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売れてる芸人さんへ、売れてない小説家からの一生のお願いです。

はじめまして。小説家で、元お笑い芸人の、藤崎翔と申します。
代表作に、『神様の裏の顔』や、風間俊介さん主演でドラマ化してもらった『おしい刑事』などがあります……と聞いてもピンとこなかった方は、おそらく僕のことを知らないと思います。

ご安心ください。あなただけではありません。世の中の九割九分九厘の人が、僕のことなど知りません。
そんな無名小説家の僕ですが、このたび訳あって、初めてnoteというものを書かせていただきます。

かいつまんで言うと、「売れてる芸人のみなさん、後輩芸人たちの劇場がコロナでピンチなのでお金を恵んでください!」という内容です。
長文ですが、お読みいただけると幸いです。

僕は去年、新型コロナウイルス流行の影響で資金難に陥った、お笑いの劇場「新宿バティオス」の命名権を、クラウドファンディングで300万円で購入し、「新宿バティオスwith年収並みの命名権を買っちゃったから小説が売れないと困る藤崎翔」という名前を付けさせてもらいました。
変な名前を付けてしまい、関係者のみなさまにはご迷惑をおかけしました。

新宿バティオスを含む、株式会社バイタスが経営している4つの劇場は、
ホリプロコム、松竹芸能、マセキ芸能社、人力舎、サンミュージック、浅井企画、ケイダッシュステージ、グレープカンパニー、タイタン……(順不同)と、
名だたる事務所がこぞって若手芸人のライブを開催している、東京のお笑い界にとって非常に重要な舞台となっています。

僕は2010年までお笑い芸人として活動し、当時はまったく売れなかったのですが、その時に培ったわずかなお笑いスキルを元に、現在どうにかコメディミステリー寄りの作家として生活できています。
そのため僕は去年、お笑い界への恩返しとして、新宿バティオスの命名権を購入したのです。
もちろん僕だけでなく、大勢のみなさまの支援もあって、どうにかバイタスグループの劇場は持ちこたえたのですが、今年の緊急事態宣言のせいで再び資金難に陥り、またクラウドファンディングで支援を募ることになってしまいました。(下記のURLです)
https://camp-fire.jp/projects/view/428133?list=search_result_projects_popular

ぶっちゃけた話、僕は2019年の手取り年収が、新宿バティオスに命名した通り、本当に300万円程度でした。
去年2020年はもう少し多かったのですが、4冊出した本が見事に1冊も増刷されなかったこともあり、年収は400万円程度でした。
そんな、決して売れているとは言えない、同世代のサラリーマンよりも稼いでいないぐらいの僕が、去年お笑いの劇場を救うために、300万円出したのです。

ちなみに、新宿バティオスの命名権購入の効果なんて少しもありませんでした。
あんな奇抜な命名をしたことだし、少しは僕の名前が売れて本も売れたりするかな~と期待したけど、本当にありませんでした!
だって去年出した本は全然増刷されなかったし、芸人さんたちがSNSとかで僕の本を宣伝してくれるかと思ったら、ほとんど誰もしてくれず、ちゃんと読んだ上でツイートしてくれたのは、松竹芸能所属の森本サイダーさんとサンミュージック所属の村民代表南川さんだけだったんですから!
そりゃ正直、もっと見返りがあると思ってましたよ。まさかここまでないとは思ってなかったですよ! 300万円まるまる赤字ですよ、ちきしょうめ!

……すいません。ちょっと取り乱しました。こんな愚痴を言いたかったわけじゃないんです。
ただ、僕が今年もバイタスグループのために300万円を出せるかというと、さすがに厳しいということを伝えたかったのです。
自分の力不足が歯がゆいばかりです。僕が東野圭吾さんぐらい売れていたら、今年もまたポンとお金を出して、今回のバイタスグループのクラウドファンディングなんて一瞬で目標額を達成できたのです。

一方、このコロナ禍の中でも、そこまで仕事が減るわけでもなく、数千万円の年収を維持している芸人さんがたくさんいることを僕は知っています。
100万円ぐらいなら身銭を切っても平気な売れっ子の芸人さんが、おそらく日本のお笑い界には、少なく見積もっても100人はいると思います。
そのうちのたった4人が100万円を出してくれれば、あるいはたった1人が400万円を出してくれれば、とりあえず今回、バイタスグループの、東京芸人にとって非常に大事な劇場たちは、持ちこたえることができるのです。

単刀直入に言います。
今テレビで売れっ子の、中堅・大御所のお笑い芸人のみなさま。あなたの後輩たちの大事な舞台のために、お金を出してくれませんか?

下記のクラウドファンディングのページから、一口千円の支援に大幅に上乗せして、クレジットカードの限度額ギリギリまで、数十万円、できれば百万円台の寄付をしてくれませんか?
やり方が分からなかったら、あなたの優秀なマネージャーさんや事務所の方に頼んで、寄付してもらえませんか?
https://camp-fire.jp/projects/view/428133?list=search_result_projects_popular

(ちなみに、去年命名権を購入した時の僕は、カードの限度額が10万円だったためクラウドファンディングでは払えず、バイタスさんに電話して口座番号を聞いたのち、郵便局に行って「この口座に300万円振り込みたいです」と窓口で伝えました。振り込め詐欺被害者ではないかと局員さんに本気で心配されたのも、今ではいい思い出です。)

この文を、一人でも多くのお笑い関係者の方に読んでいただきたいです。
売れてる芸人さんが直接読んでくださって、すぐ寄付してくださるのが一番ありがたいですが、
事務所のマネージャーさんや、売れてる先輩とのつながりがある若手芸人さんにも、ぜひ読んでもらいたいです。
そして、お近くの売れっ子芸人さんに寄付をお願いしてほしいです。

その際に、僕のこの文を読ませて、「こんなこと言ってる奴がいるんですよ~」と、クールポコのせんちゃん風の口調で言ってくれれば、あなたがお金をせびっている感じではなく、僕のせいにできるはずです。
無名の小説家が何様のつもりだと言われるかもしれませんが、改めて言います。年収300~400万円程度の僕が、去年300万円出してるんです!
これぐらいのことを言う資格はあると自負しています。

お笑い界だけでなく、日本中、いや世界中で、このコロナ禍は、
「元々あまりお金を持っていなかった人がますます苦しくなり、元々お金持ちだった人はさほど苦しくない」という状況になっていると思います。

この難局を乗り切るには、「お金持ちの人が身銭を切って苦しい人に分配する」という方法しかないと思います。
お金持ちの芸人のみなさま、まずはお笑い界で、それを実現させてもらえませんか?
別に金持ちでもないのに、周囲が引くぐらいの身銭を去年切ってしまった、僕からのお願いです。

僕は元々の知名度がゼロに近かったので、去年の300万円の命名権購入も、何の話題にもなりませんでしたが、元々の知名度がある売れっ子芸人さんなら、100万円も寄付してくだされば、きっと僕よりはるかに話題になり、好感度上昇などの多少の見返りはあると思います。

もちろん匿名で寄付してくださっても非常にありがたいのですが、僕は堂々と公表していただいた方がいいのではないかと思っています。
そうすることで、大げさではなく、コロナ禍で苦しんでいる世の中全体に、暖かい正のサイクルが生まれていくと思うのです。

……あ、もちろん、この文をお読みくださった、お笑い関係者ではない一般の方からの寄付も、非常にありがたいです!
こちらのURLから、何卒よろしくお願い申し上げます。
(3回も同じURLを載せて、しつこくてすみません。)
https://camp-fire.jp/projects/view/428133?list=search_result_projects_popular

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