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2/13グループレッスンレポート(音が聞こえる仕組み、耳の使い方、アンサンブル基礎の基礎)

昨日のグループレッスンのレポートです!今回も神回でした(お得意の自画自賛笑)

最初に前回のレッスンから今までに、試したことや体験したことなどをお話ししていただきました。
前回の倍音練習の練習を継続して効果が出てきたり、実際の合奏に生かしたり、ATレッスンで学んだことを、普段の生活や演奏会で試したことなどをお話ししてくださいました。レッスンでお仕舞いではなく、ご自身のペースで実践されていてとても素敵だなと思いました。

ATグループレッスン前半は、演奏家には欠かせない「耳」についてレクチャーと実験をしました。意外と知らない耳の作りや音が聞こえる仕組みをお話ししました。私もこのグループレッスンのために耳について復習しましたが、本当に人間の身体ってよくできてる!と思いました。これをタダで与えられてる我々はそれだけですごいです。

耳の構造、音が伝わり認知できる仕組みをお話ししました。
耳の休め方。耳の周りの筋肉を緩めるのも1つです。

耳について知識を得た後、意識の持ち方によって音がどう聴こえるか、変化はあるのか?CDで同じ音楽を聴いてもらい実験してみました。耳から情報を取りに行くように聴くのと、耳の構造、音が認知できる仕組みを考え聴くのとではどう変わるのか?など。音楽は同じなのに聴こえ方が違う、という意見が沢山出て興味深かったです。

ATレッスンの後半はアクティビティでした。思考するときにATを使うをやってみました。ATは身体の動きにも使えますが、頭の中の動きにもATは使えるんです。頭の中が忙しくなったり、焦ると起こる自動的な身体のクセにも気づかれていたのは素敵だなと思いました。このような自動的な癖に気づいてやめていくのがATのワークの1つです。

思考のクセにATを使う

座り方についてもやりました。思考のクセに気づいたり、正しい姿勢の概念から自由になると座り方にも変化が起こりますね。

座っている時にATを使う



これはお話の流れでやったATで行われる「建設的休息」です。(お話ししたワードがちょっと違っていたのですが、厳密にいうと「建設的休息」になります)

いきなり横になる私


この記事でもやり方を簡単に書いています。




クラリネットグループレッスンはアンサンブル基礎の基礎。このテーマが初めての方、2回目の方混合で練習しました。課題はこのようなシンプルな曲です。

デュオ練クラリネットより

これくらいの曲が吹ければ参加しても大丈夫です。なので個人差はありますが、合奏歴1年くらいから大丈夫なのではないかと思います。


これらをアンサンブルしながら基礎の基礎を練習していきます。今回は、これらを中心に練習しました。
・チューニング
・合図(ザッツ)の出し方
・アウフタクトでの合図の出し方
・ユニゾンの合わせ方

チューニングでは、チューナーの使い方を復習、チューナーの音と合っている、合っていないかを聴く練習をしました。

チューニングはいろんな意味で問題が多いと思います。
合わせられない人はダメ、音の高低がわからない人はダメ、という空気になりやすいので、劣等感を持っている方も多かったです。
でも、まずは音がちょっと違うことがわかればOKなのです。わからないのは経験が浅かったり、すぐ諦めてしまうとそうなる場合が多いです。

何度も何度もやっていくと、脳が覚えてくれるので、劣等感は棚に上げて練習していけば少しずつ違いがわかるようになります。
(音の違いは脳が過去のデータから判断するようになっているので、聞く経験を積むことが必要なのです)

合図の出し方は、全員に体験してもらいました。自分の合図が伝わっているのか、もっとやった方がいいのか、やりすぎなのか、やり方自体が音楽に合っているのかなどをその都度お仲間に確認していきました。

実際の楽団の練習では「今のどうだった?」と聞ける空気じゃなかったり、不安なまま合図をすることが多いと思うので、毎回自分の感触とお仲間の感想をすり合わせをしたことで、安心感も増えたのではと思います。

アウフタクトの合図はさらに迷いが出ますが、わかりやすい合図の仕方を考えたり、反応を聞いて調整し、皆わかりやすく合図を出せるようになっていました。

合図にATを使うことで、合わせづらい合図から自然な合図に変わったのも良かったです。自然と音も増幅されたのも興味深かったです。

ユニゾンを合わせる練習は、2人から始め、1人ずつ人数を増やしながら(〜5人)旋律を演奏しました。どう合わせるかも大事ですが、吹く前の打ち合わせ(テンポや拍子の取り方、構成など)が結果に影響することがわかりましたね。

また、一人一人が自主性を持って吹くのと、リーダーを決めてリーダーに合わせにいくのでは、音楽が全く違って聴こえて驚きました。演奏していた方も吹きやすさが全く違っていたようです。

音への意識の持ち方もユニゾンが合うかにかなり影響していました。吹きやすい音や旋律の幹になる音は合いやすいのに、気が抜けてたり気配りをしづらい音は合わなかったりと、意識が顕著に音に出ていました。


音楽を楽しむ以前に合わせることに精一杯になったり、合わないと肩身が狭くなったり、遠慮して吹くと余計合わなくなってしまったりと、楽しいはずのアンサンブルが楽しくなくなってしまう場面、楽団では日常的にあると思います。

でも「そのやり方違うんじゃないかな?」と思ってきました。犯人探しのような、重箱のすみを突くようなやり方をしなくても、もっと音楽のことを考えた方が楽しいしむしろその方が合うんです。それが大分検証でき体験していただけて良かったです。

アンサンブル基礎の基礎はこれからも続けていきたいテーマです。人間的に音楽的に楽しく演奏するために必要なことをお伝えしていきたいと思います。

まだまだ私自身も課題いっぱいですが、適切なサポートができるようになっていきたいと思います。グループレッスンが楽しくなるきっかけや方向転換のきっかけになれば嬉しいです。

次回は同じ内容で2/23です。アンサンブルのグループは満席ですが、ATのグループにはまだお席がありますので、興味のある方はぜひご参加ください。


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