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9/17グループレッスンレポート「話す、聞く」「ゆったりしたテンポの曲の吹き方」「緊張対策」

9月のAT &Clグループレッスンレポートです。

ATは「話す、聞く」。コミュニケーションにアレクサンダーテクニークを使ってみる試みです。

今回は参加者の方のご希望で
「周りがうるさい中で会話する」
「あまり話したくない人と話をする」
「講演で話をする」
あと以前ご希望が出ていた「歩く」もやりました。

それぞれとても面白かったのですが、一番驚いたのは「周りがうるさい中での会話」でした。居酒屋などガヤガヤした中、必死で会話して疲れてしまうことありませんか?そんな状況でATを使う試みをしました。

うるさい中で1つ向こうの方(手が写っている方)と会話

居酒屋を再現すべく、BGMを大きくかけた中で会話してもらいました。最初はBG Mが大きくて聞こえづらい、相手が何を話してるか必死で聞こうとするので疲れると言ったご感想でした。

次にATを使って会話してもらうと、BGMの音量は同じにもかかわらず音量が下がったように感じ、相手の声が格段に入ってきて話しやすかったそうです。見学していた方も会話が聞きやすくなったというご意見でした。

身体の使い方が変わった結果、声の出し方や情報の取り方が変わった結果このようになったのかなと思いました。それにしても変化が顕著でしたね。


「あまり話したくない人と話をする」では、自分がしていることに気づかれていたようでした。元々は、話していると顔の筋肉が疲れるということでレッスンが始まりましたが、愛想笑いで顔が固まって筋肉を不自然に使っていたからだと気づかれていました。

人間関係を円滑にするために話さなきゃ、聞きたくない話を聞かなきゃ、ではない選択肢があることに気づかれていて何よりでした。


「講演で話をする」では、話をする以前の心の状態を探究しました。大勢の前で話す場面ではどう話すかも大事ですが、話す以前のマインドセットが大事なスタートだと思います。この辺りが整理されたり、参加者の方に講演内容をお話しすることで、邪魔をしていた思い込みが少し外れたようでした。


「歩く」では、座る〜立つ動き〜歩く動きにATを使いました。姿勢が悪くなってしまう原因や思考が浮かび上がってきましたが、ATを使うことによって変化が起こると思います。

「座る」のに欠かせない骨の説明


ATを使うだけで身長が高く堂々と、若々しく変化する様子は何度拝見しても驚きます。エステやダイエット、筋トレもいいですが、やはり身体の使い方が何よりのアンチエイジングだなといつも思います。いつまでも若々しくいたい方はぜひATにレッスンを受けて欲しいなと思います。




Clのテーマは「ゆったりしたテンポの曲の吹き方」でした。
課題はローズ32のエチュードの19番です。

冒頭の14小節をお一人ずつレッスンしました。
1番のポイントはカウントの仕方でした。今回は頭の中で16分音符をカウントしながら吹く練習をご紹介しました。

カウントして吹くことで
・テンポが安定する
・細かい音が丁寧に吹ける
・自然にゆっくり曲モードの息の使い方になる
・音価を正確に吹ける

などなど、メリットが沢山あります。慣れるとカウントしなくてもいいので、というかカウントから離れて吹いた方がいいと思いますが、初期の段階では必要な練習だと思います。

16分音符でカウントだけでなく、状況に応じて32分、8分などと変えていくと良いと思います。

また、忘れてはならないのは拍子です。ただ細かくカウントするだけでは方向性は消えてしまします。3拍子なら脳内で3拍子の指揮をしながら細かくカウントします。

こういう基礎体験が少ないと、テンポが安定しない、細かい音が走る、ゆっくりの曲の雰囲気が出ない、適当に吹く状態になります。

大元の基礎がないままこれらを直しても付け焼き刃、対症療法です。大元の基礎体験を積まないと、いつも同じことを注意されその都度直す、みたいなエンドレスループが発生します。これで時間とエネルギーを消費したくないですよね〜コツコツ基礎構築はそういう意味でも大事なのです。

あと、ゆっくりの曲ならではの難しさは息の使い方だと思います。息が余ったり足りなくなったりと、速い曲にはない難しさがありますね。息に対する思い込みや使い方を見直した結果、苦しさが無くなったり、音楽が変わったりしていました。ブレスの位置も悩みの種ですが、自分の中の常識や思い込みを疑って新しいやり方を採用することで変わっていく方も多かったです。



終了後には希望者の方で緊張対策レッスンをしました。

入場の仕方から


1回目は普段通り演奏してもらい、2回目はその方に必要なアドバイスをさせていただきました。2回目は雰囲気も音も変わってしまいました。私が何か特別な技を伝授しているわけではありません。本来のご自身に戻るお手伝いをしているだけです。

練習も本番体験も積極的にしている方は特に、十分やっているのに何か足りないと思いがちな傾向にあると思います。

何かが足りないという思い込みがあると、必要でないものまで取り入れだしたり、できているか不安に駆られたりでエネルギーを浪費してしまいます。そうなっていることに気づいて、余計なことを止めるだけで十分なことが多いです。

どうであっても今の自分でよしとする=自己受容、自己肯定ができるとそれだけでエネルギーを演奏に100%使えるようになります。それは何よりも楽しい体験です。

お辞儀も大事な動き


来週9/24のスケール&エチュードグループレッスンは満席ですが、緊張対策レッスンはまだ空きがあります。グループレッスン参加者と発表会参加者は無料、そうでない方も破格で受講できますので気になる方はぜひご参加ください。

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心と身体の緊張を解くヒント 演奏を向上させる知識やアイデア アレクサンダーテクニークを使った楽器奏法 クラリネットの奏法、力を発揮できる考えかたや習慣を身につけたい方におすすめです。

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