴は完全に焼肉やからね〜
駒:焼肉なんかなぁ
内:オカンくらいの年代やと,焼肉の肉を表も裏もしっかり焼こうとするんやがな〜
駒:俺らはさらっと焼くけどな
内:ほんで肉の表裏言うてもやなぁ
駒:あれどっちが表か分からへんねん
内:鉄板に最初に乗せたほうが表で焼けていないほうを裏とするのか
駒:うん
内:最初に乗せたほうが裏で焼けていないほうを表とするのかは
駒:はぁはぁ
内:自分次第や!
駒:自分次第なん?
内:焼肉ほど「自分」を表現できる料理はないからね〜
駒:でも分からへんねん
内:何が分からへんの。焼肉で決まりよ〜
駒:オカンが言うには
内:何?
駒:鍋料理や言うねんな
内:鍋料理!?
駒:そうやねん
内:なんでそれを先に言わへんねん
駒:言うてなかったか?
内:ここまで散々肉を焼いてきたというのにここへきて「鍋料理」て。肉を煮ることになるやないか
駒:「煮る」と思うやろ?
内:一度焼いた肉はもう元には戻らへんねん。今さら「鍋で煮る」言われてもやな
駒:「鍋で煮る」とは言うてない。オカンは「鍋食べる」言うてた
内:「鍋を食べる」という言い方はようするけど,「今日鍋食べんねん」言うてほんまに鍋かじってる人なんて見たことないからね〜
駒:オカン歯だけは丈夫やから
内:実際に食べるのは鍋の実ぃや
駒:「鍋の実ぃ」て
内:それはつまり肉や野菜を煮たもののことや
駒:「煮る」言うてないやん
内:鍋料理なんやろ?
駒:鍋料理なんやけど,肉は「焼く」言うてた
内:すき焼きやないか
駒:すき焼き?
内:その特徴はもう完全にすき肉やがな〜
駒:俺もそう思うたんやけど
内:鶏肉のすき焼きというのもあるからね〜
駒:オカンが言うには
内:まだ何か言うてた〜
駒:その料理の肉を買いに肉屋に行ったんやけど
内:料理と肉の両方の名前を忘れた状態で肉屋行ってどうやって注文すんねん
駒:原っぱでヒゲ生やしてメ〜メ〜鳴いてる肉ありますか?
内:なんちゅう注文の仕方してんねん
駒:肉の名前分からへんねやからしゃあないやん
内:ほんで原っぱでヒゲ生やしてメ〜メ〜鳴いてるいうたらヤギやないか
駒:ヤギ!?
内:オカン「ヤギ料理」に挑戦しようてチャレンジ精神ありすぎやろ
駒:オカンが言うには
内:まだ言うてんの?
駒:「ヤギの肉はないけどこれならありますよ」言われて
内:肉屋さんに?
駒:そうやねん
内:ほんならヤギの肉と違うか〜
駒:「その肉の生前の鳴き声は?」て聞いたら
内:生前て
駒:ひ〜つじ!ひ〜つじ!
内:羊やないか!
駒:そうやねん
内:その特徴は完全に羊やけど
駒:羊の肉で決まりやな
内:「ひ〜つじ!ひ〜つじ!」というのはいとし師匠がそう言うてるだけで
駒:いとし・こいしの夢路いとし師匠が漫才で言うてたな
内:実際の羊は「ひ〜つじ!ひ〜つじ!」と鳴いたりはせえへんのよ
駒:でもオカンが言うてる肉の名前は分かったんちゃうか?
内:分かったな
駒:すごいやん
内:分かることもあんねんなたまには
駒:感無量やわ
内:こんだけやってれば当たる日もあるのよ
駒:そやな
内:長い人生当てずっぽうでも言い続けていれば何かが当たる日が必ず来るからね〜
駒:俺らの努力が報われたな
内:オカンが忘れてもうた肉の名前は
駒:生きてる間は羊で
内:死んだら戒名が
駒内:ラム!
内:ほんなら必然的に料理の名前も分かったん違うか?
駒:分かったわ。今日はめちゃくちゃええ日やないか
内:M-1獲った日よりもええ日や
駒:ほんまやで
内:オカンが忘れてもうたもんの答えが分かる日なんて一生来ないと思うてたからね
駒:オカンに恩返しできるわ
内:羊の肉を鉄板で焼いた料理でありながらあくまでも「鍋料理」と名乗ってる料理なんて一つしかないのよ
駒:その料理やったらオトンが言うてたわ
内:オトン?
駒:◯◯◯◯◯◯鍋ちゃうかて
内:ジンギスカン鍋や。もうええわ
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