【就活】なぜあなたのガクチカには魅力がないのか。
唐突に「学生時代に力を入れたこと」(通称:ガクチカ)を書いてました。
学生の中には、少しでも「私もこんな感じだな」「私のと大差ないな」と思った人がいるのではないでしょうか。
このガクチカでは100%選考には通りません。断言できます。
むしろ、これを通す企業様に懸念を抱いてしまいます。
この記事では、このガクチカの何がダメなのか。どうすれば面接官に刺さる魅力的なガクチカを書けるのか徹底的に解説します。
解説のためガクチカを4つのパートに分けておきます。
冒頭(Situation)
役割(Task)
工夫(Action)
結果(Result)
このガクチカのダメなところ
パート毎に見ていきます。
冒頭(Situation)編
ここには大きく2点のダメなポイントがあります。
1点目:文字数の無駄遣い
「私が学生時代頑張ったことは」これ要りません。
「学生時代頑張ったことは何ですか?」と聞かれているのので、この場合だと「カフェでアルバイトの~」と質問の回答が先頭に来るべきです。ES(記述)でも面接(口頭)でも同じですが、特に文字数制限があるESではもったいないのでやめましょう。
この先でも極力無駄な文字を減らして、自分が伝えたい大事なことを書くためのスペースを確保することが必要です。
2点目:質問の回答になっていない
正確には「面接官の求める回答になっていない」です。
面接官は、アルバイトをしていたこと、が聞きたいのではなくて、
を聞きたいのです。
なので回答は「カフェのアルバイトを通して、○○を成し遂げたこと」などとする必要があります。改善案は次章で解説します。
役割(Task)編
ここでは、このエピソードにおけるあなたの役割を書いています。
なので↑のように書かれると
「アルバイトなのになんでそんなことするの?」
「それはあなたの役割なの?店長がすることじゃないの?」
と思います。
ESに書くかどうかは微妙なところですが、少なくとも
「なんでアルバイトなのにそんなに頑張るの?」
に対する回答は控えておく必要があります。逆に上手く回答できれば大きなアピールになりえます。
工夫(Action)編
ここは4点のダメポイントがあります。
1点目:それをやったところで何になるの?
前のパートにもまたがりますが、アルバイトの雰囲気を良くすることで何になるのか。お客さんに対していい感じの印象になる?だから何だ。という話です。何か特別な想いがあって雰囲気を良くしたいのかもしれませんが、それならその想いを書いてください。
2点目:その結果ってどうやって計測するの?
雰囲気がよくなったかどうかは主観です。もしかしたら他のアルバイトはそうは思っていないかもしれません。あなたの行動によって結果が出たかどうか計測ができません。
「雰囲気が良くなったのは一緒に働く時間が長くなっただけ。あなたの工夫のおかげではない。」
と捉えられても不思議ではありません。
3点目:なんでその2点なの?他の方法はないの?
どうしてこの2点の工夫をしようと思ったのか。ということです。
他にもっといい方法はないか検討をしたのか。例えばみんなでBBQ行くとかの方が仲良くなれたかもですよね。
「選択肢を広く検討した結果、この2点が最適と考えた」がポイントです。でないと、なんとなく思い付きで出来そうなことだけやったように見られてしまいます。
4点目:あなたにしかできないことは何?
ちょっと大げさですが、要は、あなたの特徴や強みが出ているかどうかです。逆にこれが伝わらないと、「誰でもできる当たり前のことをやってるだけ」になります。
今回のケースだと「まあ雰囲気よくしたいならコミュニケーションいっぱい取るよね。そりゃそうだよね。」となってしまいます。
結果(Result)編
ここでは2点指摘します。
1点目:しょぼい
ここまで来て元も子もないですが、結果がしょぼすぎます。
前述のとおり「そんなの中学生でもできるわい、、、」と思われかねません。
猛者たちは「海外でビジネスをした」「起業した」「論文が海外誌に掲載された」など、とても学生とは思えない成果を持っている人もいます。
とはいえ実績を盛るわけにはいきません。ではどうすればいいか。この後解説します。
2点目:「この経験から貴社でも~」
これは賛否両論あると思いますが、私はいらないと思います。
理由は2つあります。
1つ目は「学生時代に力をいれたこと」の回答ではないからです。
2つ目は「薄っぺらい」からです。とても仕事で使える強度だとは思えません。
魅力的にするには
ダメなところで指摘した部分を直せばよいので、ダメなポイントを3つにまとめます。
1.難しさを伝える
2.想いを伝える
3.課題、目標に対するアプローチを明確にする
1.難しさを伝える
難しさはギャップで作れます。「海外でビジネスして成果を出した」だとほとんどの日本人から見て「難しいことやってるな」とわかります。
もっと言うと「難しい」じゃなくても「狂ってるな」「変だな」「面白そうだな」といったこともギャップになります。
では、アルバイトで難しさを伝えるにはどうしたらいいか。
「いかに困難な状況だったか」を伝えることが一つの方法です。「
めちゃくちゃクレームが多かった」とか「アルバイトが毎日辞めていく」とか。マイナスの状況からスタートしたことを伝えることで難しさが伝わります。
ただ、できれば前向きなチャレンジの方が印象は良いので、そもそものエピソード選びで良く考えてみてください。
2.想いを伝える
これが一番の引っ掛かりポイントの質問です。
元のガクチカを例にとると、
のような感じです。
想いが伝わらないと、自分のことが十分に伝わらないどころか、機械のような無機質な印象を受けます。
結局「彼のことはよくわかんないから不採用。」と思われかねません。
「~が好き」「~に熱中した」「~が面白いと感じた」「~が嫌い」とか。自分の感情が表れるところまで深堀りをしましょう。
3.課題に対するアプローチを明確にする
目標に対して実行した行動が「ただの思い付き」と思われないようにするため、考えを持って、広く深く考えたかを伝えます。
もっと言うと、リスクを取ったり、周りと衝突したことはあったか。など「変化」があった場面で、あなたがとった行動の意図や思考を抑える必要があります。
これらのポイントを踏まえて、元のガクチカを元に修正していくと、
修正案:冒頭(Situation)編
まずは文字数削減です。「私が頑張った~」は削りましょう。
後は「難しさを伝える」ところですね。
例えば、
「○○人/日の来客数増加を目指した」とか「雑誌のカフェランキング1位を目指したとか」とか「自分でメニューを○○個作って○○円売り上げた」とか何でもいいので、
「おっ!なんか難しそうなこと(変わってること)やってんな」と思わせることが必要です。
↑ちょっと弱いですね。とはいえ嘘をつくわけにはいかないので、この場合はこの後で「難しかった」ことをさらに追加しましょう。
↑凄そう。
↑ビジネスに関係ありそうな能力を直接的にアピールできそうですね。
修正案:役割(Task)編
ここは「2.想いを伝える」「3.課題に対するアプローチを明確にする」に注意をしてほしいです。
なんで↑のように考えるか。時給も上がらないただのアルバイトなのになぜそんなに頑張るのか。を明確にする必要があります。
とか。これは私が想像した考えなので「薄いなあ」と感じると思います。面接官にも「薄いなあ」と思われないよう自分の想いを深く理解し、伝えることが重要です。
あなたが何に興味があるのか、熱中できる原動力は何なのか。
こういったポイントを面接官は見たいのです。
次に「3.課題に対するアプローチを明確にする」です。
この場合だと、なぜ課題に対して「チームの士気を上げようとしたのか」という疑問です。
活気を持たせようと思ったら、時給を上げたり、シフトを柔軟にしたりする方が効果がありそうですよね。
「そんなことアルバイトの権限じゃできない!」と思う人もいるかもしれませんが、少なくとも店長に提案はしてみたでしょうか。
でないと「最も効果的と思われる方法を取らなかった」と判断されてしまいます。
ポイントは「広げて選んでやる」です。
広げる(展開):考え得る選択肢を洗い出す
選ぶ(選択):優先度や自分の特技を活かして効果的な選択肢を選ぶ
やる(実行):困難や逆境に負けず実行する
仕事でも大体同じプロセスでコトが進みます。
修正案:工夫(Action)編
ここは「3.課題に対するアプローチを明確にする」です。
特に、自分の特徴や強みが表れるアプローチにしたいです。
信頼関係を築ける、足で稼ぐ、立場が上の人でも動かせる、
とか何でも自分の特徴が表れるアクションをアピールするべき。
例えば、
そのまま「あなたの強みは?」と聞かれても、「先ほどのガクチカで説明した通り〜」と説得力を持ってアピールができます。
加えて、課題や目標に対して、適切な手段を取れているかも考えてみてください。「それって○○した方がいいんじゃない?」と面接官に言われないようにするということです。
そのためにも先で述べた「広げて選んでやる」がポイントです。
加えて面接対策として「1.難しさを伝える」も考えておくと良いです。
例えば以下のような質問にも回答できるようにしておくべき。
Q. 苦労した点は?
Q. 失敗したことは?
Q. 周りから反発に合ったことは?
Q. 周りの力を借りた点は?
意外とこの辺りの回答に困る学生さんは多いです。面接官はこうした回答を通して、さらに深くあなたの人物像を探ってきます。
修正案:結果編
最後は結果を書く(言う)だけなのであまり言うことはないですが、2点指摘をします。
1点目は、「これらの施策の結果」の根拠です。
難しい言葉を使うと「効果検証」などと言いますが、要は、本当にその施策のおかげで、その結果が出たのかを説明できる。ということです。
説明が難しくても、推測で数字を持っておくとか、周りからのフィードバックを集めておくとか、なんとでもやりようはあります。
2点目は、加点を狙う意味で、結果が出た後のエピソードを用意しておくことです。
例えば、以下のような要素があるとより良いです。
本記事ではここまでにしておきます。
就活に正解はないですがNGはあります。記事を見てNGを踏んでいないか確認してから面接に臨んでみてください。
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