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「脳内設定は練習と同じくらい大事です」8/25スケール&エチュードグループレッスン


8/25スケール&エチュードグループレッスンは半音階がテーマでした。
スケールの課題は、アイヒラー31ページ、全音域の半音階です。

自分の目標とするテンポを設定して3回のレッスンで練習してきました。曲の速いパッセージに使えるようになることが目標です。


まずは参加者の方に、今の状況をお話ししていただきました。

高音域やスロート音域の指がうまくいかない、高音がうまく出ない、目標のテンポに到達しないなどなど、できないことを沢山お話ししてくださいました。

お話を聞いているうちにどんどん気持ちが重くなってきたので「じゃあできていることはありますか?」と質問すると、フリーズして考えてしまう方が多かったです。できているところはスルーしがちなのかもしれません。

できているところを把握するのは必要なことなんです。

冷静にできているところを把握しておくと、何を練習したらいいのかが見えてきます。また、無駄に自分を下げないことにもなりますよね。

できているところが見えていないと「自分はできない奴」という設定になり、その状態では伸び伸び楽しく演奏は難しいのではと思います。

身体が固まり縮こまり気持ちも弱くなって、できているものもできなくなる恐れがあります。どこを練習したらいいのかが散漫になり、練習の質も下がります。

「ここはまだできないけど、ここは練習してできたと思う!」「ここは苦手だけど、ここは得意かも」とその都度認められていると、少しずつ自信がついてくるのではと思います。

「できた」「得意」は自己満足で十分です。


お話を伺った結果、高音域でつまづいている方が多かったので、まずは高音域以外を練習しました。

気づいたのは、そこそこできるはずなのに持ち前の技量や練習の成果を出せない方が多かったこと。

必要な準備がプチパニック置き換わっていたり、頭の中の設定が不充分だったり、不安が邪魔していたり、普段より頑張って力んでしまうなど、もったいない方が多かったです。

こうなっていたら、練習を重ねるより頭の中の整理や我に返ることの方が先です。

呼吸を思い出して「待てよ?他にやることあったよね!」と新しい行動や思考の選択をするだけです。

どんな演奏をしたいのか?
→そのために必要なことは何か?
→それを今できる限りやってみる

どんな人でも練習すればできるようになります。

高音域以外を練習した後は、高音域を練習しました。

それぞれの方の課題がありましたが、高音域以外の練習の成果が波及していたり、恐怖を乗り越えて演奏できた方も多かったです。

A管の回ではありませんでしたが、話の流れでA管の呪いを解く話をしています


エチュードはランスロ26のエチュード19番の最終回です。

何度目かの参加の方はこれまでの蓄積が生きていたと思います。

指のバラけなどテクニックが向上した方、強弱まで表現できた方、エチュードのイメージがはっきりしたと言う方もいらっしゃいました。

初めての方には身体の意識の持ち方や基礎的な奏法などについてアドバイスさせていただきました。


アンサンブルの基礎練習では、小節の前半と後半に分けて、2拍ずつ交代で演奏する練習をしました。

一人が演奏しているように隙間なく吹くのはなかなか難しかったと思います。

厳密に音価通り吹く、吹かない時も音楽から離れない、拍子感を常に持つ、渡す受け取る吹き方など、色々練習しました。

今回の内容は、複数で演奏する場面では必ず出てくるテクニックです。

シンプルな課題で練習すると色々見えてきましたね。色々な気づきがあってとても有意義な内容になったと思います。ぜひ所属の楽団でも生かして頂きたいなと思います。


9月以降のグループレッスン、お席僅かです。興味のある方は一緒に練習しましょう!詳細はこちらからどうぞ。

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