これからの時代、外部講師として配慮しておきたいこと
これは一昔前はあまり気にしなくても良かったことかもしれませんが、これからは常識の1つとして心に留めておきたいことです。
外部講師は部活や楽団に月1回など定期的に、またはコンクール前に指導に行くことが多いと思います。いざ指導に行くと頻繁に行けない分、できることは全てしてあげたくなるものです。
例えばマウスピースなどの道具周り。自分が良いと思うものを勧めたくなりますが、ここで気をつけたいのはその生徒さんが個人的にレッスンに通っているかどうかです。
個人的に指導を受けている場合、特に小中高生は習っている先生に道具周りをセッティングしてもらっていることがほとんど。生徒さんの現状や好みを考慮し、長い目で見た上でのセッティングだと思います。
しかしこれに配慮せず、自分の考えと違うからといって他のものを勧める(変えさせる)方がごくたまにいます。そう言われた生徒さんは、習っている先生が選んでくれたものはダメなの?どっちを選べば良いの?と悩んでしまいます。
奏法指導に関しても同じことが言えます。自分の思う指導と違う吹き方をしているときは、なぜこの指導をされているのかを想像してみることが必要だと思います。自分にとって「?」な吹き方をしていても、長い目でみた上であえてこの吹き方を指導している可能性もあるのです。
それを予想したうえで、あえて違う方向の指導をしたい時は、指導する理由を説明し、理解してもらった上で指導することが必要だと思います。
また、どんなに自分が良いと思っても押し付けるのではなく、生徒さんに試してもらい、今の時点でしっくり来るものを選んでもらうこと。最終的な選択権は生徒さんにあります。
「生徒さんは分からないから」は傲慢です。経験が浅くてもサポートがあれば自分で選べることは多いし、最初のうちから良いと思うものを選ぶ練習をしてもらうことも必要ではないかなと思います。
一昔前までは個人的に習うというのは珍しいことでした。でも今はレッスンを受けるというのが一般的になってきました。そんな時代だからこそ、配慮が必要になってきます。
道具や奏法が自分の勧めたいものと違ったら
1.頭ごなしに否定するのではなく、その背景を聞いてみる、想像してみる
2.別のものを勧めたり指導する場合は、理由を説明する
3.今の時点で自分にしっくり来るものを生徒さんに選んでもらう
個人教室での指導と外部講師、どちらも経験していますが、それぞれの立場にしかできない役割があります。協力して上達を助ける、これが私たちの役割ではないかなと思います。
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