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〝読書の検定〟ただいまリニューアル中

※本記事は、藤沢市市民活動支援施設情報誌「F-wave」2024年5月号の特集記事を転載したものです。紙面全体は以下のリンクよりご覧いただけます。

小学生の読書量が減少… 「読Q」で読書推進を

漫画や動画、ゲームなど多様な娯楽がある中で、コロナ禍で図書館の利用制限期間があったことやインターネットの利用率上昇により、小学生の読書量が減少していると言われています(第五次神奈川県子ども 読書活動推進計画 より)。

そのような中、新しい形の読書推進を行うことで子どもたち一人ひとりの
生きる力を伸ばす
活動を行う(一社)読書認定協会(以後、読書認定協会)の神部ゆかりさんにお話を伺いました。

読書認定協会は、本を読み終えた後にストーリーについてのクイズに答える読書の検定ウェブサイト「読Q」を立ち上げ、運営をしています。

出題されるクイズは、読んで内容を理解していれば解くことができるというもの。現在、本読みの会を週に1回ずつ、市内の学童クラブや市民の家で実施しています。

子どもたちは自分で本を1冊読み終わると「読Q」でクイズを解きます。読んでわかっていることについてのクイズをパソコンで回答し、合格し、ポイントをゲットするのはとても嬉しいことのようで、次から次へと本を読むことにつながっているそうです。

【読Q検定の出題例】
〇× クイズです。下線部は、本の内容と合っていますか?
「エルマーは、たてがみを三つあみにして七いろのリボンでむすんでいる、おしゃれなライオンにであいました。」
『エルマーのぼうけん』 より

本読みの様子

現在、子どもたちが使いやすいように改良中!

なお、「読Q」は現在作り変えている最中なのだそうです。

神部さんによると、活動を続けてきてその意義を感じながらも、子どもたちが使用するには難しかったり、いろいろと不具合がでてきてしまったりと、改良の必要性を感じていたとのこと。

課題を見つめて試行錯誤していく中で、「読Q」のようなウェブサイトの運営に詳しい方と出会うことができ、本格的に新しい「読Q」の作成に取り掛かっています。 

「欲張ってたくさんの機能を入れ、対象年齢も広く設定していたこれまでのものから、まずは小学生の子どもたちが使いやすいようにシンプルな仕組みにしようと思います。

専門家の方と相談しながらまだ始めたばかりでやることは山積みですが、読書量競争グラフや団体戦機能を付けるなど、楽しめる要素も加えたいなと思っています。」とウェブサイトを作り変える難しさを感じながらも楽しそうに語る神部さん。

現在は、本読みの活動とクイズづくりを続けながら、新しい「読Q」の公開に向けて準備を進めているとのこと。

ストーリークイズ制作の様子

読書認定協会は、子どもたちへの読書推進という活動を通じて見えてきた課題に向き合い、改良に向けて進んでいます。「読Q」の改良によって、より多くの子どもたちが読書を楽しむことにつながると感じました。

「読書推進活動の方法は、いろいろあっていいと考えています。このウェブ検定を、読書に取り組むきっかけとして活用してもらえたら嬉しいです。」と神部さんは語ります。

「子どもは放っておいて読書するようにはなりません。今どきの小学生の親御さんは共働きが多く、両親とも忙しくてなかなかお子さんの読書に向き合う時間が取れないご家庭もあります。

全ての子どもの読書活動のために、いつか小学校でこの検定を取り入れてもらえたら……と夢見ています。」

* * *

今回、読書の検定「読Q」を新しくすることは、読書認定協会にとってこれまでの活動をより良くしていくための大きな挑戦になると思います。公開は約半年後とのこと。

「やることはたくさんある。」と言いながらも「新しいサイトをつくるのは楽しいです。」と笑顔で話す姿が印象的でした。

ぜひ新しい読書の検定サイト「読Q」にご期待ください。

団体紹介

一般社団法人 読書認定協会

読書認定協会では、「読書するきっかけを提供し続けること」を理念として、活動を行っています。現在、子どもたちの本読みの活動や児童書のクイズを一緒に考えてくれる仲間を募集しています。ご興味のある方はぜひ一緒に活動しましょう。読書好きならどなたでも大歓迎です。お気軽にご連絡ください。

設立:2016年11月
代表:神部 ゆかり
MAIL:kambeyukari(at)dokq.org
Blog:https://dokq.themedia.jp/
X(旧Twitter):https://twitter.com/dokq1117


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