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「プロの変態練習にチャレンジ!」スケール&エチュードグループレッスンレポート・5/19

昨日のスケール&エチュードグループレッスンレポートです。

5~8月は半音階に特化した内容です。

アイヒラーは31ページの半音階の課題を自分の設定した高速テンポで吹けるようになるのが目標、ランスロエチュードは19番の半音階が多く出てくる課題を滑らかに吹けるようになるのが目標です。

ちょっと複雑な半音階などを速いテンポまで持っていくには、メトロノームの目盛をちょっとずつ上げる練習だけではすぐ壁が来てしまいます。

指の動かし方や、息の使い方などの土台から見直して練習し直すことが必要です。

今回は土台をみっちりと練習しました。

まずは土台中の土台、脳と身体(指)をリンクさせる練習です。脳から身体に指令を出すことで指が速く動かせるようになりますが、指が動かない時は

  • 脳からの指令がわかりづらい(否定形、整理されていない)

  • 脳からの指令が遅い

  • 脳から指令をしていない(指に丸投げ)

  • そもそも脳と指の繋がりの意識がない

こうなっていることが多いです。この部分を中心に練習しました。

簡単に言うと「指を繊細に動かす」練習ですが、ここまで微妙で繊細な動きを練習したことはほぼないのではと思います。私もこの練習が必要だと気づいたのは、大学を卒業してしばらく経ってからでした。

意識して動かす練習と言ってもいいと思います。無意識の動きは野放しの動きとも言えるので、無意識の動きがメインだと指が暴走してしまいます。

まずは脳からの指令を出すことに慣れてもらう練習を沢山しました。

色々な指のパターンで練習しましたが、徐々に指が指令を聞いてくれるようになって、グループレッスンの最後には、練習しても出来なかった動きがすんなりできてしまうという場面もありました。

また、速いテンポで吹くときに障害になるのは、高音の指づかいの曖昧さです。皆さん指づかいが怪しかったので、お一人ずつ指づかいの確認をしながら練習しました。

覚えづらいところはアウトプットが特効薬なので、覚えた指づかいを他の参加者の方に教える試みもしました。

教える(アウトプット)するには、頭の中の情報が整理されていて自分が使える状態であることが必須です。

アウトプットすることによって、情報が整理されて何が覚えられていて覚えられていないかがはっきりわかり、アウトプット中に思い出したことは忘れにくくなります

私が高音の指づかいを覚えてるのは、記憶力が良いわけではなく毎日アウトプットしてるから

レッスンでも言いましたが、身につけたいことはアウトプットすることをお勧めします。

お勧めしたのはインスタライブです。(インスタじゃなくてもライブなら何でもOK)アウトプットすると、習ったことが理解できているか、身についているかが恐ろしいほどわかるので、今後の練習の目安にもなります。

恥ずかしい、誹謗中傷が来たらどうしようとやらない方が大多数ですが、やってみると拍子抜けするほど誰も観に来ないし誹謗中傷なんて来ません。架空の魔物に怯えているなら、ライブの恩恵を受けた方がいいと思いますがどうでしょうか?


エチュードでも半音階のやりづらい動きを一人ずつ練習しました。主にスロートトーン、小指周りの練習と、跳躍の練習をしました。今回はやることが多すぎてアンサンブルまでできませんでしたが、次回できればいいなと思います。


今回多くの方の傾向にあったのが、繊細な動きをする時にすごい力が入ってしまっていることです。

ブレーキを踏みながらアクセルをふかし、じわじわ車を前進させているような力みマックスの方が多かったですが、この力みをやめて繊細に動かせるようになると、速い指の動きが楽になってくると思います。

やることの表面だけを捉えてしまうと、どうしても力んでしまうと思います。

「繊細に動かしてる風」が目標ではなく、自分の思い通りに動かすことが目標、最終的な目標は「軽やかに高速で指を動かすこと」です。

形だけ「繊細風」だと目標には到達できません。形だけやろうとしてるなと気づいたら、逐一目標を思い出せるといいと思います。

また、身体の使い方や仕組みを把握することの有効さも感じて頂けたかと思います。指の関節を思い出すだけで、動きだけでなく音も変わってしまうのが面白かったです。

・・・レポートにするとほとんど伝わっていない気がしますが、とにかく土台からマニアックに細かくこだわって練習した回でした。

今回練習したことはプロの変態練習の領域なので、アマチュアの方には異次元かもしれません。この変態練習にいつまで興味を持ってくれるのかがちょっと疑問ですが、需要がある限りレッスンをしていきたいと思います。


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