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映画「フェラーリ」と板橋区立美術館「ボローニャ国際絵本原画展

 映画「フェラーリ」を見てきました。

1957年のイタリアが舞台、主人公はフェラーリの創業者、妻とふたりでフェラーリ社を経営し、ひとり息子を病で失い、他にも愛する女性と隠し子がいることを妻に知られ、妻との関係は冷め、しかも、会社は火の車、さてここから起死回生なるか、といった話しです。

屋外の場面では、再現された往年の真っ赤な名車フェラーリがイタリアの雄大な風景や歴史的な建造物をバックに走り、

室内の場面では、暗いトーンに斜めから光が差し込み影を作る映像がいろいろな場面で見られます。これは監督(マイケル・マン)がカラヴァッジオ(1571-1610)の絵画を意識した映像とのことで、

ちょっと確認してみますと、こちらがカラヴァッジオの絵画「聖マタイの召命しょうめい」。

そして、次のプロモーション動画が(カラヴァジオの絵画と似た雰囲気の)教会シーンから始まり、監督マイケル・マンのインタビューと当時の型のフェラーリが走るシーンです。再生時間は40秒くらいで動画全体は約3分。

映像だけではなく、ストーリーや人間模様も心に残る、いい映画でした。

フェラーリ社のある街モデナのお隣は、(google map によると)車で1時間ほど走るとボローニャで、

ボローニャには毎年3月に行われるボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアという児童書専門の見本市がありまして、

この催しに合わせて、誰でも応募できる「5枚1組のイラスト」を審査するコンクールが開催され、

2024年の応募数は3,520件で78名が入選、入選した作品は世界を巡回する「ボローニャ国際絵本原画展」で展示されることになります。

その「ボローニャ国際絵本原画展」が、板橋区立美術館で開催されていたので見に行ってきました。

長年、この催しに参加し続けているチリのイラストレーター、パロマ・バルディビアが公式図録の表紙に採用されてインタビューで次のように語っています。

ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェアは、私にとって学校です。初めて参加したのは2001年、卒業して間もない頃で、貯金をはたいて参加しました。ヨーロッパへ行くのもその時が初めてでした。ブックフェアに足を踏み入れた瞬間、私は「大丈夫だ」と思えたんです。文化水準が高い国においては、イラストレーションは芸術であり、うやまわれ、必要とされる職業でした。だから私はこの道に進むことを決めました。

2024 イタリア・ボローニャ
国際絵本原画展 公式図録 より

というように、この催しをきっかけに世界的なイラストレーターとなったパロマ・バルディビア。

こちらの絵本のタイトルは「わたしたち」、子供への読み聞かせ形式で「もし私が羊なら、あなたは子羊・・・」と始まります。

パロマ・バルディビア自身によりスペイン語と英語で朗読される絵本「わたしたち」の動画を見つけたのでリンクします。再生時間は約15秒、動画全体を見ると約3分半です。

板橋区立美術館のお隣は、徒歩で5分ほど歩くと大仏さまのあるお寺に着きます。

乗蓮寺のハスと大仏

大仏さまを拝み、きれいなハスの花を見てきました。


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