11/12グループレッスンレポート「アンブシュア筋とアゴの仕組み」「アンブシュアと倍音練習」
10月は発表会準備でお休みだったので、ちょっと久しぶりのグループレッスンでした。ちょっと空いただけなのにやり方を忘れていて自分でもびっくりしましたが、新鮮でもありました。
生徒さんも今日までに色々な出来事や心境の変化があったようで、それぞれの方のお話がとても興味深かったです。
今は世界的にも転換期なので、個人の単位でもそれが起こるのは当然とも言えます。これまでの環境や習慣に疑問を持ち始めた方、新しいことを始めた方、苦手と思っていたことの捉え方が変わった方、他人との比較で気づきがあった方など色々でした。これまでもATグループの前にお話しいただいていましたが、今回は特に変化が大きい方が多かったように感じました。
さて、今回のレッスンは、倍音練習とそれにまつわる知識についてみっちりやりました。
倍音練習では、身体のどこをどう使っていくかがとても重要になってきます。身体全体を使うのですが、ATの時間は直接的に関わる「アゴ」「口周り」について骨の動き、使う筋肉、筋肉の役割、姿勢との関係などをレクチャーしました。
アンブシュアというと、形や口周りの話がほとんどですが、私は口周りは補助的役割、メインはアゴ周りだと思っています。アゴ周りの働きや動きを知っておくと不要な努力や故障が減るのではと思います。
後半は前半の知識を踏まえて倍音練習をしました。皆さん基礎的な倍音の出し方の練習を希望されましたが、かなり練習が進んできているなと思いました。
倍音練習は音が下がるにつれて難易度が上がります。特に下管の音は、力の入れ方やアクションのタイミングやバランスを繊細に変えていく必要があるので難易度が上がります。と言っても虫眼鏡的に細部をいじるわけではないので、この点でも難しいのですが・・
今回参加された方は、基礎的な動きをより微調整していく段階にいると思いました。特にアクションのタイミングや息の調整を微調整していく段階だと思います。この段階では身体の使い方や捉え方に左右されることが多いので、意識を変えたり姿勢のバランスを変えたり、力の入れ方を変えるだけで結果が変わる方が多かったです。
思うように出なくても、見えないノウハウが蓄積されるのが倍音練習です。第3倍音が出なくても第1倍音の質が上がる、出なくても音の出だしのコツがわかってくる、息の加減がわかってくる。色々な恩恵があります。
体験した方は実感されていると思いますが、人前で倍音練習をすること自体がレベルの高い練習なんです。これだけ繊細な技術を使う倍音を、人前で1回でも出せたら自信を持っていいと思います。
生徒さんもおっしゃっていましたが、グループレッスンで他の方を見学すること自体が大きな学びです。個人レッスンで言われていたことが腑に落ちる、一人でモヤモヤしていたことがスッキリわかる。これはグループレッスン最大の恩恵だと思います。
グループレッスン全体では見学の時間の方が多いですが、この時間をどう生かすかが今後につながってくると思います。
頑張って練習しているのは自分だけじゃないと実感できるのも何よりですね。未知のこと、難しいことほど同士が必要。同じように練習している方がいると「よし!また頑張ろう」と思えるのではと思います。
AT&Clグループレッスン、12月にキャンセルが出ました。1名入れます。目の使い方と初見がテーマです。初見と目の使い方は切っても切れない関係にあります。
11月スケール&エチュード、1名入れます。跳躍のタンギング、スタッカート、装飾音符が苦手の方は要参加の内容です。
ここから先は
心と身体が楽になる♪演奏向上ラボ
【全記事読み放題】 ほぼ毎日更新! アレクサンダーテクニーク・クラリネット教師の豊永よしこがレッスンでお伝えしているエッセンスを投稿してい…
サポートいただけると大変喜びます!