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生徒さんの演奏体験レポート

先日の発表会で演奏された生徒さんが、体験をレポートにしてくださいました。AT学習者ならではの視点で書かれているのでぜひ読んでみてください。(本人の承諾を得て掲載しています)




演奏した曲 Romanze
作曲者 Marie Elisabetu von Sachsen-Meiningen 

●昨年発表会との比較

1.決める について

昨年、「決める」ということの重要さを思い知ったのだが 改めて今回分かったことは、 なんとなく決まっている のと、一度白紙の状態に戻って考えて決める ことが大差を生むということ。

自分の持っていきたいテンポ、音と音のくっつき加減、どの音からどの音までどのくらいrit.をするのか。
伴奏と合わせようとする時に、なんとなくの状態だと説明ができない。

「次の伴奏合わせまでに決めてきます・・・」この言葉、次の機会からはなるべく言いたくないなぁ。

1曲目Andanteはなんとなくこんなテンポだな~とさして考えずに本番を迎え、2曲目Allegroはどんなテンポで吹きたいのか歌ってみたり他の人の演奏を聞いてみたり、試行錯誤の末に決めた。

演奏後に本番の動画を見てその差は歴然。演奏に意思があるか無いか、ってよく聞くけれどこのことか。

2.バテ について

昨年の発表会では最後まで演奏をし続けられないくらいバテてしまったこともあり、周りの人より自分はバテ易い気がしていた。

気が付いたことは、休符や休みの小節でも口とお腹は吹くモードのままのことがほとんどだということ。

休符、休みの小節で意識的に口とお腹を緩めることを練習。休符、休みの小節で意識的に口とお腹を緩める。細かいON/OFFの切り替えが意外と疲れを減らしてくれる。あまりにも短い休符ではできないが。

そしてこれは副産物と思えたのは、OFFにした後の次の音の入りがスムーズになった。ずっとONのままの方が安心、OFFにすると次の音に遅れるかも・・という懸念とは逆のことが起きた。

まだ、意識的にやらないと忘れてしまって常にonをキープしてしまうので、今後も取り組みたい。

3.空間とお客様とのコンタクト について

昨年、本番中に会場の空間の広さを感じようと本番中視線を天井の方へ向けたり、なるべくお客様の方を見ようと思って譜面台も前の出演順の人が使っていたちょっと低めの高さのままにした。 譜面がちゃんと見える位置に無いという恐ろしい事態に・・・
今年はそれらをやめた。

会場の広さはわかっているので、いつも通り演奏するとどう響くのかなぁ〜会場にお任せした。

譜面台はいつもと同じ見やすい高さに調整。
お客様の方を見ることはせず、いつも通り譜面を見る。

私は今出来る限りの演奏をお届けするけれど、聴いても聴かなくても寝ていてものお客さまの自由です、お任せ。(実際には皆さん本当に真剣に聴いてくださるのだが)
精神的に安心できる状態・体を固めることなくいつでも動ける状態にいられることを最優先とした。結果、今の自分の力を出し切れた気がした。

●これだけはやりたかったこと

【伴奏も自分の空間に含める】
伴奏を常に視界に入れる という訳ではないが、自分の傍らで一緒に演奏を作ってくださっているんだな~と思う、
それだけで安心感や助けを感じられてすごく演奏がしやすくなる。

伴奏の先生はプロフェッショナルなのでたぶん常に視界に入れてくださって弾いてくれているので、自分が壁を取っ払ってしまえば一体になれるのだなぁ。

【腕・肩回り 軽く動ける】
昨年もこれはやりたかったことで意識はしていたけれど、今だに出来ていない。
最近の自分の体の前側の鎖骨と肋骨の上部を固めていることがわかってきて、その習慣を止めることで腕も肩周りも軽く動けるようになって呼吸も楽になるのだが、楽器演奏ではまだまだまだまだ練習が必要。

今回、他の出演者の方の演奏を聴きながら思ったのは、いいなぁと思う音を出している方は皆共通して腕肩周りが動いていたこと。やはりそうなのねぇ。

終わりに

上記は自分で考えたことや、藤崎クラリネット教室で豊永先生に教わったこと、アレクサンダーテクニークで学んだことなど様々である。
今の自分に当てはまるけれど、今後この考えは変わるかもしれないし、みんなに当てはまるものでもないと思う。それでも書くことで考えがまとまって、自分の中に残るので頑張って書きました!
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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