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本当はどんなテンポで演奏したいですか?

ある日のレッスンでの一コマ。

「どれくらいのテンポで演奏したいですか?」

「ちょっと速いテンポでやりたいです」

「じゃあそれでいきましょう!」

「速めのテンポだと音の揺れが目立たないから・・」

私は正直「後ろ向きなテンポ設定だな〜」と思いました。

このお話の後、生徒さんに「この曲、どんなイメージに仕上げたいですか?」とお尋ねしたところ、頭の中に広がる豊かなイメージを伝えてくださいました。

そして加えてこう話されたのです。

「本当はもっとゆったりしたテンポで吹きたいです」

思い描いたイメージ通りにするために本当はもっとゆったり吹きたいけど、テクニックが追いつかないから速く吹く。

気持ちはとってもわかりますが、本番までにまだ練習する余裕があるなら、今のテクニックでテンポを決めなくてもいいと思います。

練習すればできるようになるかもしれないのに、早いうちに妥協したテンポに決めてしまうと、その可能性が消え、本当の望みを叶えないまま終わってしまいます。

今はできないけど「本当」はこう吹きたい。大事にしてほしいです。

「本当は」どんなテンポで吹きたいですか?


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