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3/26スケール&エチュードグループレッスンレポート「アイヒラーCdur」「ランスロ26のエチュードより8」

今回は同じ課題の3回目。アイヒラースケールのCdurの1番のアーティキュレーションの練習(スラーとスタッカートの混合形)と、ランスロ26のエチュードの8番を練習しました。

同じ課題をずっと練習するのは、特に1人だと飽きてしまったり、練習の仕方がわからないことも多いかもしれません。楽団や部活では1つの課題をじっくり練習することも少ないと思います。でもじっくりやるからわかることがあります。

「出来ていたと思ってたけど、やり方がちょっと違っていた」「勢いでなんとかしてきたけどやり直した方がいい」逆に「これでいいのか不安だったけど大丈夫だった」ということなど色々気づけます。

スケールやエチュードを面倒でも基礎から見直して練習すると、それが土台になり余裕や自信を持って演奏できるので、緊張もしづらくなります。
ぜひじっくりと時間をかけて、誤魔化さずに取り組んでいただきたいと思っています。

さて!今回のスケールはスラーとスタッカートの混合のアーティキュレーションの練習でした。アイヒラーの巻頭にある練習例のc,dをゆっくり、速くで練習しました。

1ページ目にあります

吹き方自体を見直したい方はゆっくり、その先に進みたい方は速いテンポで練習しました。(ご希望に合わせて)

指の動かし方の話

前回のスタッカートの回の復習にもなりました。あと、スラーの最後の音の処理はどうするのか?それによってどう聴こえるのかも解説しました。「楽譜には書いていないけど、実はこうするんです」ということって結構多いんですよね。それをお伝えするのがレッスンです。

アーティキュレーションの吹き方だけでなく、拍子の取り方も仕上がりに大きな影響を与えていました。拍子を意識するだけで、よりクリアにわかりやすい演奏になった方もいらっしゃいました。

また、倍音の練習も絡んでいましたね。特にスタッカート、その中でも高音では倍音の練習が影響を与えます。倍音の練習をしていると、スタッカートしても音が詰まることがなく吹けたり、リードミスが出なかったりと、音質が安定するのです。(他にも色んな効果があります)

あと、舌についても意識しすぎるよりも、しゃべる延長でスタッカートした方がよくなった方もいらっしゃいました。意識しすぎ=力みなので、力みがいい具合に抜けたのかなと思います。

普段レベルの高い環境で吹いている方は、無意識の頑張りがある方が多いのですが、もう出来ていることを自覚して、不必要な頑張りをやめて吹いたら、途端に音が響き出したという場面もありました。そういう意味でも出来ていることを自覚することは必要なんです。

毎回思いますが、色々な方の練習を見学するだけでもかなりインプットや振り返りができると思います。頭の中の設定は本当に大事なので、良い設定がしやすくなるのではと思います。



休憩をはさんで、エチュードの練習です。今回は、苦手なところを各自少し練習して、リレー演奏の時間を多く取りました。

リレー演奏とは、1人数小節ずつリレーしたり(かなり短いスパンでもやりました)、2グループに分かれて吹奏楽に近い感じでリレーしたり、ソリストとオーケストラのような設定でリレーしたりと、色々な試みをしました。

教室名物・けん玉(リレー演奏には必須)

最初はちょっとぎこちなかったですが、回を重ねるうちに、まさに「対話」「コール&レスポンス」の演奏になってきて、音楽が生き生きしてきました。「こう吹いたらどう答えてくれるかな?」という自由さが生まれてきて、参加者の方もとても楽しそうでした。

普段は団体演奏で、自由よりも「合わせる」方にエネルギーを使っているかもしれませんが、それぞれが音楽の決まりの中で今回のように主体的に吹き始めたら、どんな演奏になるだろうと思いました。

ぜひ今回の体験を現場で生かしてほしいです。1人の変化は伝播するものなので、少しずつかもしれませんが雰囲気が変わってくるかもしれません。

今回の課題は次回(4/23)で終了です。
4/23は
スケール:速く吹く練習(スラー、スタッカート、スラーとスタッカート混合)
エチュード:質を上げる練習(出だしやフレーズの終わりの吹き方、縦横の合わせ方など)
リレー演奏もやっていきたいと思います。

まだ入れますので、興味のある方はぜひご参加ください。

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